ツール・ド・フランス2018 コースプレビュー<第2週>総合争いの形勢が見えるか アルプスと中央山塊をめぐる大会中盤戦

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 ツール・ド・フランス2018は第1週目までが終了。同国北部を進んだ大会前半戦では、スプリント、チームTT、中級山岳、パヴェと、ステージごとにドラマが生まれた。その戦いは、中盤戦へと移ることになる。舞台となるのはアルプス山脈と中央山塊。いよいよ、総合争いを視野に入れた有力選手たちの動きが見えてくることになる。

フランス北部を進んだ第1週を経て、ツールはアルプスと中央山塊へと移動する Photo: Yuzuru SUNADA

ツール・ド・フランス2018 第2週コースプレビュー

●7月17日 第10ステージ アヌシー~ル・グラン=ボルナン 158.5km 山岳

ツール・ド・フランス2018 第10ステージコースレイアウト ©︎A.S.O.

 1回目の休息日が設けられた前日に、選手たちは空路アルプスへ。迎える第2週は、初日からハードなコースが設定された。5つのカテゴリー山岳のうち、超級が1つ、1級が3つ。マイヨジョーヌ争いの有資格者を絞り込むことになる。なかでも、3つ目の上りとなる超級のモンテ・ドゥ・プラトー・ド・グリエール(登坂距離6km、平均勾配11.2%)は、頂上通過後の下りにグラベル区間が控える。最後の上り、1級山岳コロンビエ―ル峠(登坂距離7.5km、平均勾配8.5%)の頂上からフィニッシュまでは14.5km。下りで勝負を仕掛けて逃げ切りを図る選手が出てくることも考えられる。

●7月18日 第11ステージ アルベールヴィル~ラ・ロジエール・エスパス・サン・ベルナルド 108.5km 山岳

ツール・ド・フランス2018 第11ステージコースレイアウト ©︎A.S.O.

 ショートステージながら、2カ所の超級山岳を含む4つの上りが凝縮される。総合上位のエースを擁するチームを中心に、ハイペースでレースを進行させ、前半に控える超級山岳から絞り込みを試みることも考えられる。いずれにせよ、淡々とレースが進行することはなさそうだ。最後の上りである1級のラ・ロジエールは、登坂距離17.6kmで平均勾配5.8%。フィニッシュまで残り10kmを切ってから5kmほど急勾配の区間が続き、その後は緩やかになる。マイヨジョーヌを争う選手たちがどのポジションでステージを終えるかに注目が集まる。

●7月19日 第12ステージ ブール=サン=モーリス レザルク~アルプデュエズ 175.5km 山岳

ツール・ド・フランス2018 第12ステージコースレイアウト ©︎A.S.O.

 大会中盤の大きなヤマ場がここでやってくる。前半に超級マドレーヌ峠(登坂距離25.3km、平均勾配6.2%)、中盤からは超級クロワ・ド・フェール峠(登坂距離29km、平均勾配5.2%)と、ツールではおなじみの上りでまずは脚試し。そして最後は言わずと知れた名峰・アルプデュエズの頂上をめがけての勝負。上り始めからやってくる10%前後の勾配と、大小21ものコーナーが選手たちの力を測る。残り約3kmは緩斜面となるが、風が強いと勝負をより混沌とさせる。「アルプ・デュエズを制した選手は個人総合優勝ができない」といったジンクスもささやかれるが、このステージを攻略した選手が当面はマイヨジョーヌ争いを優位に進めることになるだろう。

●7月20日 第13ステージ ル・ブール=ドアザン~ヴァランス 169.5km 平坦

ツール・ド・フランス2018 第13ステージコースレイアウト ©︎A.S.O.

 3日間を戦ったアルプスから“下山”するこの日。平坦ステージとあり、総合系ライダーを中心に先々を見据えて「移動ステージ」に充てたいところだが、今大会の傾向を見ても決してイージーに終わることはなさそうだ。山岳ポイントは3級と4級の1カ所ずつ。コース途中に難所はないが、スプリントと予想される最終局面は集中力が必要。残り7kmから約5kmにわたってラウンドアバウトとコーナーが連続。そして、フィニッシュ前350mで最後のラウンドアバウトを通過。ポジショニングが命となるほか、クラッシュには要注意だ。

●7月21日 第14ステージ サン=ポール=トロワ=シャトー~マンド 188km 中級山岳

ツール・ド・フランス2018 第14ステージコースレイアウト ©︎A.S.O.

 中央山塊に入るこのステージは、後半勝負となりそう。ほぼ中間地点から長い上りが始まり、2級山岳コル・ド・ラ・クロワ・デ・ベルテル(登坂距離9.1km、平均勾配5.3%)、3級山岳コル・デュ・ポン・サン・ズー(登坂距離3.3%、平均勾配6.3%)と通過。その後、山岳にカテゴライズされない登坂もこなしながら、いったん下ってマンドの街へ。そして最後に立ちはだかるのは、2級山岳コート・ド・ラ・クロワ・ヌーヴ(登坂距離3km、平均勾配10.2%)。上りの後半が最も厳しいうえにフィニッシュに近いとあって、総合上位陣が少しでもタイムを稼ごうと動きを見せることだろう。上り終えると約1.5km先のマンド-ブルヌー飛行場の滑走路に敷かれたフィニッシュラインへと急ぐ。

●7月22日 第15ステージ ミヨー~カルカソンヌ 181.5km 中級山岳

ツール・ド・フランス2018 第15ステージコースレイアウト ©︎A.S.O.

 カテゴライズこそ中級山岳だが、その難易度は上級に匹敵するレベル。大小さまざまなアップダウンをこなしながら進行する前半が、3級と2級の山岳が1カ所ずつ。いったん下って、この日最後の山岳となるのが1級のピック・ド・ノール。「黒い山」と称されるモンターニュ・ノワールを代表するこの山は、意外にもツール初登場。登坂距離12.3km、平均勾配は6.3%が、集団の人数を一気に絞り込むことだろう。そして、頂上からはフィニッシュのカルカソンヌ目指しての一気のダウンヒル。下りのテクニックに長けた総合系ライダーがアクションを起こすか。展開次第では、上りで一度は遅れたスピードマンが下りを利用して集団復帰することも考えられる。スプリント、逃げ切りどちらも考えられるコースの設定となっている。もちろん、逃げグループが脚のあるメンバーであれば、リードを守ってフィニッシュへとやってくることもあるだろう。

◇         ◇

 7月23日は2回目の休息日。前日の第15ステージのフィニッシュ地と、翌24日に控える第16ステージのスタート地が同じカルカソンヌであることから、選手・関係者は同地や近場でつかの間の休みを送ることになる。

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