Jプロツアー第5戦窪木一茂が驚異の伸びで小集団スプリントを圧勝 東日本ロードクラシックDay1

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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​ 日本最高峰のロードレースツアー「Jプロツアー」の第5戦、「東日本ロードクラシック群馬大会Day-1」が4月28日、群馬県みなかみ町の群馬サイクルスポーツセンターで開催され、小集団のゴールスプリントを窪木一茂(チーム ブリヂストンサイクリング)が制し、優勝を飾った。シリーズポイント首位のルビーレッドジャージは、この日2位に入った岡篤志(宇都宮ブリッツェン)が堅守している。

圧倒的なスプリントで勝利を手にした窪木一茂(チーム ブリヂストンサイクリング) Photo: Shusaku MATSUO
1日目は140人の選手がスタートを切った Photo: Shusaku MATSUO

 52回目の開催を迎えた伝統の大会は、今年も群馬CSC6kmサーキットで行われた。2日間に渡って、独立したレースとなっており、この日はレースレーティングAAに位置付けられる。距離はコースを17周回する計102km。アップダウンが連続する、起伏に富んだワインディングロードだ。コース終盤には「心臓破りの坂」と称される勝負所があり、例年幾多もの展開を生み出している。気温は20℃ほど、快晴の中、140人がスタートを切った。

 1周目から先手を打とうと、クラブチーム勢を中心とした5人の逃げグループが形成され、メイン集団は一時見送ったが、すぐに追撃を開始した。宇都宮ブリッツェンや、キナンサイクリングチームを中心にスピードを上げ、2周目の下りで集団にキャッチされた。その後、田窪賢次(マトリックスパワータグ)らが積極的な動きを見せたが、活性化した集団は逃げを容認せず、決定的な動きにはならなかった。

クラブチーム勢を中心に1周目から逃げが打たれた Photo: Shusaku MATSUO

 中盤へと突入すると、雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)、堀孝明(チームブリヂストンサイクリング)、中田拓也(シマノレーシング)の3人が集団から抜け出し、メイン集団から1分のタイム差を稼ぐことに成功した。メイン集団では逃げに選手を乗せていない、キナンサイクリングチームや、マトリックスパワータグらが、前3人を追うべく、集団を積極的に牽引した。

中田拓也(シマノレーシング)、堀孝明(チーム ブリヂストンサイクリング)、雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)が中盤から逃げた Photo: Shusaku MATSUO

 10周目から逃げ初めた3人だが、13周目に中田が、14周目に堀が脱落。雨澤は単騎となるも、ペダリングを緩めず、集団から逃げ続ける。この動きにより、他のチームは集団を牽引せざるを得ず、確実にライバルチームの戦力を削った。逃げ続けた雨澤だったが、16周目の途中で集団に吸収された。

 この直後、7人がカウンターアタック。その中から増田成幸、鈴木譲(ともに宇都宮ブリッツェン)、中島康晴(キナンサイクリングチーム)の3人が先頭で、残り1周のコントロールラインを通過した。そこに追走8人、湊諒と入部正太朗(ともにシマノレーシング)、岸崇仁(那須ブラーゼン)、山本元喜(キナンサイクリングチーム)、ホセビセンテ・トリビオ、アイラン・フェルナンデス(ともにマトリックスパワータグ)、岡、窪木が合流し、先頭は11人となった。

勝負どころの「心臓破りの坂」では頻繁にアタックがかかる Photo: Shusaku MATSUO

 窪木を先頭にバックストレートに入り、ラスト1kmの看板を通過する直前、鈴木譲が抜け出す。集団から数秒のリードを奪うも、ラスト500mを過ぎた辺りで吸収。勝負はスプリント争いに委ねられた。ラスト300mから岡が加速。このまま先頭でゴールするかと思われたが、上り基調のラスト50mで窪木が伸び、半車輪差で岡を差しきり、見事に優勝を飾った。

最終周回のバックストレートで抜け出す鈴木譲(宇都宮ブリッツェン) Photo: Shusaku MATSUO

 抜群の伸びを見せた窪木は「最後の200mでスプリントを開始しました。本当はゴールまで最短コースの右側からスプリントを開始しようとしましたが、岡選手が右から自分の前に入り、風除けにになってくれた。その時点ではまだフカせる余裕がありました。再びスプリントを開始して優勝できました」と振り返った。「チームメートの堀選手が中盤に逃げ続けたことで、脚を貯めることができましたね」と続けた。

1日目の上位3人。左から2位の岡篤志(宇都宮ブリッツェン)、優勝した窪木一茂(チーム ブリヂストンサイクリング) Photo: Shusaku MATSUO

 また、静岡県三島市に拠点を移したチームで、厳しい合宿を重ねてきたと話す。「4時間ワットバイク(室内トレーニング機器)で練習をする日も多く、かなり辛いものでした。しかし、少人数ながら、チームの実力は確実に上がりました」と明かした。

ルビーレッドジャージをキープした岡篤志(宇都宮ブリッツェン) Photo: Shusaku MATSUO

 一方、フィニッシュ手前まで先頭に立っていた岡は「追い風だったので300mからのロングスプリントでも行けると思いました」と悔しさを滲ませる。「チームは雨澤選手が逃げたことで、キナンやマトリックスにプレッシャーをかけることができました。佐野選手やフェルナンデス選手などの競合チームに集団をコントロールさせたことは、チームとしての動きが成功したといってもいいでしょう」と評価する。

ゴールデンウィークスペシャルイベントの「じゃんけん大会」が行われ、豪華チームグッズが振る舞われた Photo: Shusaku MATSUO

 「敗因はスプリントの展開に持ち込まれてしまったこと。鈴木譲選手がラスト2kmで抜け出すなど、展開の広がりを見せましたが、不十分でした。明日はより積極的に動いていきます」と雪辱を誓った。

 次戦は翌日、群馬CSCで開催される「東日本ロードクラシックDay2」で、JPTクラスタは22周回、計132kmで争われる。レースレイティングは「AAAA」となり、ツアー最高峰の争いが展開されるだろう。

Jプロツアー第5戦「第52回JBCF東日本ロードクラシック群馬大会Day1」リザルト
1 窪木一茂(チーム ブリヂストンサイクリング)2時間30分42秒

2 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
3 アイラン・フェルナンデス(スペイン、マトリックスパワータグ)
4 入部正太朗(シマノレーシング)
5 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+0秒

6 岸崇仁(那須ブラーゼン)
7 ホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ)
8 中島康晴(キナンサイクリングチーム)
9 才田直人(リオモベルマーレレーシングチーム)+1秒

10 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)+4秒

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