新城幸也の落選に「チーム首脳陣はわかってない」栗村さん、サッシャさんによる本音トーク炸裂 ツール・ド・フランス開幕記念イベントが開催

by あきさねゆう / Yuu AKISANE
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 世界最大の自転車ロードレース大会であるツール・ド・フランス。その開幕日となる7月7日に「Cycle*2018 ツール・ド・フランス開幕直前スペシャルトークショー」が東京・二子玉川ライズにて開催された。イベントには事前抽選に当選した100人だけでなく立ち見観覧者もたくさん訪れ、大盛況のイベントとなった。

J SPORTSサイクルロードレース中継でお馴染みのMCのサッシャさん、解説の栗村修さんによるトークショーが開催 Photo: Yuu AKISANE

今年のツールは全部入りラーメン

イベントは「iTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川ライズ」にて開催された。抽選によって当選した観客のために100席用意され、会場の左右・後方に立ち見席も用意されていた Photo: Yuu AKISANE

 J SPORTSサイクルロードレース中継でお馴染みのMCのサッシャさん、解説者の栗村修さんの2人によるトーク。イベントの内容はJ SPORTSオンデマンド限定で配信があったものの、通常の本放送では話せないような”裏”チーム紹介というテーマで、本音トークが炸裂した。

 全ての内容は紹介しきれないので、トークイベントの一部を抜粋して紹介したいと思う。

◇         ◇

サッシャさん:今年のツールを一言で表すと?

栗村さん:全部入りラーメン! 山岳、石畳、ショートステージ、スプリントステージ、チームタイムトライアル、個人タイムトライアルとあらゆる要素が含まれている。

サッシャさん:ずばり誰向きのコースなのか?

栗村さん:完全にロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル)を勝たせるためのコース。山頂フィニッシュが少なく、山岳ステージも下ってフィニッシュというダウンヒルが得意なバルデに有利なコースレイアウトが多い。チームTTも距離が短く、上りやラウンドアバウトが多く、テクニック面でカバーできる。

フルームは絶対に潔白だと信じていた

栗村さん:晴れてクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)は潔白が表明された。

サッシャさん:ぼくは最初から彼のことを信じていた。さいたまクリテリウムで来日したときに、一緒にご飯を食べたり、クラブに行ったりしたときに、「ここは全員分オレが出すから」と代金を払ってくれる姿を見たし、誰でも凄くリスペクトしてくれるし、マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)などライバル選手たちも大事にしている人。だから、スポーツマンシップから離れることはしないだろうなと、ぼくは絶対に潔白だと信じていた。

さいたまクリテリウムで何度も来日経験のあるクリストファー・フルーム Photo : Yuzuru SUNADA

栗村さん:そもそもブラッドリー・ウィギンス(イギリス)のTUE問題で大揉めしていて、チームが解散する直前まで追い込まれていたそのシーズンに、フルームがサルブタモールを過剰摂取するわけがない。

サッシャさん:チームプレゼンテーションでブーイングがすごかったことに対して、バルデやナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスターチーム)はもうブーイングをするべきでないという意見を表明していた。

栗村さん:というところで、チームスカイのメンバーは豪華すぎる! エガン・ベルナル(コロンビア)はまだ21歳だが、ゲラント・トーマス(イギリス)は虎視眈々と総合を狙っていると思う。ただ、フルームを裏切ってまでは狙わないと思うので、もしフルームに何かあった時は総合優勝を狙うだろう。

 フルームやスカイのTwitterを見ていると、とにかく笑顔が吹っ切れてる。チームGMのデイブ・ブレイルスフォードさんも「暗黒のような9カ月」と語っていたように、大きなプレッシャーから開放されて、本当に勢いに乗っている。だから、もう優勝! 全部優勝!

バーレーンに物申す栗村さん

サッシャさん:チームサンウェブはマイケル・マシューズ(オーストラリア)のマイヨヴェール2連覇あるか!

栗村さん:去年はサガンが第4ステージでいなくなったことが大きかった。スプリンターのニキアス・アルント(ドイツ)との役割分担もどうするのか。ピュアスプリントならアルント、上りスプリントはマシューズでいくのか。

サッシャさん:トム・デュムラン(オランダ)はどれだけ本気なのだろうか?

栗村さん:コメントでは、「今年はジロ・デ・イタリアをメインでやってきたから、ツールは走ってみないとわからないよ」といつもの調子でいっている。ただ、以前は「総合は狙いに来ていない。TTだけ狙っている」というスタンスだったけど、今年はジロとツールの両方で総合を狙うテストをかねて挑戦してみると。どうなるかわからないけど、その準備をしてきているようだ。

サッシャさん:バーレーン・メリダでは、新城幸也がメンバーから外れて残念だ。

ツアー・オブ・ジャパン2018では、落車しながらも好アシストを見せていた新城幸也 Photo: Yuu AKISANE

栗村さん:ほんと、頭に来るね! こんなサッカーでいったらフォワード11人揃えたようなチーム。バランスがおかしい。ソニー・コルブレッリ(イタリア)はスプリント強いけど、いったい誰がリードアウトするのか? ハイリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア)しかいない。

 イサギレ兄弟も含めて、みんな総合を狙いたいはず。クリスティアン・コレン(スロベニア)は石畳要員としていいけど、フランコ・ペリツォッティ(イタリア)は40歳だし、ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア)はヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア)とすごく仲が悪いって話だったし。自転車レースをわかってない!

サッシャさん:9人だったら選ばれていたかもしれないのに。

栗村さん:ぼくはハウッスラーではなくて新城が良かったと思う。コルブレッリをリードアウトできるし、ニバリも守れるし、(バーレーン・メリダの首脳陣は)わかっていない。

結局エースはキンタナなのか?

サッシャさん:モビスターのトリプルエース、3人による波状攻撃はすごそうだ。

栗村さん:スカイはやろうと思えば、モビスター以上のメンバーが揃っている。ただ、スカイはフルームという軸が決まっているが、モビスターはキンタナが開幕のインタビューで「うちはエースが決まっていない。第9ステージが終わった段階である程度総合上位の選手がエースとなるだろう」という一番やばいやり方をしている。歴史的には吉と出ないことが多い。

 キンタナがわざわざ「うちはエースが決まっていない」とインタビューで話すことに裏があるのではないかと感じる。

今シーズン加入したミケル・ランダとの関係は、ずっと「良好だ」と語り続けるナイロ・キンタナ Photo : Yuzuru SUNADA

サッシャさん:逆にエースは誰だか決まっているのではないかと?

栗村さん:モビスターは元々キンタナのチームだった。ある程度キンタナがエースと決まっているけど、表向きにはライバルチームを混乱させるために決まっていないといっているのかなと。

サッシャさん:BMCは、去年は残念ながら大きなけがになってしまったけれども、優勝候補のリッチー・ポート(オーストラリア)はどうか?

栗村さん:チームオーナーのアンディ・リース氏が他界されて、BMCはスポンサーを降りることになったが、今年は今年で勝利を狙うためのチーム。ツール・ド・スイス総合優勝したリッチー・ポートが非常に良い状態でツール総合優勝を狙う。

 アシストも完璧。前半の横風ステージや石畳ステージも含めて守る選手はバッチリ。あとはポートのコンディションが安定すればというところ。

ツール・ド・フランス公式グッズの「扇子」を紹介するサッシャさん Photo: Yuu AKISANE

サッシャさん:マルセル・キッテル(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)はマイヨヴェールを狙う。

栗村さん:去年はマイヨヴェールがほぼ確定というところで、落車してリタイアとなっていた。今回のメンバーはキッテルのためのアシストが少ない。ラスト1kmから仕事できるのはリック・ツァベル(ドイツ)だけ。トニー・マルティン(ドイツ)とニルス・ポリッツ(ドイツ)は10km前から仕事できる人。キッテルはトレイン必要型のスプリンターだが、ライバルチームのトレインにタダ乗りする姿が見られるかもしれない。

サッシャさん:ひょっとしたら、本人もそういうトレーニングしているかも。

◇         ◇

 長年、サイクルロードレース中継に携わる黄金コンビならではの軽妙な掛け合いも相まって、会場は大いに盛り上がっていた。今回イベントレポートとして抜粋する形となったため、お2人のボケとツッコミを紹介しきれなかったが、フルバージョンはぜひJ SPORTSオンデマンドで見逃し放送をご覧になっていただきたい。

 また、トークイベント会場内には、ラファ、スペシャライズド、J SPORTSオンラインショップのブースも展開。また当日が七夕だったこともあり、ツールの4賞ジャージ柄の短冊に願いを書いている来場者も多かった。

 トークイベント後には、スペシャライズドの新型ヴェンジの発表会も開催された。

スペシャライズドの新型Vengeも展示されていた Photo: Yuu AKIASANE
Raphaブースでは、スタンプを押してオリジナルサコッシュを制作するイベントやコーヒーが振る舞われていた Photo: Yuu AKISANE

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