2年目を迎えたJプロツアー那須2連戦トリビオが那須塩原クリテを独走で2連覇 マトリックスパワータグがワン・ツー

by 小森信道 / Nobumichi KOMORI
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 国内最高峰のロードレースシリーズ、Jプロツアーの第9戦「第2回JBCF那須塩原クリテリウム」が6月9日、栃木県那須塩原市のJR那須塩原駅西口の公道に設定された1周2.3kmの特設周回コースで開催され、残り5周で先頭集団から単独で飛び出したホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ)が独走。初開催だった昨年と同様の展開に持ち込んで2年連続の優勝を飾った。

独走で勝利を確信したトリビオが、ピースサインで2連覇をアピール Photo: Nobumichi KOMORI

駅前大通りを封鎖して開催

 今年で2回目の開催となるJプロツアー那須2連戦。その初日となる那須塩原クリテリウムは、JR那須塩原駅の西口大通りを中心としたT字型のコースレイアウトで行われた。

那須塩原駅からコースに続く通りにはメーカーブースとチームピットが並ぶ Photo: Nobumichi KOMORI

 1周2.3kmのコースは180°コーナーが3つと90°コーナーが2つあり、平坦基調といえども踏みどころが多く、集団後方にいるとかなりの負荷がかかる一筋縄ではいかないコースと言える。昨年は右回りでの開催だったが、今年は安全面などを考慮して左回りでの開催となった。

 また、昨年は午前に2組に分かれて予選が行われたが、今年は決勝のみでの開催。その代わりに出走人数が最大115人に定められ、第8戦宇都宮ロードレース終了時点でのチームランキング上位10チームが最大6人出走、11位以下のチームが最大5人出走というレギュレーションとなった。

ステージのあるメイン会場には朝から多くの観戦客が。子供連れも多かった Photo: Nobumichi KOMORI
飲食ブースには酪農が盛んな那須エリアならではのフードメニューが多数 Photo: Nobumichi KOMORI
ルビーレッドジャージの岡篤志(左)とピュアホワイトジャージの小山智也(右)を先頭に選手たちがスタートラインに整列する Photo: Nobumichi KOMORI

 真夏を思わせる日差しが照りつける中でスタートが切られたレースは、直後から激しいアタックの応酬が続く展開となった。中でも、チームの地元で開催されるホームレースと言える那須ブラーゼンや、準ホームレースの宇都宮ブリッツェンが積極的な動きを見せ、その動きにマトリックスパワータグ、シマノレーシング、チームブリヂストンサイクリングなどがチェックに入るという状態が続いた。

小山智也のファーストアタックでレースがスタートする Photo: Nobumichi KOMORI

 5周ごとに4回設定されたスプリント賞の最初の対象周となった5周目に入ると、集団から樋口峻明(那須ブラーゼン)がアタックを仕掛けて飛び出し、それに鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)が反応。2人が先行した状態で樋口が先着して最初のスプリント賞を獲得した。その後は再びひとつの集団となり、アタック合戦が続く状況となった。

180°コーナーの立ち上がりで集団がタテに伸びる Photo: Nobumichi KOMORI
鈴木譲(右)と樋口峻明(左)の2人が逃げる Photo: Nobumichi KOMORI
3カ所ある180°コーナーが集団後方の選手たちを苦しめる Photo: Nobumichi KOMORI

激しい展開で集団はサバイバルに

 アタックがかかっては吸収される出入りの激しい展開が続く中、2回目のスプリント賞が設定される10周目に入ると、集団からトリビオ、阿部嵩之と雨澤毅明(ともに宇都宮ブリッツェン)の3人が先行する展開となって、トリビオが先頭でスプリント賞を獲得。その後しばらくは3人が協調して先行する時間帯が続いたが、雨澤のアタックで阿部がドロップしてトリビオと雨澤が2人で逃げ続ける展開となった。

雨澤毅明、阿部嵩之、トリビオの3人が逃げる Photo: Nobumichi KOMORI

 2人の逃げに対して、メイン集団は不利な展開となったチームブリヂストンサイクリング、シマノレーシングが中心となってペースアップ。ほどなくして2人を吸収すると、再びアタック合戦となった。レースも半分を過ぎようかというこの時点でも、アタックと応酬とペースの上下が続くレース展開に、集団の人数は削られて一気にスリム化。95人の出走に対して20人強が残るサバイバルな展開となった。

窪木一茂(右)が先頭を引く集団が逃げる3人を追う Photo: Nobumichi KOMORI

残り5周でトリビオがアタック

 レースも残り10周を切る段階になっても、集団内では激しいアタック合戦が続く状況は変わらず。するとその中から、土井雪広(マトリックスパワータグ)と鈴木譲の2人が抜け出して先行する展開に。2人は残り6周となる22周まで逃げ続けたが、シマノレーシングがペースを上げる集団に吸収され、集団は再びひとつになった。

鈴木譲と土井雪広の2人が逃げる Photo: Nobumichi KOMORI
シマノレーシングが先頭に立って引く集団が逃げる2人に迫る Photo: Nobumichi KOMORI

 再びひとつとなった集団はアタックの応酬となったが、その中から残り5周の段階でトリビオが単独アタックを仕掛けて飛び出すと、ライバルチーム勢は反応できずにトリビオが独走状態となった。快調に先頭を単独で走るトリビオに対し、後方では雨澤や木村圭佑(シマノレーシング)、織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)らが追走に飛び出すが、この動きに土井とアイラン・フェルナンデス(スペイン、マトリックスパワータグ)がしっかり反応。マトリックスパワータグが有利な状況で最終局面を迎えることになった。

ひとつになった集団からトリビオがアタックを仕掛けて抜け出す Photo: Nobumichi KOMORI
雨澤毅明、織田聖、木村圭佑が追走に出るも土井雪広がしっかりチェックに入る Photo: Nobumichi KOMORI
安定した走りでトリビオが後続とのタイム差を広げていく Photo: Nobumichi KOMORI

3月以来の勝利「うれしい」

 その後、追走集団は数人がシャッフルし、雨澤、木村、フェルナンデス、松田祥位(EQADS)の4人に。その後方に10人程度の追走集団が形成される展開となったが、先頭をひた走るトリビオには届かず。トリビオは残り1周でアタックを仕掛けて独走に持ち込んで優勝した昨年に続き、またも独走で残り10km強を走り切って優勝を飾った。

追走集団は松田祥位、雨澤毅明、フェルナンデス、木村圭佑の4人に Photo: Nobumichi KOMORI
第3戦修善寺ロードレース以来となる今シーズン2勝目を、昨年に続く連勝で飾った Photo: Nobumichi KOMORI
後続の追走集団のスプリントをフェルナンデスが制してワン・ツーフィニッシュを達成 Photo: Nobumichi KOMORI

 また、後続の追走集団のスプリントではチームメートのフェルナンデスがしっかり先着して2位でフィニッシュ。Jプロツアー那須2連戦の初戦を、マトリックスパワータグが見事にワン・ツーフィニッシュで制した。

 3月の第3戦修善寺ロードレース以来の勝利となったトリビオは「今日はたくさんのコーナーがある難しいコースに加えて暑さもあって大変なレースでした。チームとしてはフェルナンデス選手をエースに勝利を狙うプランでしたが、状況を見て自分が攻撃を仕掛けてもいいという感じだったので攻撃したら独走に持ち込めました。勝ててうれしいです」と喜びを口にした。

左から2位のフェルナンデス、優勝したトリビオ、3位の松田祥位 Photo: Nobumichi KOMORI
左から5周目のスプリント賞を獲得した樋口峻明、10周目のトリビオ、15周目の窪木一茂、20周目の鈴木譲 Photo: Nobumichi KOMORI
ルビーレッドジャージをキープした岡篤志(右)とピュアホワイトジャージをキープした小山智也 Photo: Nobumichi KOMORI

 なお、ツアーリーダーの証のルビーレッドジャージは岡篤志(宇都宮ブリッツェン)が、23歳未満のランキングトップの選手が着用するピュアホワイトジャージは小山智也(イナーメ信濃山形)が、それぞれキープしている。

Jプロツアー第9戦「那須塩原クリテリウム」結果
1 ホセビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) 1時間25分18秒
2 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ) +26秒
3 松田祥位(EQADS)
4 木村圭佑(シマノレーシング)
5 雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン) +31秒
6 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) +57秒

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