ツアー・オブ・ジャパン2018 第1ステージ初日TTはビビーが唯一の3分12秒で優勝 岡篤志が1秒差の5位で日本人最高位

by 米山一輝 / Ikki YONEYAMA
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 日本最大のステージレース「NTN presents 2018 ツアー・オブ・ジャパン」は5月20日、第1ステージの個人タイムトライアル(TT)が大阪府堺市の大仙公園で行われ、イアン・ビビー(イギリス、JLT・コンドール)が最速タイムを記録して優勝した。日本人最高位は岡篤志(宇都宮ブリッツェン)が、ビビーから1秒80差の区間5位だった。

唯一3分12秒台、平均時速48.7kmで駆け抜けたイアン・ビビーが初日優勝 Photo: Ikki YONEYAMA

全選手が1人ずつ出走

 この日午前に行われたオープニングレース、堺国際クリテリウムを終えた選手たちは、ファンと交流するなどリラックスしながら、午後のレースに向けてそれぞれ準備を進めた。

マルコ・カノラが2人? Photo: Ikki YONEYAMA

 個人タイムトライアルは選手が1人ずつ30秒間隔で出走し、2.6kmのコースでタイムを競う。初日のため出走順はゼッケン番号の大きなチームから、各チーム1人ずつが走り、これを全体で6巡する。使用する周回路は昨年までと同様だが、今年はスタート位置などのレイアウトが変更された。最終コーナーを直進する形でゴールとなり、レースの距離は昨年より500m短くなった。

木陰でウォーミングアップする日本人選手たち Photo: Ikki YONEYAMA
涼しげな日陰でウォーミングアップする海外選手たち Photo: Ikki YONEYAMA

 レースは第1走者の佐藤健(日本ナショナルチーム)がまず3分24秒98のタイムでゴール。会場に詰めかけた大観衆が見守るなか、総勢94人の選手が次々とスタートしていった。

大観衆が見守るスタート台から選手が1人ずつ、30秒間隔で出走 Photo: Ikki YONEYAMA

岡が後半に暫定3位の好走

 1巡目のメンバーでは、グレガ・ボーレ(スロベニア、バーレーン・メリダ)が3分14秒55の好タイムでフィニッシュした。2014年の大会では総合2位に入っており、今大会でも総合上位有力と目される存在。初日から好調をアピールした。

序盤に好タイムを記録したグレガ・ボーレ Photo: Ikki YONEYAMA

 レースは2巡目、3巡目まで進むが、なかなか暫定1位のボーレのタイムを更新する選手は現れない。しかしレース半分を過ぎて4巡目の終盤、ミヒケル・レイム(エストニア、イスラエル サイクリングアカデミー)がついに3分13秒73という、14秒を切るタイムで暫定1位に躍り出た。

 さらに5巡目、オリバー・ウッド(イギリス、JLT・コンドール)がレイムより約0.5秒速い、3分13秒24のタイムで記録を更新。エース格の選手が登場する終盤戦で、タイム争いがいよいよ熱を帯びてきた。

ボーレのタイムを更新したミヒケル・レイム Photo: Ikki YONEYAMA
攻撃的な走りでトップタイムを更新したオリバー・ウッド Photo: Ikki YONEYAMA

 同じく5巡目で走ったブリッツェンの岡は、得意の低いフォームでスピードに乗ってゴール。トップには届かないものの、3分13秒80という好走で暫定3位につけた。

3分13秒台と好タイムで暫定3位に入った岡篤志 Photo: Ikki YONEYAMA

昨年4勝のカノラも届かず

 いよいよ各チーム最終走者となる6巡目、暫定1位のウッドのタイムを更新したのは、ウッドと同じチームのビビーだった。3分12秒00はトップタイムを一気に1秒以上縮める驚異的な走り。ビビーは暫定1位の選手が座るホットシートで、後続の選手らのゴールを見守った。

驚異的なタイムを記録したビビーの走り Photo: Ikki YONEYAMA

 注目が集まったのは、一昨年の堺TTで優勝、昨年も2位に入っているアンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、ベネロング・スイスウェルネス)。しかし今一歩伸びずに、3分14秒台のタイムに終わった。アジアTT王者のチェン・キンロ(香港、HKSIプロサイクリングチーム)も3分21秒台と不発。

 最後から4人目に登場したのは、昨年大会で区間4勝と大活躍したマルコ・カノラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ)。力強い走りで3分13秒05のタイムを記録するが、こちらもトップにはわずかに届かない。最終走者のレイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO)も3分14秒台でゴールし、この瞬間にビビーの優勝が決まった。2位はカノラ、3位はウッドだった。

マルコ・カノラは惜しくも2位 Photo: Ikki YONEYAMA
優勝が決まった直後のビビー Photo: Ikki YONEYAMA

前日まで発熱の岡、緻密な攻めの走り

 優勝したビビーは31歳。昨年の英国ロード選手権では3位に入っている実力者だ。レース後は「過去にも短いTTで表彰台に乗ったことがあるので、チャンスはあると思いベストを尽くした。今大会では1つでもステージ優勝をしたいと思っていたので、初日でそれが叶い、とても良いスタートが切れてうれしい」と喜びを語った。短いアップダウンが得意で「次は伊豆ステージでの勝利を狙いたい」と目標を語った。

個人総合首位の、グリーンジャージに袖を通したビビー。プレゼントには大会メインスポンサーの、NTNのベアリング入り、ハンドスピナーが贈られた Photo: Ikki YONEYAMA

 初日ということで、ビビーは個人総合時間賞、ポイント賞の2部門で首位に立ち、それぞれのリーダージャージに袖を通した。25歳以下の選手で争われる新人賞はウッドが獲得。この日表彰が行われた総合3賞を、JLT・コンドールが独占した。

ビビーはポイント賞リーダージャージも獲得 Photo: Ikki YONEYAMA
新人賞はこの日3位のオリバー・ウッドが獲得 Photo: Ikki YONEYAMA

 日本人最高位の5位に入った岡は、実は1週間前の宇都宮ロードレース翌日から、体調を崩していたという。前日まで熱があり、この日も若干鼻声気味。体調に不安が残るなか、午前のクリテリウムを走りながら、集団の後方でTTでのコース取りなど、走り方のプランを練っていたという。

 本番では「のどが痛く苦しかったが、かなり効率よく走れた」と、思い切ったコーナーリングとフォームで好タイムにつなげた。「かなり不安だったが、ポジティブに次のステージを走れる。京都は去年4位なので、(優勝を)狙いたい」と好結果に前向きな表情をみせた。

第1ステージ結果
1 イアン・ビビー(イギリス、JLT・コンドール) 3分12秒00
2 マルコ・カノラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ) +1秒05
3 オリバー・ウッド(イギリス、JLT・コンドール) +1秒24
4 ミヒケル・レイム(エストニア、イスラエル サイクリングアカデミー) +1秒73
5 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +1秒80
6 キャメロン・パイパー(アメリカ、チーム イルミネート) +2秒14
7 グレガ・ボーレ(スロベニア、バーレーン・メリダ) +2秒55
8 アンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、ベネロング・スイスウェルネス) +2秒59
9 タイラー・ウィリアムズ(アメリカ、イスラエル サイクリングアカデミー) +2秒78
10 レイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO) +2秒99

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