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大宅陽子さん選出・サイクリストへお勧め図書⑫自転車の世界をほのぼのと広げたい人におすすめ『かわうその自転車屋さん』

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 すっかり暖かくなり、サイクリングロードや峠道、街中でもサイクリストを多く見かけるようになりました。「今年こそスポーツバイクを始めたいな」「今年はどんな自転車の楽しみ方をしようかな」と胸がわくわくして新しいことを始めたくなる季節です。そんな方におすすめなのが漫画『かわうその自転車屋さん』(芳文社刊)です。ご自身も自転車愛好家でいらっしゃる、こやまけいこさんの作品です。読みやすく、現在5巻まで発売されています。

大宅陽子さんおすすめ『かわうその自転車屋さん』(芳文社)著者:こやまけいこ Photo: Yoko OYA

身近にいそうな個性派の面々

 「ストラーデ・ビアンケ」という自転車屋さんと、「かわうそ店長」の周りで起こる日常を描いた漫画で、自転車にまつわるエピソードが動物たちの生活と共に紹介されています。

登場キャラクターが、自分や身近にいる誰かと似ていて思わずニヤニヤしてしまう

 可愛らしいイラストのタッチにはファンが多く、オリジナルウエアやグッズも販売されています。ランドナーを楽しむ店長をはじめ、仕事で自転車便は使うけれど自転車には全く興味がない「輪尾先生」、クロスバイクでダイエットを試みる「ユズちゃん」。リカンベント乗りの「湖楽さん」や、プロロードレース選手の「有高アルパカ」、仕事のストレス解消を兼ねローラー台での練習に励む「公星さん」等々。

 動物たちが乗っているのはロードバイクやマウンテンバイクなどのスポーツバイクだけでなく、子供のせ自転車や営業用自転車など本当に様々です。動物たちは自転車の購入に悩んでみたり、ハンガーノックになったり。バーチャル上のインドアサイクルトレーニングにチャレンジするといったタイムリーな内容もあります。自転車乗りなら思わず「わかる!」とうなづくシーンが盛りだくさんです。

自分に似ているキャラクターを見つけて

 そして、描かれているのは乗る場面だけではありません。動物たちそれぞれが年齢や体格、職業やニーズをもとに、自分自身が楽しい、もしくは必要だと思える乗り方を知り、それを選択して楽しんでいます。乗るまでの思いや悩みにもかわうそ店長がそっと寄り添ってくれます。そして、ホビーレースの応援や立哨ボランティアに参加するなど自転車に乗るだけでは味わえない楽しさも教えてくれます。

大宅さんのお気に入りのシーン。自転車乗りなら思わず共感してしまうシーンがたくさん

 自転車って本当にたくさんの楽しみ方があるんだな、と気づかされます。読んでいると自転車の楽しみ方が無限大に広がるようで、これからはどんな楽しみ方をしていこうかな、とわくわくした気持ちになります。また、読んでいるときっと自分に似ていたり共感したりするキャラクターに出会えると思います。

 私が一番好きなキャラクターはもちろん、普段はおっとりとしているのに、本気を出すと素晴らしい脚力を誇る「羊のヨウコちゃん」です。ヒルクライム好き、髪の毛がもこもこしているところ、そして同じヨウコという名前。親しみを持たずにはいられません。

ヨウコちゃんコスプレしながら読みました。ちょっと暑いですが、気持ちが大事 Photo: Yoko OYA

 様々な車種や楽しみ方をわかりやすく描き、どの動物も魅力的に表現されているこやまけいこさんの綿密な取材に基づく内容の奥深さ、それでいて読みやすい温かい視点がとても好きです。熟練のサイクリストから、自転車に興味を持ち始めた方まで、誰でも楽しく読むことができる心がほっこりする漫画です。

 これからスポーツバイクを始めたいと思っている人におすすめしたいのはもちろん、すでにサイクリストの人たちも、自転車に乗らない時は『かわうその自転車屋さん』を読んで癒されましょう。

大宅陽子大宅陽子(おおや・ようこ)

自転車情報番組NHK BS1『チャリダー☆』(毎週土曜18:00~18:25)に坂バカ女子部メンバーとして出演。坂を上ることをこよなく愛する。2013年まえばし赤城山ヒルクライム大会年代別1位。また、ヨガインストラクターとして、サイクリストへのヨガレッスン「サイクリストヨガ」を提供している。Facebookページ

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