ロードバイクインプレッション2018軽さと安定性に加わったブレーキのコントロール性能 ピナレロ「ドグマF10 DISK」

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 ピナレロのハイエンドシリーズ「ドグマF10」はUCIワールドチームのチーム スカイが愛用し、山岳、スプリントと場所を問わずに活躍しているエアロオールラウンドバイクだ。今回、インプレッションしたのはディスクブレーキを搭載した「ドグマF10 DISK」。基本的なパフォーマンスはそのままに、制動力とコントロール性がプラスされたモデルを試した。

ディスクブレーキを備えたピナレロのハイエンドライン「ドグマF10 DISK」 Photo: Masami SATOU
ディスクブレーキはフラットマウント規格となり、スルーアクスルは142mm×12mm Photo: Masami SATOU

 ピナレロのハイエンドモデルとして、脈々と歴史を築いてきたドグマ。ドグマF10は東レのカーボン繊維「TORAYCA T1100G」をフレームに用いており、剛性を保ちつつ830g(サイズ53、塗装前)という軽さに仕上げた。また、特筆すべきはエアロ性能で、フレーム各所にカムテールデザインを採用。風の巻き込みを抑え、空気による抵抗を前作の「F8」からさらに削減した。ドグマF10 DISKは基本的な性能をそのままにディスクブレーキを搭載したモデルだ。フラットマウント規格を採用し、スルーアクスルは142x12mmとなる。

ダウンチューブにはDi2用のジャンクションが収まる Photo: Masami SATOU
整流効果を生み、空気抵抗を削減するカムテール形状を各所に採用 Photo: Masami SATOU

ディスク化で制御できる領域を広げた

 今回試乗したモデルはシマノのDi2で組まれていた。変速用のケーブル配線は非常にスマートで、ダウンチューブ内の「eLinkシステム」に内蔵されたジャンクションにまとめられれ、ほぼフレーム内部に収められている。また、フロントの油圧ブレーキホースはフォーク内に、リアのホースはチェンステー内部を通る構造となる。これらも空気抵抗の軽減に繋がっているだろう。

やや窮屈なエアロポジションでも車体が安定しており、巡航できる時間が長かった Photo: Masami SATOU

 走行性能に弱点はなく、低速からの加速や高速巡航に至るまで完璧にこなすパフォーマンスはドグマF10変わりはなかった。この万能な走りにプラスされたのがブレーキのコントロール性能だ。もともと車体の安定性に優れているため、コーナーへ向けて突っ込んだ攻めの走りが可能なのだが、細かなブレーキの当て利きといった繊細な挙動をディスクブレーキで調整できた。ガツンと急制動をかけてもボリューミーなフロントフォークが力を受け止め、挙動を乱さずに車体を止める。

ディスク化しても軽快さと剛性感は変わらない Photo: Masami SATOU

 ディスク化することで足回りの剛性が上がりすぎ、振りが重くなるなどの副作用を催すモデルも存在するが、ドグマF10 DISKのフィーリングはノーマルのドグマF10とさほど変わりはない。実重量では微増しているとは思うが、乗車してしまえば軽々とした身のこなしで上りをこなす。下りや平坦の高速巡航時、深い姿勢でポジションを取ると優れたエアロ効果と、「いつでも止まることができる」という安心感を同時に得られた。

 もともと、持って軽く、乗ると一枚岩のような安定性が特徴のドグマF10。ディスクブレーキが装備されたことで長所をさらに生かす武器が加わった。本気で攻めの走りをする際、自らコントロールできる領域が広がるのは速さに直結する。結果を求めるレーサーはもちろん、速いロングライドをしたいサイクリストにとって有意義な選択肢となるバイクだろう。

ピナレロ「ドグマF10 DISK」
税抜価格:700,000円(MY WAY仕様は780,000円)
サイズ:44(スローピング)、46.5(スローピング)、50、51.5、53、54、55、56、57.5、59.5、62
カラー:915 Mars Orange、916 Black Lava、917 BOB、918 Red Magma、920 TEAM SKY
※試乗バイクは限定カラーのため、現在は購入不可

松尾修作松尾修作

サイクリスト編集部員。10代からスイスのUCIコンチネンタルチームに所属し、アジアや欧州のレースを転戦。帰国後はJプロツアーにも参戦し、現在は社会人チーム「Roppongi Express」で趣味のレースを楽しむ。JBCFのカテゴリーはE1。数多くのバイクやパーツを試してきた経験を生かし、インプレッション記事を主に担当している。

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