ジロ・デ・イタリア2018 第1ステージ前年覇者のデュムランが初日のTTを制す 試走で落車のフルームは37秒差の21位

by 平井久美子 / Kumiko HIRAI
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 今シーズン最初のグランツール、第101回ジロ・デ・イタリアがイスラエル・エルサレムで開幕し、5月4日に行われた第1ステージの個人タイムトライアルで、前年の総合優勝者であるトム・デュムラン(オランダ、チームサンウェブ)が優勝した。グランツール3大会制覇を目指すクリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)は、試走時に落車した影響でデュムランから37秒遅れの21位と不調に終わった。

圧巻の走りで優勝したデュムラン Photo: Yuzuru SUNADA

3週間に及ぶ戦いの幕開け

 今年も全21ステージで争われるジロ。101回目にして大会史上初めて、ヨーロッパ圏外での開幕となった。第3ステージまでをイスラエルで実施し、イタリアでのレースは第4ステージからとなる。エルサレルム市内で行われた第1ステージは9.7kmの個人タイムトライアル。アップダウンがあり、コーナーも多数登場するテクニカルなコースだ。ラスト300mから上り始め、最終盤の100mは最大勾配9%にもなる。

世界選手権個人TTで4度の優勝経験を持つトニー・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)は9位でゴール Photo: Yuzuru SUNADA

 第一出走者は、ファビオ・サバティーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)。13分26秒でゴールし基準タイムを作る。

 12分台後半から13分台前半でゴールする選手が多くいる中、好タイムを出したのはレミ・カヴァニャ(フランス、クイックステップフロアーズ)。12分37秒というタイムを記録する。2016年には、U23のフランス国内タイムトライアルチャンピオンに輝いたカヴァニャ。22歳ながら存在感を見せつけた。

不調のフルーム、落車の影響は?

 カヴァニャのタイムを大きく上回り驚異の12分4秒でゴールしたのは、ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)だ。

 後半伸びのある走りを見せたデニス。1月のオーストラリア国内タイムトライアルで優勝し、その後もアブダビ・ツアーやティレーノ〜アドリアティコの個人タイムトライアルステージで勝利。今回もその強さを発揮した。

 その後、ヴァレリオ・コンティ(イタリア、UAEチーム・エミレーツ)が12分31秒、ペリョ・ビルバオ(スペイン、アスタナプロチーム)が12分20秒、ジョセ・ゴンサルベス(ポルトガル、カチューシャ・アルペシン)に至っては中間計測をデニスと同タイムで通過したもの12分14秒とデニスに及ぶことはなかった。

膝に落車の跡がみられるフルーム Photo: Yuzuru SUNADA

 レース終盤にはエースナンバーをつけた各チームの選手が出走する。この中でデニスを脅かしたのはヨーロッパ個人タイムトライアルチャンピオンのヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・フィックスオール)。デニスと同タイムの12分4秒でゴールした。ただ、コンマ差でデニスに及ばずこの時点で暫定2位となった。

 注目が集まったフルームは、21位でゴールと不調に終わった。実はフルームは、試走時に落車。レースは走れたものの、この落車が3週間の戦いにどのような影響を及ぼすかが心配される。さらに同じく試走で落車したカンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、バーレーン・メリダ)は、DNS(未出走)となっている。

アルカンシエルのデュムランが圧倒

 このままロハスが優勝するかと思われた第1ステージ。それを阻んだのは、前年のジロ覇者として、最終走者に登場したデュムランだった。世界選手権タイムトライアルチャンピオンとして、アルカンシエルのボディスーツに身を包んだデュムラン。その実力を発揮してスタート直後からスピードに乗り、中間計測をトップで通過する。その後も快調な走りを見せ、12分2秒でゴール。タイム差わずか2秒、デニスをかわし優勝を飾った。

テクニカルなコースも落ち着いてクリアしたデュムラン Photo: Yuzuru SUNADA

 ステージ優勝のデュムランがもちろん個人総合首位に立ち、リーダージャージのマリアローザに袖を通した。ジロ2連覇を狙うデュムランが、得意のタイムトライアルステージを順当に制し、幸先の良いスタートを切った。

初日を終え、マリアローザに袖を通す Photo: Yuzuru SUNADA

レースダイジェスト(期間限定動画)

第1ステージ結果
1 トム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ) 12分2秒
2 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +2秒
3 ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・フィックスオール)
4 ジョセ・ゴンサルベス(ポルトガル、カチューシャ・アルペシン) +12秒
5 アレックス・ドーセット(イギリス、カチューシャ・アルペシン) +16秒
6 ペリョ・ビルバオ(スペイン、アスタナ プロチーム) +18秒
7 サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) +20秒
8 マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、クイックステップフロアーズ) +21秒
9 トニー・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) +27秒
10 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、バーレーン・メリダ)

個人総合(マリアローザ)
1 トム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ) 12分2秒
2 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +2秒
3 ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・フィックスオール)
4 ジョセ・ゴンサルベス(ポルトガル、カチューシャ・アルペシン) +12秒
5 アレックス・ドーセット(イギリス、カチューシャ・アルペシン) +16秒
6 ペリョ・ビルバオ(スペイン、アスタナ プロチーム) +18秒
7 サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) +20秒
8 マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、クイックステップフロアーズ) +21秒
9 トニー・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) +27秒
10 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、バーレーン・メリダ)

ポイント賞(マリアチクラミーノ)
1 トム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ) 15 pts
2 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) 12 pts
3 ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・フィックスオール) 9 pts

新人賞(マリアビアンカ)
1 マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、クイックステップフロアーズ) 12分23秒
2 ヴァレリオ・コンティ(イタリア、UAEチーム・エミレーツ) +8秒
3 マス・ヴーツ・スミト(デンマーク、カチューシャ・アルペシン) +9秒

チーム総合
1 カチューシャ・アルペシン 37分1秒
2 チーム サンウェブ +33秒
3 ロット・フィックスオール +39秒

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