児玉利文さん率いる「sfiDARE CRIT JAPAN」世界的人気のピストレース「RED HOOK CRIT」に日本から現役競輪選手ら5人チームが出場

by 澤野健太 / Kenta SAWANO
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 4月28日、ニューヨーク・ブルックリンで開催されるピストバイクによるクリテリウムレース「RED HOOK CRIT BROOKLYN No11」に日本から5人編成のチームが挑戦する。現役競輪選手として活躍しながら、岐阜県でスポーツ自転車店「104サイクル」も営む児玉利文さん(43歳)と、賛同した選手で構成される「sfiDARE CRIT JAPAN」(スフィダーレ・クリト・ジャパン、以下スフィダーレ)の活躍に注目したい。

RED HOOK CRIT BROOKLYN NO11. に出場する「sfiDARE CRIT JAPAN」の5人。左から児玉和代さん、児玉利文さん、Jasmin Ten Haveさん、河野貴行さん、井関太一さん Photo: Kikuzo

NYのブルックリンで開催

 「RED HOOK CRIT」(レッドフック・クリット)はアメリカ・ニューヨークのブルックリンにあるレッドフック地区で2008年に始まった、フィクスドギヤ(固定ギア)の自転車によるレースだ。現在ではバルセロナ、ミラノ、ロンドンなど欧州の流行に敏感な人が集まる都市でも開催される世界的な人気レースに成長した。

今年のRED HOOK CRIT BROOKLYNのコースマップ(redhookcrit公式instagramより)

 コースは180度ターンなどを含む1周約1kmほどで、テクニカルなコースを周回する。日本の競輪場やトラックレースで使用する、固定ギアの自転車でのレースは、選手にとって高い技術を要求され、レースは大変激しいものなる。

 参加者は男子約300人と女子約100人の2クラス。男子は60人ずつに分かれて予選を行い、決勝戦と敗者復活に分かれて競う。女子はエントリーの人数により予選落ちがあるが、予選にて決勝のスタート位置を決める。予選は昼に行われるが、決勝はナイターで行われ、盛り上がりも最高潮となる。

「競輪選手として通用するか」

昨年の「RED HOOK CRIT BROOKLYN」に出場した児玉利文さん

 今回挑戦するスフィダーレのリーダー・児玉さんは現役競輪選手として各地を転戦しながら、自転車店も経営する根っからの自転車好きだ。昨年、動画で「RED HOOK CRIT」の存在を初めて知り、驚きながらも一気にその世界に引き込まれたという。「ふだん、固定ギアで仕事をしている私が競輪選手として通用するのか?という疑問と、レースの運営もとても奥が深いことを知り、居てもたってもいられなくなった」と、参加を決意するのにも時間はかからなかった。

 レース結果は予選落ちだったが、本場の雰囲気を肌で感じ取ってきたことは大きかった。「レースは私が今までに経験したレースとは雰囲気が全く違い、とても華やかでギャラリーも多く、とても盛り上がっていました。参加する選手もお洒落で、チームでそろえたスキンスーツのデザインもかっこよくセンスが良かった」と振り返る。帰国後に児玉さんはジャスミンさんと「sfiDARE CRIT」という名の固定ギアの自転車の講習会と、定期的なレースを開催するようになった。

 2回目の参加となる今年は「今年は昨年のリベンジ。昨年は生活からバイクセッティングまで、何もわからない状態での参加で悔しい思いをしました。完璧な装備で挑むので最低でもファイナルに残りたいです」と抱負を語った。

児玉さんの妻・和代さんも出場

児玉さんの妻でトラック競技の元全日本チャンピオン・児玉和代さんもRHC挑戦

 昨年一緒に出場したジャスミンさんに加え、過去に「RED HOOK CRIT」に出場経験のある河野貴行さん、児玉さんの後輩で元インカレチャンピオンの井関太一さん、さらに児玉さんの妻で、95~98年全日本選手権スプリント優勝の和代さんもアジアの女性として初の出場を果たすという。

 児玉さんは「フィクスドギヤクリテリウムは、自転車の基礎を学ぶには最高のトレーニングにもなるが、プロの競輪選手でさえも、このレースはクレイジーで危険なレースだという認識になっていて残念な思いもある。また、自転車愛好家以外の方にも、ピストはブレーキを装着していない危険な自転車だというイメージもあります。そのようなイメージを払拭するべく、チームでアピールしていきたい」と話す。「スフィダーレ」=「挑戦」というチーム名の通り、5人の挑戦に期待したい。

昨年の「RED HOOK CRIT BROOKLYN」に出場した児玉利文さん Photo: Tohifumi KODAMA

児玉 利文(43歳)

現役競輪選手(通算218勝)
1992年 インターハイ3000mインデビディアルパーシュート優勝(高校記録)
1992年 ジュニア世界戦出場
1999年 アジア選手権4000mチームパーシュート優勝(日本記録)
2013年 全日本プロ自転車競技大会チームパーシュート優勝
2015年 全日本プロ自転車競技大会チームパーシュート優勝
2017年 RHC ブルックリンステージ ラストチャンスレース45位

児玉 和代(42歳)

1993 ジュニア世界選手権スプリント出場
1994 第12回アジア大会スプリント8位
1995 ワールドカップ スプリント出場
1996 アジア選手権スプリント5位
1998第13回アジア大会スプリント5位
1999 アジア選手権スプリント3位
1995~1998年 全日本選手権スプリント優勝

日本と自転車をこよなく愛すカナダ人・Jasmin Ten Have。フィクスドギヤクリテリウム経験が豊富
日本のRHC先駆者・河野貴行。ブルックリンは彼の庭⁉︎
元大学生チャンピオン井関太一が、RHCに挑む

Jasmin Ten Have

sfiDARE CRITコーチ&アドバイザー
■2x Red Hook Crit Brooklyn
■King of Track #12 (6位 & 周回賞) ■ Fyxations Crit Chicago
■2x sfiDARE Crit (2x 3位)

河野 貴行(34歳)

2014年 RHCブルックリン 予選敗退
2015年 RHCブルックリン ラストチャンスレース25位
2016年 RHC ロンドン予選敗退(クラッシュ)

井関 太一(31歳)

2008、2009年 全日本選手権チームパーシュート優勝
2009年 インカレインディビディアルパーシュート3位

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