島根県益田市で開催男子エリートの獲得標高は5000mに迫る 全日本選手権ロードレースプレビュー

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 ナショナルチャンピオンジャージを懸けたレース「第87回全日本自転車競技選手権大会ロードレース」が6月22日から24日の3日間、島根県益田市で開催される。開幕を前にコースや注目の選手をプレビューする。

大会開催を前にコースを試走する宇都宮ブリッツェン Photo: Noriko SASAKI

現王者は万全の布陣で挑む

 レースの舞台となるのは益田市内に設定された公道コースで、1周の距離は14.2km。コース前半は上り基調が続き、後半の下りはスピードが乗りテクニックが求められる。全体的にアップダウンが繰り返されるタフなコースで、1周の獲得標高は320mほどとなる。男子エリートはコースを15周する計213kmで、合計の獲得標高は5000mに迫る。日本一の選手を決めるにふさわしい設定だ。獲得標高の数字ほど過酷ではなく、下りを生かして“流れるコース”との前評判も聞こえるが、レース展開次第だろう。いずれにせよ国内最高峰の戦いが繰り広げられることは間違いない。

昨年2位の別府史之(トレック・セガフレード)やNIPPO勢の大半がエントリーせず Photo: Noriko SASAKI

 男子エリートカテゴリーには厳しい出場基準を満たした129人がエントリー。国内のUCIコンチネンタルチーム勢はフルメンバーで揃えた印象だ。しかし、国外で活躍する新城幸也(バーレーンメリダ)や、別府史之(トレック・セガフレード)らワールドツアーで活躍する2人の名前はリストにない。また、日本人選手が多く在籍するUCIプロコンチネンタルチーム、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニからは吉田隼人のみが出走予定となっている。例年、個の力で抜きんでた彼らの動きがレース中に他選手からフォーカスされ、展開が作られてきた。よって、国内勢はチャンスが広がったと同時に、チーム力が試される展開となるだろう。

 9人の選手を投入してきたのは、ディフェンディングチャンピオンの畑中勇介を擁するチームUKYOだ。勝利に対する執念が強く、粘りの走りで常に最善の動きを信条とする畑中。昨年は強豪揃いのなか、これ以上ないタイミングで抜け出し、独走で勝利を飾った。今年も走りに注目が集まる。また、チームメートの小石祐馬は前週に開催された全日本個人タイムトライアル(TT)選手権で3位となった。60㎏と軽量ながら、パワーが求められる同大会で結果を出し、コンディションは上々だろう。平塚吉光や徳田兄弟らも海外のレースで経験を積んでおり、チームの誰が優勝してもおかしくはない粒揃いの布陣で挑む。

2017年の大会を独走で勝利した畑中勇介(チームUKYO) Photo: Shusaku MATSUO

 また、8人のメンバーを投入するのがチーム ブリヂストンサイクリングだ。前週の全日本個人TT選手権では窪木一茂が他を圧倒するタイムで優勝を果たし、近谷涼も続いて2位となった。トラック競技が得意なスピードマンが多いが、クライマーの堀孝明や、グランツール経験者の石橋学などバランスも取れた布陣となる。スプリントの展開に持ち込めれば勝機は高い。

ツアー・オブ・ジャパンでUCIレース初勝利を挙げた雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)の走りも注目 Photo: Ikki YONEYAMA
前週の全日本個人TT選手権では窪木一茂(中央)と近谷涼(左)のチーム ブリヂストンサイクリング勢がワンツーでレースを制した Photo: Shusaku MATSUO

 ツアー・オブ・ジャパンの京都ステージを制した雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)、アジアツアーでもリザルトを残している入部正太朗(シマノレーシング)や中島康晴(キナンサイクリングチーム)の走りも見逃せない。

 男子エリートは24日の午前9時にスタートする。

3連覇がかかる與那嶺恵理

ロードレース3連覇がかかる與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ) Photo: Noriko SASAKI

 女子エリートには36人がエントリー。ほぼ単騎での参加の選手が多いため、個の力が問われる展開になるだろう。優勝候補の筆頭は與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)。今季はUCI女子ワールドツアーを転戦して経験をさらに積み、ロードレース5日前に行われた個人TTでも圧勝してコンディションの良さを示した。

 與那嶺に対抗するのは同じ欧州拠点で活動する萩原麻由子(アレ・チポッリーニ)。ポテンシャルを示し、與那嶺の3連覇を止められるのかに注目が集まる。

全日本個人TT選手権男子U23を制した山本大喜(キナンサイクリングチーム) Photo: Noriko SASAKI
3年ぶりのタイトル獲得を目指す萩原麻由子(アレ・チポッリーニ) © Alé Cipollini

 女子エリートは22日12時にスタートし、コースを9周する計128kmで行われる。女子エリートがスタートして5分後には女子U23(23歳未満)もスタートし、同コース上でレースが開催される。

 男子U23も混戦になることは間違いない。エントリーした127人はそれぞれ国内のUCIコンチネンタルチーム、Jプロツアー、学連、また海外チームに所属しており、多彩な面子が集まった。甲乙つけがたい実力の選手が名を連ねているが、先日チェコで開催されたネイションズカップ出場メンバーである山本大喜(キナンサイクリングチーム)、石上優大(AVC AIX EN PROVENCE)、小野康太郎(Zappi Racing Team)、渡辺歩(GSC Blagnac Velo Sport 31)、小山貴大(シマノレーシング)、中村圭佑(鹿屋体育大学)らは同年代のなかでも頭一つ抜けている印象か。また、前週に体調を崩し、TTの結果が振るわなかった松田祥位(エカーズ)の走りも注目が集まる。

 男子U23は23日12時にスタート。コースを11周する計156kmで争われる。

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