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はらぺこサイクルキッチン<74>急接近する夏に緊急警報! ミネラル不足が引き起こす熱中症と脚のツリの防ぎ方

by 池田清子 / Sayako IKEDA
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 真夏日のような暑さを感じる日もありますが、みなさん体調など崩されていませんか? さらに気温が上昇するこれからの季節、体調を整えるために今から食事で気をつけるべきポイントがいくつかあります。今回は熱中症による不調や筋肉のツリが起こるメカニズムと、それらを防ぐオススメの食材をご紹介します。

熱中症や筋肉のツリを防ぐためにできることは? Photo: iStock.com/rcaucino

脚のツリ防止も熱中症もミネラル摂取が鍵

 筋肉の動きを始め、あらゆる体の機能を正常に保つために、人の身体は体内のミネラルバランスを適正に保とうとしています。さらにこのミネラルが体内の水分バランスを保つ重要な役割を持っています。しかし、夏に多量の汗をかいたり、運動で汗をたくさんかくと、汗と一緒にミネラルが失われてその適正バランスが保ちにくくなります。

汗と一緒に失われるミネラル Photo: iStock.com/Geber86

 ミネラルは体内で合成できないので、外から摂取しなければいけません。このミネラルの収支バランスが崩れると身体が正常に機能しなくなります。これが、筋肉のツリに繋がると言われています。暑い夏には筋肉のツリだけでなく、熱中症、脱水症状の危険性も影響します。

 ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど、ミネラルにはたくさんの種類があります。摂りすぎも身体の不調を招くので、適度に摂取することが大切です。しかし、夏の時期のロングライドやレースなどでは多量のミネラルと水分が失われるので、しっかり補給することが重要となります。

旬の食材からミネラル摂取

 ライドの前中後に電解質・ミネラルが配合されたスポーツドリンクなどをしっかり飲むこと(砂糖の摂りすぎに注意!)も良い手段ですが、普段の食事からもミネラルと水分補給をすることもオススメします。

 身体の水分が失われやすい暑い時期には身体を冷やす効果があり、スイカやレタスなど、水分を多く含んだ夏のみずみずしいフレッシュな果物や野菜がオススメです。さらにそこにビタミン、ミネラルも含まれていると良いですね。

水分を多く含んだ夏のみずみずしいフレッシュな果物や野菜がオススメ Photo: iStock.com/paylessimages

 トマト、きゅうりなど皮ごと食べられるものは皮にも栄養素が多いので、私はできるだけ無農薬か減農薬で育てられたものを選んでいます。筋肉の動きに関係していると言われているミネラルは、カルシウムとマグネシウム。昆布やひじきなどの海藻類、ゴマ、豆腐、味噌など、これらを含む食材を意識的に取り入れるのも良いですね。

「ビールのために水分を我慢」なんてダメ、絶対!

 アルコールについてもよく「運動後に飲んでも良いのか」とご質問をいただくのですが、気をつけていただきたいことがあります。

アルコールは水分補給にはならない Photo: iStock.com/TAGSTOCK1

 夏の暑い日にライド後、ビールを大ジョッキでぐびぐびいきたい気持ちもわかります。しかし、アルコールは水分を体外に排出しようとする利尿作用があり、その際にミネラルも一緒に失われてしまうのです。飲酒は水分補給とは考えずに、別途水分を摂取してください。特に炎天下で運動した時は、ほどほどに楽しみましょう。

 運動中にツル原因として考えられるのは以下の3つが挙げられます。

・脱水
・ミネラルバランスの崩れ
・筋疲労からくる神経の乱れ

脚がツルのはもう嫌だ!対策はこちら

・こまめな水分とミネラル補給
・筋肉が疲労しすぎないような走行ペース配分

 →特に普段よりもオーバーペースまたは普段の練習以上の距離を走るレースで筋肉が疲労し、ツってしまうケースが多いかと思います。

ミネラル不足も脚ツリの原因に Photo: iStock.com/Sohl

 それでもツってしまったら…

◯脱水とミネラル不足の場合
→補給
◯筋疲労からツった場合
→軽いギアで筋肉を動かし、血流を促し続ける(漕ぐのもキツい場合は止まってゆっくりとストレッチ。伸ばしすぎに注意!)
→味覚に刺激を強いものを舐めたり飲んだりして、ミネラル補給にプラスして神経に刺激を与える(我が家では梅干し。海外ではピクルスジュースなども効果があると言われています)

レース前に梅干しを食べる池田祐樹選手。梅干しにはカルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄などのミネラルが含まれている。 Photo: Sayako IKEDA

→ツっている個所を叩いたり直接刺激を与える
(これはレース中などどうしても止まりたくない時の最終手段。ロードレースなどで、たまにゼッケンを留めている安全ピンを外して、太ももやふくらはぎに刺している選手もいますが…)
 あとは、我が家では試したことはありませんが、葛根湯などの漢方も効果があると言われています。

熱中症になってしまったら

冷たい飲み物の方が吸収されやすい Photo: iStock.com/gpointstudio

 だるく、目まいなどの症状もあり、熱中症の可能性がある場合はすぐに涼しい場所に移動しましょう。

 できれば首元など太い血管付近をアイシングし、冷たい飲み物を飲み、身体を外側と内側から冷やします。5℃位に冷えているドリンクは胃を速く通過し、素早く小腸で吸収されます。

おさらい

・日常的にツリやすい場合は、食生活を見直す
・こまめにライド前中後に水分とミネラル補給をする
・ツった時の対策を覚えておく

 ゴールデンウイーク後半も気温が上昇するかと思います。ライドの際には、ぜひ対策をお忘れなく!

池田清子池田清子(いけだ・さやこ)

アスリートフード研究家。モデル事務所でのマネジャー経験を生かして2013年夏よりトピーク・エルゴンレーシングチームUSA所属ライダー、池田祐樹選手のマネージメントを始め、同年秋に結婚。並行して「アスリートフードマイスター」の資格を取得。アスリートのパフォーマンス向上や減量など、目的に合わせたメニューを日々研究している。ブログ「Sayako’s kitchen」でも情報を発信中。

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