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池田祐樹の「世界のトレイルから」 Vol. 10バイカーと住民たちが築いたトレイル共存の道 米コロラド州「エイペックス&チムニーガルチトレイル」

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 最終回は、私がアメリカ在住時におそらく一番多くライドしたであろう「エイペックス&チムニーガルチトレイル」を紹介する。小さいが、趣のある町ゴールデンから、そのままアクセスできるとても便利なトレイルだ。マウンテンバイク(MTB)、ロードを問わずに乗る場所が充実しているのも嬉しい。

池田祐樹の「世界のトレイルから」 記事一覧

トレイルへのアクセス拠点、ゴールデンの町トレイルへのアクセス拠点、ゴールデンの町

 チムニーガルチトレイルは、町のシンボルとも言えるルックアウトマウンテンの麓から頂上まで伸びている。長い登りだが、トレイルのメンテナンスがきっちりされていてとても走りやすい。たまに登場する難しいセクションが、トレイルにちょうど良いスパイスを加える。

 頂上からはゴールデンの町を見下ろせ、遠くにはデンバーのビル群も眺めることができる。町から直接アクセスできる人気のエリアだ。後ろには、果てしなく続くロッキーの山並みが連なる。

トレイルにスパイスを加える難しいセクションもトレイルにスパイスを加える難しいセクションも
かつてはトレイルを巡って問題も起こったが、互いに納得できるルール制定で解決かつてはトレイルを巡って問題も起こったが、互いに納得できるルール制定で解決

 今でこそ爽快に走ることができるトレイルだが、ここにはかつて、マウンテンバイカーと、ハイカーや住民との間に問題が起こったこともある。そこで、互いに干渉し合うことを避けるため、「マウンテンバイカーは奇数日一方通行」というトレイルのルールが生まれた。

遠くには州都デンバーのビルも見える遠くには州都デンバーのビルも見える

 様々なユーザーがトレイルを気持ちよく共有するためにできた規則。おかげで、下る時も、山の反対側に伸びるエイペックストレイルを麓まで思いきり走行することができる。

 魅力的なトレイルのみならず私が感銘を受けたのは、管轄するジェファーソンカウンティが、ただMTBの乗り入れを禁止するのではなく、対応策を考えて実行したことだ。マウンテンバイカ―にも権利があり、意見をしっかり聞いてくれるのだ。

 今年の夏も、また思い切りチムニーガルチを登り、エイペックストレイルを飛ぶように下りに行く計画だ。町の懐の深さと、トレイルを走ることができる幸せを感じながら。


文・写真 池田祐樹

池田祐樹池田祐樹(いけだ・ゆうき)
MTB競技で国内外の耐久や長距離レース(マラソン)に挑戦しているライダー、かつコーチ。2012年は、国内では希少なMTBマラソン「セルフディスカバリーアドベンチャー・大滝」を春・秋と制し、「キング・オブ・王滝」の称号を獲得。また、日本人初の米国自転車連盟認定コーチとして、小野寺健(TEAM SPECIALIZED)のパーソナルコーチとなっている。トピーク・エルゴンレーシングチーム所属。東京都在住。ブログ「Yuki’s Mountainbike Life

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