バイクインプレッション2018ルック「795 ライトRS」 カーボンを熟知したハイエンドエアロロードバイク

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 ルックのハイエンドエアロロードバイク「795」がブラッシュアップを果たした。電動コンポーネントDi2の使用を想定した造りは、複雑な構造でも使いこなせるようアップデート。さらに優れたユーザビリティと速さを纏った2018年モデルをレビューする。

ルックのハイエンドエアロロードバイク「795 ライトRS」 Photo: Masami SATOU

 795には2種類のモデルが存在する。フロントフォーク内にブレーキを内蔵し、リアブレーキはBB下にシマノ・デュラエースのダイレクトマウントブレーキを配した「795 エアロライトRS」と、前後にノーマルタイプのキャリパーブレーキの使用を想定した「795 ライトRS」だ。今回テストしたのは後者のモデルである。

シマノR9150デュラエースの使用を想定し、ジャンクションがトップチューブに Photo: Masami SATOU
エレクトリックケーブルはステム下からヘッド内部へ Photo: Masami SATOU

 795の特徴は何といってもヘッドとステム周りだろう。トップチューブとインテグレートされた角度変更可能なカーボンステムは個性的ながら、ライドポジションの自由度を高めている。ヘッドチューブ内をDi2のエレクトリックケーブルが通るシステムを採用しており、R9150用のジャンクションがトップチューブ上に新設。エアロ効果とメンテナンス性を向上させた。

シートポストは上部から固定。Di2用バッテリーも内蔵する Photo: Masami SATOU

 驚いたのが使用されているカーボン素材の構成比率で、最も高弾性な繊維でも46tとなり、30tが半分以上を占める。これはエアロロードバイク特有の縦剛性の高さを解消するためといい、全体のバランスを考慮した結果だという。他ブランドであればミドルグレードのバイクに採用される強度と弾性率の素材だが、あえてハイエンドグレードに使われたことは興味深い。

抜群の伝達効率を発揮

一踏みで伝達するパワー効率に優れる Photo: Masami SATOU

 同じ日に同ブランドのクライミングバイク「785」もテストしたが、乗り比べてコンセプトと性格の違いがはっきりと分かった。踏み出しの軽さと俊敏性は785に軍配が上がるが、スピードの伸びと剛性は795が上回る。一踏みで伝わるパワーの量が多いと表現すれば伝わるだろうか。ダンシングでもシッティングでも小気味よく進む。エアロを強く意識した形状ながら、縦剛性がマイルドなのは意図通りだろう。

優れたスタビリティは安定とスピードを生む Photo: Masami SATOU

 ハンドルを見下ろすと、ケーブル類はすっきりと収められており、視界は良好。ダンシング時にハンドリングをルーティングが阻害することなく、軽快なダンシングが可能だった。特徴的なヘッドチューブとトップチューブは、上下のベアリングの距離をなるべく離したいという意向からなる形となり、優れたハンドリングに加えて、下りでのスタビリティも生み出していた。高速でコーナーを攻めても車体はブレず、さらに速度を上げることができた。

 機械式のコンポーネントでも組むことはできるが、ここはDi2で組み上げたいところ。整備性も向上するし、新たなジャンクション位置も生きる。

 ハンドル周りやシートポスト、オリジナルのZED3クランク規格など、速さへのギミックが満載の795。肉厚さを感じるフレームはパワーを受け止めつつ、適度なウィップと乗り心地にも貢献する。各部の精度とクオリティが高く、総合的に優れたバランスを実現していた。テクノロジーと積み上げてきた知見が生きた、まさにハイエンドモデルに相応しいバイクだった。

ルック「795 ライトRS」
税抜価格:620,000円(クランク、ステム込み)
サイズ:XS、S、M、L、XL
重量:1330g(Sサイズ フレーム990g+フォーク340g)

松尾修作
松尾修作

サイクリスト編集部員。10代からスイスのUCIコンチネンタルチームに所属し、アジアや欧州のレースを転戦。帰国後はJプロツアーにも参戦し、現在は社会人チーム「Roppongi Express」で趣味のレースを楽しむ。JBCFのカテゴリーはE1。数多くのバイクやパーツを試してきた経験を生かし、インプレッション記事を主に担当している。

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