【Cyclistレポート】第1回ツール・ド・佐野 川のせせらぎ、青い稲… 手づくり地域イベントの心地よさを感じた80km

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 梅雨の晴れ間となった6月24日、栃木県佐野市で、ロードバイクの一群が美しい田園風景や峠道を駆け抜けた。「ツール・ド・佐野」は、佐野市の自転車店「ファン」が主催するサイクリングイベント。この大会に参加し、地域に根ざした温かいイベントを味わった。

峠道に挑んだ参加者たち(撮影 ファン)峠道に挑んだ参加者たち(撮影 ファン)

 午前9時過ぎ、集合場所の「アリーナたぬま」の駐車場がサイクリストでにぎわい始めた。昨年までは地域のサイクリングチームのイベントだったが、運営方法の変化に伴い、今年は県内各地や群馬県から広く参加者が集まった。総勢92人、うち3人が女性で、出発前にはあいさつとにぎやかな記念撮影。9時半になると、先導車やサポートカーを伴った3つのグループに分けられ、それぞれ軽快にスタートを切った。

記念撮影も一苦労の参加人数記念撮影も一苦労の参加人数
森の中を抜ける道森の中を抜ける道

 コースは、起伏に富んだ「チャレンジコース」と、峠を3つこなす「エスケープコース」の2つ。ハイライトは、およそ80kmの両コースともに、最後に設定されている唐沢山。標高240mほどで、眺望がよく、ハイキングにも人気だという。
コース設定に携わった小山精一さん(63)は、「峠道で気を配ったのは、水のしみ出しが極力少ないということ。佐野の魅力を堪能しつつ安全に走行できるコースにした」と話す。

◇      ◇

 スタート後、久しぶりに会った地元のライダーたちが、会話を交わしながらどんどん山へ向かっていく。力量のあるサイクリストがそろった第1グループは、軽やかに峠に入り、あっという間に見えなくなった。

 峠道は、ほとんど車が通らない。話したり、自分の走りを確認したりしながら、思い思いのリズムで上っていく。傾斜がきつくなっても、頂上にたどりつけば得られる達成感を思い描きながら、ひたすらペダルを回す。

 第2グループが最初の休憩ポイントに着く頃には、第1グループは早くも準備を始め、「行ってきます」と元気に去って行った。休憩中、特別に用意された試乗ホイールを試す姿も見られた。

試乗ホイールへ交換中試乗ホイールへ交換中
田んぼの間を抜ける道。サイクリングにぴったり田んぼの間を抜ける道。サイクリングにぴったり

 エスケープコースでは、川のせせらぎを横目に走る道、青い稲がそよぐ田んぼを抜ける道に心がはずむ。途中、畑仕事をしている人に声をかけられ、町の人にあいさつをするなど、のどかな農村地帯ならではのふれあいも味わった。

◇      ◇

 太陽も真上に昇り、最後の休憩を終えると、いよいよ唐沢山だ。石の鳥居をくぐったところで上り坂が始まり、山道に慣れたサイクリストたちが、颯爽と上っていく。「何度も足をついてしまった」と話すのはロードバイクを購入後、初めてのロングライドに挑んだ鈴木由香さん(39)。夫の覚さん(35)に助けられながら最後まで走り切った。鈴木さんは「ビンディングペダルに変えて、またチャレンジしたい」と笑顔をみせた。

近隣から92人が集まった「第1回ツール・ド・佐野」近隣から92人が集まった「第1回ツール・ド・佐野」

 サポートの車を運転していたファンのスタッフ、大森智美さん(40)は、「これだけ沢山の人とイベントを盛り上げられるのは嬉しい」と語る。来年の開催も、好天に恵まれることを祈って会場を後にした。

文 柄沢亜希

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