出走176選手がファンの前に登場スカイの登場にブーイングの嵐 ツール・ド・フランス2018のチームプレゼンが開催

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 第105回目を迎えるツール・ド・フランスのチームプレゼンテーションが7月5日、フランス・ヴァンデ県のラ・ロッシュ=シュル=ヨンにて行われた。今大会の始まりとして、出場22チーム・全176選手がステージへと登壇し、ツールならではの華やかさとファンによる歓迎ムードのなかで活躍を誓った。一方で、チーム スカイの登場時には会場中がブーイングの嵐に。選手、関係者、ファンそれぞれの思いが交錯する大会の幕開けとなった。

ツール・ド・フランスのチームプレゼンテーションではすっかりおなじみの光景となった、ペテル・サガン(左から2人目)による選手紹介。今年も大歓声に包まれた Photo: Syunsuke FUKUMITSU

「ナポレオン一世の街」にツールがやってきた

 チームプレゼンテーションが行われたラ・ロッシュ=シュル=ヨンは、ヴァンデ県の県庁所在地。1800年代初期にナポレオン一世によって開基された街で、選手たちが登壇するステージが設けられた大広場の名は「パレス・ナポレオン」(ナポレオン広場)。そのほかにも、街の至るところにナポレオンにちなんだショップ名や通りの名を見ることができる。

ツール・ド・フランス ファンパークに設けられた飲食ブースは長蛇の列 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 8日に実施される第2ステージのフィニッシュ地点でもあるこの街だが、ツールを迎える他の都市よりひと足早く“ツールモード”に突入。まず、午後3時に大会関連行事としてはトップとなる「ツール・ド・フランス ファンパーク」がオープン。パレス・ナポレオンから西に500mの公園には、大会スポンサーによる出展ブースが軒を連ね、自社製品のPRはもとより、“ツール気分”が味わえる自転車を用いた体験型アクティビティなどでファンを出迎えた。

 その頃、パレス・ナポレオンではステージでダンサーによる演舞が披露され、観客のボルテージが徐々にアップ。そして午後6時30分、ツール・ド・フランス2018のチームプレゼンテーションが始まりを迎えた。

パレス・ナポレオンを埋め尽くす観衆。紅白のヴァンデ県旗がはためく Photo: Syunsuke FUKUMITSU

サガンやバルデの登場に熱狂

 ツールのチームプレゼンテーションはレーススタート2日前に行われるのが慣例で、選手たちの表情もまだリラックスムード。今回もステージ上では笑顔があふれ、選手によっては記念のセルフィーや動画撮影を楽しむ姿も見られた。

ペテル・サガンは失格になった昨年の雪辱を誓った Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 地元フランスのUCIプロコンチネンタルチーム、フォルトゥネオ・サムシックをトップバッターに、各チームの精鋭8人ずつがステージへと登壇。ひときわ盛り上がったのは、ペテル・サガン(スロバキア)擁するボーラ・ハンスグローエの登場時。いまや“恒例行事”となっているサガンによるチームメート紹介に、パレス・ナポレオンを埋め尽くした観客は大興奮。最後に自らの名を挙げたサガンは、目標を聞かれると「パリへ到達することだね」と茶目っ気たっぷりにコメント。ユーモアも交えながら、大会序盤でのトラブルで失格となった昨年の雪辱を誓った。

大歓声に応えるロマン・バルデ Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 後半に登場したフランスの雄、アージェードゥーゼール ラモンディアルの登場にもどっと沸いた。やはり期待はロマン・バルデ(フランス)。過去2回の総合表彰台確保に、残すはマイヨジョーヌだけとの見方も大きい。実際、観客からは「目標はマイヨジョーヌだろ!?」との声が飛ぶなど、目の肥えた地元ファンの思いを乗せて3週間を戦うことになる。

選手の声をかき消すほどの大ブーイング

 熱気に包まれたパレス・ナポレオンのムードが一変したのは、21番目に登場したチーム スカイのときだった。チーム名が告げられると、会場はブーイングの嵐に。総合エースのクリストファー・フルーム(イギリス)をはじめ、選手たちが司会者からマイクを向けられるたびに、その声をかき消してしまうほどのブーイング。どの選手もステージ上では気丈に振る舞っていたが、その数分間に限っては異様な空気に包まれた。

ブーイングが巻き起こる中、淡々とコメントしたクリストファー・フルーム Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 フルームといえば、昨年のブエルタ・ア・エスパーニャ期間中の薬物検査から検出されたサルブタモールの異常値に関する問題がつい先日終結したばかり。7月2日に国際自転車競技連合(UCI)によって発表され、晴れてツール出場に支障がない状況となった。とはいえ、このブーイングを見る限り、一部のファンがフルームのツール出場を歓迎していないことは容易に推察ができる。レーススタート以降、この雰囲気に変化があるのかどうかは気になるところ。

チームプレゼンテーションの大トリを務めたヴァンデ県拠点のディレクトエネルジー Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 プレゼンテーションの大トリを務めたのは、ヴァンデ県を本拠地とするディレクトエネルジー。出場8選手中6人が育成チーム「ヴァンデU」出身とあり、成長した姿を地元ファンに披露する大チャンス。エースのリリアン・カルメジャーヌ(フランス)ら、ステージに上がった選手たちが歓声をあおる姿からも、今大会にかける意気込みが感じられた。

 1日置いて、7日からレースがスタート。第1ステージは、ノワールムティエ=アン=リルからフォントネー=ル=コントまでの201kmで行われる。

プレゼンテーションを終えた選手たちは沿道のファンとハイタッチをしながら花道を引き上げていった Photo: Syunsuke FUKUMITSU

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