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バイクインプレッション2018ピナレロ「プリンス」がフルモデルチェンジ 3モデルを実走テスト

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 イタリアのバイクブランド・ピナレロの往年の名車である「プリンス」がフルモデルチェンジを果たした。ノーマルの「プリンス」のほか、ディスクブレーキを搭載した「プリンスDISK」、より高強度系のカーボン繊維を用いた「プリンスFX」と同時に3モデルがデビュー。Cyclist編集部が一挙に乗り比べ、性能の違いを確かめた。

往年の名車「プリンス」がフルモデルチェンジを果たし、3つのラインナップでデビュー Photo: Masami SATOU

ドグマの技術を受け継ぐ

 プリンスは2000年代初頭、カーボンバックフレームとしてデビューを飾った。以後、フルカーボン化を果たし、上位グレードの「ドグマ」と同じ型に進化するなど、脈々とラインナップの中枢を担ってきた。フルモデルチェンジした新プリンスも同様で、ハイエンドモデル「ドグマF10」のエッセンスが各所に受け継がれているのが分かる。形状はプリンス、プリンスFXともに同じで、プリンスDISKは専用設計だ。

高強度系カーボン繊維を使用した「プリンスFX」 Photo: Masami SATOU
コンケーブ形状のダウンチューブは優れた空力性能を生む Photo: Masami SATOU

 優れたエアロ効果を生むカムテールデザインが各チューブに採用。フロントフォークの先端には整流効果を高めるフィン「フォークフラップ」が用いられ、ダウンチューブはボトルを装着した際にエアロ効果を生むコンケーブデザイン(凹凸型)となっている。また、電動コンポーネント用のジャンクションを収納する「eLinkシステム」も備えられている。

東レ製カーボンの「T900」を採用 Photo: Masami SATOU
カムテール構造を取り入れたシートステー Photo: Masami SATOU

 まず、高強度系カーボン繊維を用いたプリンスから試乗した。鋭い加速の推進力、安定感抜群の巡航性能は、まさにドグマF10譲りといえる。懐が深く、ライダーが要求する反応をいつも返してくれる。例えばコーナー脱出後の無理な態勢からスプリントをかけてみても、車体がぶれることなく進んでいく。Rがきついコーナーへオーバースピードで突っ込んでも旋回し、乗り手に恐怖を感じさせない。

加速、巡航をハイレベルでこなす運動性能が魅力 Photo: Masami SATOU

 ドグマF10との違いを挙げるなら、瞬発力と剛性だろう。さらに上位グレードのカーボン繊維で構成されたドグマF10は、軽量性も相まってさらにレーシーだ。しかし、乗り手がアスリートレベルでないと美味しいポイントを堪能するのは難しいだろう。高い剛性は諸刃の剣となり脚を削ってしまう。一方のプリンスFXは扱いやすさをプラスし、乗りこなす楽しみを与えてくれる。「あれ、上手くなったかも」と感じさせ、100%の力を発揮させてくれる1台と言える。

高いスタビリティで乗り手をサポート

上位機種と同形状の「プリンス」 Photo: Masami SATOU

 プリンスは、プリンスFXと同形状ながら、カーボン繊維「T700」を用いて弾性率を抑えたモデルだ。テストしたモデルはプリンスFXと全て同じパーツ構成で組まれており、両者の違いを味わうことができた。乗り始めて感じた第一印象は非常にマイルドだということ。上位グレードと同じ形状の車体は力強い加速力を生み出しつつ、芯のある安定感を実現した。ピーキーさは全くなく、低速から高速まで優れたスタビリティで乗り手をサポートする。上位モデルのテクノロジーを、より幅広い層が体感できるスペックだ。

大きい目のカーボン製が表面を覆う Photo: Masami SATOU
東レのカーボン繊維「T700」が用いられる Photo: Masami SATOU
プリンスFXよりややマイルドな性格で、芯のある力強い走りが特徴 Photo: Masami SATOU

 
 文字通りディスクブレーキを搭載したプリンスDISKは、ブレーキングのコントロール性能をプリンスにプラス。ディスクの台座をプリンスにポン付けしたわけではなく、ブレーキングの応力に合わせて専用設計された。ブレーキキャリパーが無くなり、ブレーキラインはフレーム内部に収まったため、エアロダイナミクスも向上。プリンスと同様にT700を使用するが、別物のバイクとして登場した。サーキットレースやコーナーの切り返しが多いクリテリウム、峠の下りといった激しい動きがあるレースシーンだけでなく、エンデューロやロングライドといった多くのシチュエーションで活躍が期待できる。

ディスクブレーキを搭載した「プリンスDISK」 Photo: Masami SATOU
フラットマウントタイプ、12mmのスルーアクスルを採用 Photo: Masami SATOU
抜群の車体バランスに、コントロール性が優れたブレーキ性能がプラスされた Photo: Masami SATOU

プリンスFX
デュラエースDi2仕様:970,000円
アルテグラ仕様:528,000円
フレームセット:455,000円

プリンス
アルテグラ仕様:435,000円
105仕様:385,000円
フレームセット:275,000円

プリンスDISK
アルテグラ仕様:478,000円
フレームセット:295,000円

松尾修作
松尾修作

サイクリスト編集部員。10代からスイスのUCIコンチネンタルチームに所属し、アジアや欧州のレースを転戦。帰国後はJプロツアーにも参戦し、現在は社会人チーム「Roppongi Express」で趣味のレースを楽しむ。JBCFのカテゴリーはE1。数多くのバイクやパーツを試してきた経験を生かし、インプレッション記事を主に担当している。

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