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御神火ライド2018

ライター中山順司さんが伝授ノープランだから面白い!  ゴールデンウィーク後半戦‟出たとこ勝負”サイクリング術

by 中山順司 / Junji NAKAYAMA
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 すでにゴールデンウィークも半ばにさしかかりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。「休み直前まで仕事が忙しくて、なんも予約してないよぉ〜」「いまから宿の予約なんて間に合うわけないし、新幹線チケットも売り切れているから輪行で遠出もムリだわぁ〜」と連休を満喫するのを諦めていませんか? そんなときこそ自転車の出番。ゴールデンウィークに向けてなんのプランも練っていなかったけど、アドリブ&出たとこ勝負でサイクリングを楽しむ方法をお伝えします。

ゴールデンウィーク後半、ノープランでも心配無用! Photo: Junji NAKAYAMA

「事前プランを立てねば」という強迫観念を捨てる

 ちなみに筆者もほぼノープランで2018年のゴールデンウィークを迎えていますが、なんの問題もなくサイクリングをエンジョイしてます。そもそもですね、我々日本人は勤勉でマジメすぎる。休日まで計画とスケジュールに則って行動しちゃうのがいい例で、もっとテキトーでいいじゃないですか。PDCAとかガントチャートとか締め切りとかカットオーバーとかプレローンチとか進捗報告なんて仕事だけでいいんです。

 あえて無計画を楽しむ。それが自転車の醍醐味でしょう。なのでまず、「有意義な余暇を過ごすには綿密な計画が必須」という意識を変えましょう。

 ということで以下、3つの具体的な方法を挙げます。

1.在来線でプチ輪行しちゃう

 電車で輪行しましょう。自走より行動半径が広がります。新幹線とか有名観光地に向かう特急は大混雑なので諦めるとして、逆の発想で在来線とかローカル線を狙う。どこかが混んでいるということは、別のどこかはガラガラってことですので、そこを狙い撃ちします。

 大型連休に限らず、ごくふつうの週末に筆者がよくやるのは「通勤方向とは逆方向の列車に乗り、人生において縁もゆかりもなかった駅で降り、テキトーに走って思いつきで食事して、自走で帰宅する」というもの。ほら、通勤電車とは逆方向の電車に乗ってそのまま仕事ブッチして1日放浪したいなーって衝動に襲われること、勤め人ならあるじゃないですか。それを平日に本当に実行したら大人としてアレですけど、休日ならやり放題です(ただし、背徳感は味わえませんが)。

 目安は急行で1時間か1時間半ほど。むちゃくちゃ遠くに行く必要はないです。それくらい揺られれば、「プチ遠出しちゃったなー」くらいの日帰り旅行感覚は味わえます。はるばる観光地に来たぜ!ってまでの高揚感はないですけど、十分な非日常感は味わえるもんです。

若い人には「…え?」って引かれますが、40歳以上のオジサンサイクリストならこのダンディズムを共感してくれるような気がします… Photo: Junji NAKAYAMA

 ちなみに私の大好物は、なんの事前情報も予備知識もない地方都市に一人で行き、地元民しかこないようなカウンターと2人用テーブルが一つあるこぢんまりしたラーメン屋に入り、「オレ、自転車に乗ってなかったら、この街に足を踏み入れることは人生においてなかっただろうし、この親父さんが作る餃子・ラーメンセットを食うこともなかったんだよな…これも一期一会の形か…親父さん、もうあなたに会うことはないだろうけど、どうか健康でお幸せに…」って物思いにふけりながらモグモグ食べること。もちろん親父さんに話しかけはしません。

2.観光地ってほどではないけど、街中の人が集まる場所や施設に行く

 遠出も輪行もせず、自走で行ける範囲で過ごしたいって場合は、あえて都心(とかお住いのエリアでもっとも栄えている街)に自転車で突撃するパターンも大型連休ならではの楽しみ方。一時的に人が移動してドーナツ化状態になっているのを、逆手にとるわけですね。

 関東を例にとると、都心の六本木ヒルズとか渋谷のスクランブル交差点、新橋のSL広場、御徒町~上野間のアメ横、お台場、築地市場、銀座、皇居、明治神宮、表参道ヒルズ、秋葉原、上野公園、新宿御苑、浜離宮などのスポットでしょうか。

例えば上野の「不忍の池」 Photo: Junji NAKAYAMA

 「仕事のついででなにかの拍子で通りかかることはあるけど、都内で働いている身からすると観光地ってほどでもないんだよなあ。まあそこそこ有名な場所だし、地方から観光客は来るのは理解できるけれども」くらいの場所がベスト。そこに自転車で行くのです。

 「え、だって普段さんざん見ている場所だよ?そこにわざわざ自転車で行くってどゆこと?意味わかんないし、楽しくもないような気が」って考えるかもしれませんが、違うんだなこれが…。やればたちまちわかりますが、サドルの上からだと見慣れた風景が一変します。機動力が上がるので、徒歩では見落としていたお店や入ったことのない路地に行きまくれます。だから発見がいっぱいある。

なにこれ!?ってモノが売られてたりして面白い Photo: Junji NAKAYAMA

「あれ?上野と御徒町の間にこんなゾーンあってたっけ」「表参道はメインストリートしか歩いたことなかったけど、裏の路地にはオシャンティな雑貨やブティックがこんなにひしめき合っていたのか」「むむ、新橋と赤坂見附って電車移動してるとすげー離れてるイメージあるけど、自転車だとものの数分で行けちゃうやんけ」

 などの発見が盛りだくさんで、見知っていたはずの街情報と脳内地図がバージョンアップされます。これぞ自転車における温故知新。しかもゴールデンウィーク中は交通量も歩行者も少ないので、むちゃくちゃ快適に走れます。まあ、場所によっては歩行者がうじゃうじゃしていることもありますが、車道を走る自転車にはあまり関係ないので大丈夫。

混んでる街も車道を走る自転車ならスイスイ Photo: Junji NAKAYAMA

 あと、都心を自転車移動していると軽い優越感が味わえたりします。「フハハハハ!歩行者の皆さまよ、我は自転車移動だから徒歩より速いのだ!歩くと微妙に時間のかかる新宿三丁目駅~新宿駅の間とか、表参道駅~明治神宮前駅の間を一瞬で移動できちゃうのだぞ、すごいだろ!フハハハハ!」と心の中で叫びながら私は移動しています。楽しいです。

3.観光地に自走で行く

 見慣れた街とか、観光地ではない地方都市を走るだけではちょっと物足りない…という方なら、いっそ「観光地まで自走して帰る」のはどうでしょう。新幹線や特急を使わなくても、ロードバイクがあれば観光地には行けちゃうんです(さすがに飛行機移動の距離はムリでしょうが)。

 目安は片道50~60kmでしょうか。往復でちょうどいい日帰りツーリングになるし、渋滞や公共交通機関の混雑も避けることができます。翌日が休みであれば、がんばって往復150~200kmを走ってみるのもいいでしょう。

 筆者の地元(埼玉県)から江の島と鎌倉に自走で観光してときは片道90km弱でジャストな距離でした。渋滞はなく、現地で駐車場は不要だし、現地での小刻みな移動だって思いのまま。しかも、走っている道中がすでに楽しいので、1日トータルでの満足感も高い。

江ノ島は鎌倉とセットで楽しむのがオススメ Photo: Junji NAKAYAMA

 去年は埼玉から軽井沢まで180km走って一泊二日旅行してみましたが、これも良かった(到着してご飯を食べたら一気に睡魔に襲われましたが)。ちなみにサイクリングって目的地を設定してそこを目指して走るものですが、たどり着くことが目的化して、到着したとたん「じゃ、帰るか…」ってなりませんか? 観光地やヒルクライムでもそうなんですが、到着(登頂)したらすぐ帰りたく(下山したく)なってしまう。だってすることないし…的な心理です。あれ、なんなんだろうと、自分でも不思議です(笑)。

 サイクリストにとっては「移動する」ことが最優先で、目的地は二の次みたいなところもあるので不思議なもんです。それを突き詰めていくと、「じゃあ目的地なんてなんでもよくね…?」って真顔になってしまいそうですが、それを言ったらおしまいです(笑)。

 ということで、ノープランとか微塵も気にせず、さっさとペダルを回しましょう。悩む時間がもったいないです。だって、どこに行ったって楽しいんですから。

中山 順司中山 順司(なかやま・じゅんじ)

ロードバイクをこよなく愛するアラフォーブロガー。ブログ「サイクルガジェット」を運営。徹底的&圧倒的なユーザー目線で情熱的に情報発信する”ことがモットー。ローディの方はもちろん、これからロードバイクを始めようかとお考えの方が、「こんなコンテンツを読みたかった!」とヒザを打って喜ぶ記事をつくります。勤務先はfreee

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