男子エリートは山本幸平が10度目優勝全日本MTB選手権クロスカントリー、女子エリート・今井美穂が初優勝、シクロクロスとの2冠を達成 

by 澤野健太 / Kenta SAWANO
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 第31回全日本マウンテンバイク選手権大会のクロスカントリー競技が7月22日、長野県富士見町の富士見パノラマリゾートで開催され、女子エリートは、現全日本シクロクロスエリート女子チャンピオンの今井美穂(CO2bicycle)が初優勝した。男子エリートは山本幸平(Dream Seeker Racing Team)が4年連続10度目の優勝を飾った。

全日本マウンテンバイク選手権 女子エリート初優勝の今井美穂はガッツポーズを繰り返しゴール Photo: Kenta SAWANO
高温のため、用意された子供用のプールにつかったままの男子選手たち Photo: Kenta SAWANO

 正午過ぎの女子のスタート時点で気温31度、14時半の男子のスタート時点で34度と、例年になく高温でのレースとなり、レース周回もエリート女子3周回、男子4周回と例年より大幅に短縮された。コースコンディションはドライで、土埃も大きく立ち、選手たちを苦しめた。
 
 コースはクロスカントリー用の4530m。前半の上り区間にこれまでの下り区間のコースを使い、バームが組み込まれ、よりテクニカルになった。また森林区間では、大きな岩を超えるセクションが追加されたことなどが昨年との変更点だった。

前半から淡々とペースを刻む今井美穂 Photo: Kenta SAWANO

 ユースやジュニアも混走した女子エリートは、最初の長い上りで、今井が小林の前に出ると徐々に差を広げていった。2周目序盤に1分30秒つけるとペースを落とさずに、最終的には4分以上の大差をつけた。今井は昨年、小林に逆転され2位。「初挑戦した昨年はリズムが悪かった。今年は勝ちしか意味がない」と確実に勝利を手にした。

 昨年12月、全日本シクロクロス選手権でも初優勝した今井は「MTBとの2冠も目標だった。シクロクロスシーズンが終わってからMTBだけを頑張ってきた。特にこの1か月は調整が大変だった」と振り返る。群馬県で学校の先生を務めるため、期末テストの採点、通知表の記入で毎晩帰宅が21時過ぎとなり、ローラーでの“夜練”がメーンの調整になったという。

 今後について、東京五輪についても質問された今井は「マウンテンバイクは若い世代がいっぱい育っているので、自分が東京五輪出場は難しいかもしれないが、シクロクロスをメーンにしながらも頑張っていきたい」と話した。

女子エリートの表彰台。左から2位の小林可奈子、優勝の今井美穂、3位の橋口陽子 Photo: Kenta SAWANO

 

女子エリート 両手を合わせてゴールした小林可奈子 Photo: Kenta SAWANO

 昨年48歳で18年ぶりの優勝を果たした小林は惜しくも2位。両手を合わせてゴールした。調整がうまくいかなかったというが「私が走り続けている姿をみんなに見てもらいなにかを感じてもらえればと思います。また勝つまで辞めません」と来年49歳でのV奪回を誓った。


2位の小林可奈子(右)は、3位の橋口陽子と抱き合って健闘をたたえあう Photo: Kenta SAWANO
初優勝の喜びを話す今井美穂 Photo: Kenta SAWANO

女子エリート(13.59km)
1 今井美穂(CO2bicycle)58分45秒
2 小林可奈子(MTBクラブ安曇野) +4分42秒
3 橋口陽子(Team 轍屋) +5分14秒

10度目の全日本選手権優勝となった山本幸平は両手の指を10本並べてゴール Photo: Kenta SAWANO

 75人がエントリーした男子エリートは、スタート後の上り区間で前田幸平(弱虫ペダルサイクリングチーム)が先頭に立ち、山本、恩田祐一(ミヤタ・メリダ バイキングチーム)、が続いた。2周目序盤まで、トップ2人の競り合いは続いたように見えたが、世界を転戦している山本は落ち着いていた。

1周目の大岩セクションをトップで通過する前田公平(左)と山本幸平 Photo: Kenta SAWANO

 「高温もあり、4周と短くなったので、最初から飛ばさないように、ペースを抑えて走っていたが、前田選手が辛そうになってきたところで、自分のペースに上げた」と15分40秒台のペースに上げると、後続との差を徐々に広げ、2位に1分32秒の差をつけゴール。4連覇、10度目となるメモリアルな勝利だったが、大会前に生まれた第1子にも捧げる記念すべき「パパ初勝利」にもなった。

エリート男子の表彰台。左から2位平野星矢、山本幸平、3位恩田 Photo: Kenta SAWANO
奥さんからもらった“特製メダル”を手に笑顔の山本幸平 Photo: Kenta SAWANO

 2位には後半で恩田、前田を抜いた平野が入り、3位の恩田は昨年の2位に続き、表彰台獲得となった。

男子エリート(18.12km)
1 山本幸平(Dream Seeker Racing Team) 1時間1分46秒
2 平野星矢(チーム ブリヂストンサイクリング) +1分32秒
3 恩田祐一(ミヤタ・メリダ バイキングチーム) +2分20秒

男子U23(13.59km)
1 平林安里(SPECIALIZED RACING JAPAN) 47分10秒
2 小林勇輝(イナーメ信濃山形) +2分10秒
3 竹内遼(drawer THE RACING) +4分5秒

女子U23(9.06km)
1 山田夕貴(松本大学) 42分8秒
2 佐藤寿美(drawer THE RACING) +29秒
3 矢吹優夏(B・B・Q) +1分27秒

男子U23表彰台。左から2位小林勇輝、優勝の平林安里、3位竹内遼 Photo: Kenta SAWANO
女子U23の表彰台。左から2位の佐藤寿美、優勝の山田夕貴、3位の矢吹優夏 Photo: Kenta SAWANO

男子ジュニア(13.59km)
1 村上功太郎(松山工業高校) 50分16秒
2 神永真一(ProRide) +6秒
3 久保一真(ProRide) +18秒

女子ジュニア(9.06km)
1 小林あか里(MTBクラブ安曇野) 38分36秒
2 松本璃奈(TEAM SCOTT) +33秒
3 川口うらら(Sonic-Racing/SRAM) +1分2秒

男子ジュニアの表彰台。左から2位神永真一、優勝の村上功太郎、3位久保一真 Photo: Kenta SAWANO
女子ジュニアの表彰台。左から2位松本璃奈、優勝の小林あか里、3位川口うらら Photo: Kenta SAWANO

男子マスターズ30(13.59km)
1 品川真寛(TEAM YOUCAN) 51分14秒
2 平賀俊郎(サッサーズ) +28秒
3 田村竜樹(サッサーズ) +1分3秒

男子マスターズ40(13.59km)
1 竹谷賢二(Endurelife) 51分42秒
2 斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT) +35秒
3 國井敏夫(MilePost BMC Racing) +2分24秒

男子マスターズ30の表彰台。左から2位平賀俊郎、優勝の品川真寛、3位田村竜樹 Photo: Kenta SAWANO
男子マスターズ40の表彰台。左から2位斎藤朋寛、優勝の竹谷賢二、3位國井敏夫 Photo: Kenta SAWANO

男子マスターズ50(13.59km)
1 有持真人(Team ARI) 58分6秒
2 澤田泰征(VOLCAオードビーBOMA) +38秒
3 牧野元(B・B・Q Masters) +2分21秒

女子マスターズ(9.06km)
1 水谷有紀子(BUCYO COFFEE/CLT Cycling Team) 47分53秒
2 綾野桂子(cycleclub3UP.) +4分35秒
3 北島優子(Power sports SICK) +11分31秒

男子マスターズ50の表彰台。左から2位澤田泰征、優勝の有持真人、3位牧野元 Photo: Kenta SAWANO
女子マスターズの表彰台。左から2位綾野桂子、優勝の水谷有紀子、3位北島優子 Photo:kenta SAWANO

男子ユース(9.06km)
1 松本一成(TEAM SCOTT) 33分58秒
2 村上裕二郎(松山工業高校) +26秒
3 中島渉(Limited Team 846 / Team-K) +35秒

女子ユース(9.06km)
1 渡部春雅(駒澤大学高等学校) 38分1秒
2 中島瞳(Limited Team 846 / Team-K) +5分11秒
3 大蔵こころ(ボンシャンス・ユース) +10分3秒

男子ユースの表彰台。左から2位村上裕次郎、優勝の松本一成、3位中島渉 Photo:Kenta SAWANO
女子ユースの表彰台。左から2位中島瞳、優勝の渡部春雅、3位大蔵こころ Photo: Kenta SAWANO

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