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シマノセールスと地域のショップがサポート<12・最終回>「チームになった」未経験の4人、強風にも負けずついに霞ヶ浦100kmライドを完走

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 日本各地に住むロードバイク未経験の女性たちが100km走破を目指す企画の最終回は、いよいよ本番の「霞ヶ浦100kmライド」に挑戦した模様をお届けします。舞台となったのは茨城県にある霞ヶ浦。後半は雨と湖特有の強風が吹き付ける厳しい環境のなか、約10カ月のトレーニングを積んだ成果を発揮し、見事に完走を果たしました。

100km先の「PLAYatre TSUCHIURA」(プレイアトレ土浦)を目指します Photo: Shusaku MATSUO

佐原駅からプレイアトレ土浦まで

両国駅をB.B.BASEのサインに沿って歩き、ホームを目指します Photo: Shusaku MATSUO

 ライドが開催されたのは4月14日。もともとは昨年10月に開催するはずだった「高島ロングライド100」の完走が彼女たちの目標でしたが、残念ながら台風接近による荒天のため中止になってしまいました。そこで今回、霞ヶ浦の周辺を100km走り、土浦駅にできた新施設「PLAYatre TSUCHIURA」(プレイアトレ土浦)にゴールするライドへ目標を変更。彼女たちは冬の間にそれぞれトレーニングに励み、この日を迎えました。

普段は閉じられているゲートから入場 Photo: Shusaku MATSUO
B.B.BASE車内は自転車をそのまま積載できます Photo: Shusaku MATSUO

 挑戦した女性ライダーは4人。東京在住のブロガー“ちわままさん”こと堀田智子さん、ブロガーとして女性にオススメの情報をメインに紹介している名古屋在住のあやにーさん、丸の内OLの日下紗代子さん、岡山の中学1年生ライダー・南美さんです。

JR両国駅の専用ホームから出発 Photo: Shusaku MATSUO
車内ではこれから挑戦するライドへ向けて会話が弾みます Photo: Kenta SAWANO

 一行は東京・墨田区のJR両国駅から、自転車をそのまま持ち込める専用電車「B.B.BASE」に乗り込み、千葉県香取市のJR佐原駅を目指しました。この春、運行を開始したばかりのB.B.BASE。自転車を輪行袋に入れることなく、そのまま車内に持ち込める車両に全員は感動した様子で、ゲートから車内に乗り込むまで、片時もスマホを手放さず写真を撮影し続けます。バイクをしっかり固定するラックの機構にも感心したようで、走り出す前からハイテンションです。4人はボックス席に座ると、これから始まるチャレンジへ向け、これまで走ってきた練習方法を各自で振り返ったり、注意点を確認したりと会話が弾みます。


「霞ヶ浦100kmライド」のコース(ルートラボ)

 約1時間40分の電車旅を経て、佐原駅に到着。付近は信号も少なく、霞ヶ浦をぐるりと一周できる「つくば霞ヶ浦りんりんロード」からもほど近いため、サイクリストにとっては抜群の環境です。

午前10時過ぎに佐原駅を出発 Photo: Shusaku MATSUO

スタート後は追い風基調

 地元で「水郷筑波広域レンタルサイクル事業サイクリングサポートデスク」という長い名前の肩書を持つ伊藤孝二さんに先導してもらいながら、はるか100km先のフィニッシュ地点を目指します。伊藤さんは「霞ヶ浦は遮るものがなく風が強いです。頑張りましょう!」と激励。4人の女性ライダーはプレイアトレ土浦を目指して笑顔で出発しました。

先導してくれた地元ライダーの伊藤孝二さん Photo: Shusaku MATSUO
「雨が降らないように」と、BICYCLE PRO SHOP なかやまの皆さんから南美さんに贈られたテルテル坊主 Photo: Kenta SAWANO
冬の間の練習成果が現れ、快走する日下紗代子さん Photo: Shusaku MATSUO

 走り始めてすぐに、霞ヶ浦に隣接する「つくば霞ヶ浦りんりんロード」へと入ると、見晴らしの良い景色が広がり、整備されたサイクリングロードが続きます。追い風基調で、4人は軽快にペダルを回し続けます。途中、サイクリングロード沿いにある「天王崎観光交流センター」や、「行方市観光物産館こいこい」に立ち寄り一休み。

湖を眺めながら快調なペースで進みます Photo: Kenta SAWANO
風よけのため、前の人になるべく近づいて走ります Photo: Kenta SAWANO

ランチは「鯉」と「ナマズ」バーガー

行方市観光物産館はサイクルラックを常備。霞ヶ浦を望むテラス席でランチもいただけます Photo: Kenta SAWANO

 第2エイドステーションとなった「行方市観光物産館こいこい」では霞ヶ浦で採れた鯉やナマズを使ったハンバーガー、「こいパックン」と「なめパックン」でランチタイムになりました。「白身魚でとてもおいしい!」や「身構えてたけどいい意味で想定外。もっと泥臭いと思ってました」といった声が上がりました。サイクリングロードからも近く、サイクルラックも常備されており、サイクリストに優しいエイドステーションです。

湖を眺めつつ、25km/hほどで走る一行 Photo: Shusaku MATSUO
お揃いのジャージでグループ走行 Photo: Kenta SAWANO
鯉やナマズを使ったハンバーガーで舌鼓 Photo: Shusaku MATSUO

 女性ライダーたちは約25km/hのスピードを維持し、集団で走行します。なかでも元気が良かったのは最年少の南美さん。力強いペダリングで、先導する伊藤さんから全く離れることなく快調に飛ばします。「このくらいのスピードなら全然平気です!」と意気込みます。

グループライドは久しぶりのあやにーさん Photo: Shusaku MATSUO
信号がなく、見通しの良い「つくば霞ヶ浦りんりんロード」 Photo: Shusaku MATSUO

 一方、スタートしてから50kmほどまで来ると堀田さんの表情には徐々に疲労が見え隠れします。湖沿いの平地では何とかついていけるものの、茨城空港までのアップダウンがある一般道では必死の様子。あやにーさんも徐々に辛そうな表情を浮かべます。

石岡市高浜の牡丹餅はこのサイズ Photo: Shusaku MATSUO
茨城県石岡市にある「いづみ荘」で一休み。サイクルラックも完備 Photo: Shusaku MATSUO
上りで遅れる堀田さん。必死にペダルを回します Photo: Shusaku MATSUO

 途中、石岡市にある老舗旅館「いづみ荘」にも立ち寄りました。ここでもサイクルラック常備のほか、宿泊の際は部屋に愛車を持ち込めるサイクリストフレンドリーな宿。鰻が名物で、この日はタレご飯を使ったおにぎりと、この地方独自の牡丹餅をいただきました。

 トラブルもなく順調に走っていた一行ですが、距離を半分消化したあたりから雲行きが怪しくなります。穏やかで追い風基調だった風向きが一変。湖の水が白波立つほどの強風が左右、前方から吹き付け、一瞬で4人はバラバラになってしまいます。体力があり余る南美さんが先行、冬の間はなかなかライドできなかったという堀田さんとあやにーさんはペダルを回すのがやっとの状態になりました。

厳しい風にも負けず、快走した南美さんと日下さん Photo: Shusaku MATSUO
春の霞ヶ浦湖畔を走る一行 Photo: Shusaku MATSUO

 そんな中、気を吐いたのが日下さん。「師匠(なるしまフレンド神宮店の藤野智一店長)から教わりました」という抜群の位置取りをみせ、斜め前からの“爆風”を南美さんを風よけにして突き進みます。バイクエクササイズの「フィールサイクル」に通う日下さんは、ロードバイクに乗れない時も運動して基礎体力を鍛えていたそうです。

激しい風が前から、横から吹き付け、4人はバラバラに Photo: Kenta SAWANO
「かすみキッチン」ではジェラートやシュークリームなどのスイーツが並びます Photo: Shusaku MATSUO

 ここから状況はさらに悪化します。ゴールまで残り20km付近まで来ると強風に加え、小雨ながら横殴りの雨と寒さが彼女たちを襲いますが、何とか最終休憩地点の「かすみキッチン」までたどり着きました。

 かすみキッチンは「かすみがうら市交流センター」内にあり、軽食やスイーツがそろう施設。かすみがうら市交流センターは、つくば霞ヶ浦りんりんロードに隣接しており、気軽に立ち寄れます。駐車場も完備しており、レンタサイクルも用意されているので、手ぶらで訪れてサイクリングを楽しむことも可能です。

 あやにーさんは心が折れる寸前。「もう脚に力が入らなくて走れないかも…」と弱音をこぼしますが、スイーツを前にすると目の輝きを取り戻します。さっぱり甘いジェラートをおいしくいただき、気合を入れ直してラストスパートをかけました。

「かすみがうら市交流センター」には軽食を楽しめる「かすみキッチン」やレンタルサイクルが充実 Photo: Shusaku MATSUO

 いつのまにか雨も止みはじめ、強かった向かい風が再び追い風へと変わり、彼女たちを勢いづかせます。特に堀田さんは見違える走りで加速。ほかのメンバーも疲れた表情を見せつつも、最後の力を振り絞ります。辺りが暗くなり始めた午後5時過ぎ、4人一緒に土浦駅にあるプレイアトレ土浦に到着し、無事に自らの脚で100kmを走り切りました。

日暮れ前にプレイアトレ土浦へと到着 Photo: Shusaku MATSUO

 ロードバイク初挑戦の女性たちがチャレンジしたこの企画。初めてロードバイクに乗ってから約10カ月、週末や空いた時間での練習で走行距離100kmという大きなハードルをクリアすることができました。挑戦を終えた彼女たちは「疲れたー!」「明日動けないかも!」とライドをワイワイ振り返ります。皆、充実した表情を浮かべ、大きな達成感を味わっていました。この挑戦で得た自信を糧に、これからもチャレンジを続けていきたい、と全員が話してくれました。

「PLAYatre TSUCHIURA」(プレイアトレ土浦)内の「le.cyc」店内は広々とした空間に自転車やパーツが展開 Photo: Shusaku MATSUO
お父さんと練習に励んできた南美さんは、この日も一緒に走り切りました Photo: Shusaku MATSUO

東京都・主婦ブロガー・堀田智子さん

「自分でもできるんだ」と自信に繋がったという堀田智子さん Photo: Photo: Kenta SAWANO

 最初から脚が痛くてどうしようと思いましたが、終盤に差し掛かると「あの辺りがゴールかな」と目標が見えてから楽しく走れました。100kmという距離本当に長く感じましたが、実際に走ってみて「自分でもできるんだ!」と自信と達成感が沸き、自分の可能性が見えました。

 もともとこの企画の目標だった「高島ロングライド」が中止になり、イベントに出場する機会がなかったので、今後はサイクリングイベントに参加することが目標です。

インスタグラムtomokohorita
フェイスブック堀田智子(Chiwamama)
ブログちわわのまま

あやにーさん(名古屋市・ブロガー)

 もともと“100km”という距離感が身近ではなく、自転車で走るということで実感がありませんでした。今日は出だしがスムーズで気持ちよく走れましたが、70km地点から「割と無理だ!」と気づきました。脚が動かず、「もう歩けない…」という体験ができました(笑)

ブログの読者と達成感を共有したあやにーさん Photo: Kenta SAWANO

 ニコー製作所の皆さんと練習で走ったことはありましたが、グループライドは久しぶりでした。ほかの人と同じスピードで走る難しさを感じましたが楽しかったです!

 ロードバイクに乗り始めて、自分の脚だからこそいろいろな場所に行けるという経験が増えました。ブログやSNSでは最初「なんでロードバイクを?」という質問がありましたが、今日完走の報告を行うと「おめでとう!」というレスポンスが多くありました。ブログ読者と一緒にプロジェクトを終えられたので良かったです。

 次は海外のライドにチャレンジしたいです。ニュージーランド横断を目指し、一緒に挑戦する仲間を見つけるところから始めます!

インスタグラムayanie.gram
フェイスブックAyaka Kato
ブログAyanie Journal

岡山の小学6年生ライダー・南美さん

 全部楽しかった! 先導してくれた伊藤さんが風よけになってくれたので、疲れませんでした。

「次は200kmライドに挑戦したい」と表明した南美さん Photo: Kenta SAWANO

 お父さんと週末、“おいしいものを食べに行くライド”を楽しみながら練習できたし、家では3本ローラーでバランス感覚を鍛えたりいろいろな経験が役に立ちました。

 いまは中学1年生になったばかり。新しいクラスメイトからはロードバイクに乗っていることについて「すごいねぇ!」と言われています。私のイメージとギャップがあるそうです。これからもいっぱい練習して、次は200kmに挑戦します!

インスタグラムnamimi3910

丸の内OLの日下紗代子さん

練習の成果を発揮し、一度も遅れることなく完走した日下紗代子さん Photo: Kenta SAWANO

 今日は風が強くとても大変でしたが、南美先輩の背中を追いかけることが目標でした! 事前に藤野師匠と練習していた風に対する走り方を実践し、風の向きを読みながら前を走る人を風よけにして完走できました。
 100kmという距離に対して特に不安はありませんでした。今日も80kmまでスムーズに走れて自信になりました。走る環境が厳しくなったラスト20kmはとても大変でしたが、この半年の集大成として臨み、乗り越えることができました。ロードバイクは目的をもって皆で同じ時間を楽しめるアイテム。今日得た“チーム感”を大事にして、趣味として楽しんでいきたいです。

インスタグラムsayokokusaka
フェイスブックSayoko Kusaka

【提供:シマノセールス】

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