ジロ・デ・イタリア2018 第2ステージ集団スプリントを制したヴィヴィアーニが勝利 マリアローザは1秒差でデニスに移動

by 平井久美子 / Kumiko HIRAI
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 ジロ・デ・イタリアは5月5日、第2ステージがイスラエルのハイファからテルアビブまでの167kmで争われ、大集団でのスプリント争いを制したエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)が優勝を飾った。総合首位のマリアローザは、中間スプリントでボーナスタイムを得たローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)に移った。

エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)が大集団スプリントを伸びのある走りで制して優勝 Photo: Yuzuru SUNADA

早くもスプリンターの見せ場が登場

 第2ステージは平坦基調で、主に高速道路を走る。だが高速道路を抜けた後の終盤に、多くの直角コーナーやラウンドアバウト、交通島、スピードバンプなど位置取り争いを激化させる障害物が登場。それらをクリアし残り600mで最終コーナーを曲がると、ゴールまでは直線コースとなっている。

マリアローザを着用しての出走となったデュムラン Photo: Yuzuru SUNADA

 レースは序盤から、逃げを試みる選手が多数現れ、飛び出しては吸収という動きが繰り返された。

 アタック合戦が繰り広げられること約20km、ダヴィデ・バッレリーニ(アンドローニ・シデメルク・ボッテキア)とラースユティング・バク(デンマーク、ロット・フィックスオール)が2人抜け出した状態で最初の中間スプリントポイントを通過。ここへさらにギヨーム・ボワヴァン(イスラエルサイクリングアカデミー)が加わり、3人の逃げでレース前半は進んでいった。

BMCのチームプレーでデニスが総合逆転

 レースが動いたのは、91km地点に登場する今大会最初のカテゴリー山岳前。第2ステージのカテゴリー山岳はこの1カ所のみ。つまり、この山岳をトップ通過した選手が山岳賞ジャージに袖を通すことになる。

山岳賞ジャージを獲得したバルビン Photo: Yuzuru SUNADA

 逃げの3人での争いになるかと思いきや、メイン集団では来季のチーム存続が危ぶまれるBMCレーシングチームが、チーム総出で追走の構えを見せた。山岳ポイント手前で一気にタイム差を縮めて逃げグループを目前に捉えると、メイン集団からはエンリーコ・バルビン(イタリア、バルディアーニ・CFS)がアタック。単独で逃げに追いつき、ここまで逃げた3人を下して山岳ポイントを先頭で通過した。イタリアのプロコンチネンタルチームが、まず最初の山岳賞ジャージを獲得した。

 山岳ポイント通過後、1つになった集団。直後に出てくる105.3km地点の中間ポイントを前に依然としてBMC勢がコントロールする。BMCの狙いは総合首位のトム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ)と2秒差の2位につけるデニスの、ボーナスタイムによる総合逆転だ。中間スプリントでは目論見通り、デニスが1位通過して3秒のボーナスタイムを獲得。デュムランを逆転して総合1位に躍り出た。

大集団でレースが進む Photo: Yuzuru SUNADA

 山岳・中間ポイントバトルも終了し、ゴールまで約60kmを残す中で、序盤から逃げいていたボワヴァンが単独で再び逃げ始めた。メイン集団はこの逃げを容認し、レースは再び逃げと一定のタイム差を保ったまま進んでいく。この頃、メイン集団はボーラ・ハンスグローエやUAEチーム・エミレーツなどがコントロールしていた。

ヴィヴィアーニが絶妙の位置取り

 残り約20kmになったあたりでは、メイン集団がペースをアップすると同時にウィリエール・トレスティーナ・セッレイタリアやカチューシャ・アルペシンなどがスプリントに向けて隊列を組み始める。そして残り16kmでボワヴァンを吸収。レースは佳境に入った。高速道路を抜けた頃には各チームしっかりとまとまり、スプリンターを抱えるボーラハンスグローエやロットNLユンボなどが前方で位置取りをする。

 たびたび登場する直角コーナーにより、各チームトレインが崩壊しては組み直すという動きが繰り返される中、抜け出しを計る選手はいるもののすぐに吸収。やはり勝負はスプリント争いへと向かう。

ヴィヴィアーニのスプリントとクイックステップのチーム力が光る結果に Photo: Yuzuru SUNADA

 残り1km過ぎて最終コーナーをトップで通過したのは、フロリアン・セネシャル(フランス、クイックステップフロアーズ)。その後ろに各チームがひしめき、ヴィヴィアーニは若干後方に位置取りする。混戦気味のスプリントとなる中、ヤクブ・マレツコ(ウィリエール・トリエスティーナ・セッレイタリア)が後方から鋭く加速すると、じわじわとポジションを上げていたヴィヴィアーニがその番手に飛びついた。ヴィヴィアーニは先頭へと抜けたマレツコの横をさらに加速し、抜き去ってゴール。得意の伸びのあるスプリントでステージ優勝を飾った。

 この勝利で今シーズン5勝目となったヴィヴィアーニ。グランツールでもエーススプリンターとしての仕事を全うした。

同じくスプリント争いが予想される明日のステージ。ヴィヴィアーニの活躍に期待がかかる Photo: Yuzuru SUNADA
レースを動かして見事マリアローザに袖を通したデニス Photo: Yuzuru SUNADA

ダイジェスト動画(期間限定公開)

第2ステージ結果
1 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ) 3時間51分20秒
2 ヤクブ・マレツェコ(イタリア、ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア)
3 サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)
4 ニッコロ・ボニファツィオ(イタリア、バーレーン・メリダ)
5 サーシャ・モードロ(イタリア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)
6 クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアール)
7 ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ)
8 マヌエル・ベレッティ(イタリア、アンドローニ・シデルメク・ボッテキア)
9 バティスト・プランカールト(ベルギー、カチューシャ・アルペシン)
10 ジャンピエール・ドリュケール(ルクセンブルク、BMCレーシングチーム)

個人総合(マリアローザ)
1 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) 4時間3分21秒
2 トム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ) +1秒
3 ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・フィックスオール) +3秒
4 ジョセ・ゴンサルベス(ポルトガル、カチューシャ・アルペシン) +13秒
5 アレックス・ドーセット(イギリス、カチューシャ・アルペシン) +17秒
6 ペリョ・ビルバオ(スペイン、アスタナ プロチーム) +19秒
7 サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) +21秒
8 マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、クイックステップフロアーズ) +22秒
9 トニー・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) +28秒
10 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、バーレーン・メリダ)

ポイント賞(マリアチクラミーノ)
1 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ) 68 pts
2 ヤクブ・マレツェコ(イタリア、ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア) 35 pts
3 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) 32 pts

山岳賞(マリアアッズーラ)
1 エンリーコ・バルビン(イタリア、バルディアーニ・CSF) 3 pts
2 ギヨーム・ボワヴァン(カナダ、イスラエル サイクリングアカデミー) 2 pts
3 ダヴィデ・バレリーニ(イタリア、アンドローニ・シデルメク・ボッテキア) 1 pts

新人賞(マリアビアンカ)
1 マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、クイックステップフロアーズ) 12分23秒
2 ヴァレリオ・コンティ(イタリア、UAEチーム・エミレーツ) +8秒
3 マス・ヴーツ・スミト(デンマーク、カチューシャ・アルペシン) +9秒

チーム総合
1 カチューシャ・アルペシン 12時間11分1秒
2 チーム サンウェブ +33秒
3 ロット・スーダル +39秒

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