サイクリスト

御神火ライド2018

ツール・ドゥ・ロワール=エ=シェール 第3ステージ若手中心のキナンは新城雄大の73位が最高 苦戦のなか徐々にフランスのレースに適応

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
  • 一覧

 キナンサイクリングチームが出場中のフランスでのステージレース、ツール・ドゥ・ロワール=エ=シェール(Tour du Loir-et-Cher、UCIヨーロッパツアー2.2)は4月13日、第3ステージが行われ、キナン勢は新城雄大の73位が最上位だった。出走4選手はいずれも完走して次のステージへと駒を進めており、残り2日間での雪辱を誓う。

第3ステージでチーム内最上位だった新城雄大。先頭から3分15秒遅れの73位と厳しい結果に終わった Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

未舗装区間も登場するコース

 第3ステージは、ドゥルエ(Droué)からヴァンドーム(Vendôme)までの178km。前半と後半にそれぞれ1カ所ずつ山岳ポイントが設定され、終盤はヴァンドームの周回を約2周走ってフィニッシュする。

スタートまでの待ち時間にくつろぐ中西健児 Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 周回コースは途中、短いながらも勾配8%の上りがあるほか、未舗装区間も登場。例年このコースでプロトン全体が活性化しており、今回も個人総合成績を視野に入れたレースが展開されると予想された。キナンサイクリングチームとしては、これまでのステージ同様逃げのチャンスをうかがうほか、周回コースでは好位置から勝負できる状況を作り出せるよう意識して臨む。

 そして迎えたスタート。序盤に2選手の逃げが決まり、キナン勢はいずれもメイン集団に待機となった。次なる展開へと備えつつ、山岳ポイントの上りなど、要所ではしっかりと前方を確保し、大きな変化にも対応できる態勢を整えていく。逃げとメイン集団とは最大で約7分30秒の開きとなるが、有力チームを中心にペースをコントロール。キナン勢もそれに合わせる形で淡々とレースを進行させた。

自転車のオブジェの横を集団が通過する Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

トラブルに泣いた一日

 後半に入ると、メイン集団は逃げを本格的に追い始めたほか、終盤の周回コースを意識してペースが少しずつ上がっていく。キナン勢も集団内でのポジションを上げ、好位置で勝負できる状況が見えてくる。

第3集団で走る中西健児(左)と雨乞竜己 Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 しかし、残り30kmから立て続けにトラブルが発生。中西健児がホイールトラブルでバイク交換し、後方からの追い上げを余儀なくされる。さらには、位置取りが激しくなった集団内の各所で落車が次々と発生。これでスピードダウンを強いられ、クラッシュを免れた選手たちとの差が広がった。強い横風も相まって、キナン勢の前方復帰は厳しい展開となってしまった。

 新城が第2集団で、中西、雨乞、塚本一樹の3人は第3集団でヴァンドームの周回コースへ。先行する選手たちへの合流はかなわなかったが、4人ともフィニッシュを通過して次のステージへとつなげた。

フィニッシュする新城雄大。チャンスがありながらトラブルに苦しめられた Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU
塚本一樹のフィニッシュ。徐々にハイレベルのレースに適応している Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

翌日はクイーンステージへ

 総合争いを含め、プロトン全体が激しい動きとなることを見越し、このステージに集中力を高めていたキナン勢だったが、この大会の厳しさや難しさを痛感する1日となった。それでも、ステージを追うごとに集団内でのポジショニングや、勝負を意識した動きに手ごたえをつかむなど、選手たちは徐々にヨーロッパレースに適応しつつある。あとはいかに限られた機会の中でチャンスを作り、それを生かせるかにかかってきている。

フィニッシュ直後、新城雄大を中心にレースを振り返る Photo: KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 14日に行われる第4ステージは、ブレ(Bourré)を発着する183km。スタート直後から山岳カテゴリーに含まれない急坂をこなすなど、終始アップダウンが繰り返されるコース設定。前半には最大勾配18%の山岳ポイントを2回通過するほか、後半にも2カ所の山岳ポイントが控えており、今大会のクイーンステージと目される。キナン勢はいずれも総合争いからは遅れてしまったが、サバイバルが予想される中でどれだけレースを動かせるがポイントになる。

第3ステージ結果(178km)
1 トニー・ユレル(フランス、ソジャサンエスポワールACNC) 4時間16分54秒
2 ヨナス・ヴィンデゴール(デンマーク、チームコロクイック) +0秒
3 アスビョルン・クラフ(デンマーク、チームヴィルトゥサイクリング)
4 ヨセフ・チェルニー(チェコ、エルコフ・アーサーサイクリングチーム)
5 エミールナイゴール・ヴィニェボ(デンマーク、チームコロクイック)
6 アレクサンダー・カンプ(デンマーク、チームヴィルトゥサイクリング)
73 新城雄大(キナンサイクリングチーム) +3分15秒
94 塚本一樹(キナンサイクリングチーム) +5分6秒
95 雨乞竜己(キナンサイクリングチーム)
117 中西健児(キナンサイクリングチーム)

個人総合時間
1 トニー・ユレル(フランス、ソジャサンエスポワールACNC) 13時間5分55秒
2 ヨナス・ヴィンデゴール(デンマーク、チームコロクイック) +4秒
3 アスビョルン・クラフ(デンマーク、チームヴィルトゥサイクリング) +5秒
4 エミールナイゴール・ヴィニェボ(デンマーク、チームコロクイック) +8秒
5 アレクサンダー・カンプ(デンマーク、チームヴィルトゥサイクリング)
6 ヨセフ・チェルニー(チェコ、エルコフ・アーサーサイクリングチーム) +10秒
77 新城雄大(キナンサイクリングチーム) +3分25秒
105 中西健児(キナンサイクリングチーム) +5分16秒
120 雨乞竜己(キナンサイクリングチーム) +8分3秒
125 塚本一樹(キナンサイクリングチーム) +8分53秒

チーム総合
1 チームコロクイック 39時間18分34秒
25 キナンサイクリングチーム +15分55秒

●塚本一樹のコメント

 必要に応じてチームカーへ下がることや、集団の前の方で動くことなど、高いレベルのレースで必要な技術を学びながら走ることができている。今後はこうした動きからチームに貢献できるよう精度を上げていきたい。

 勝負に加われるようになるためには、瞬発的な動きを鍛えていく必要があると感じている。第4ステージでは集団の前方を確実に押さえて周回コースに入りたい。それができれば上位争いも見えてくると思う。

●新城雄大のコメント

 前半から常に前が見える位置をキープして、重要な局面での動きに備えていた。ペースの上がった後半も(中西)健児さんと連携できていたが、周囲で落車が続いたことでポジションを下げてしまったのと横風の影響で、集団復帰ができないまま周回コースに入ることになった。終盤まではよい動きができていただけに、悔しいレースになってしまった。

 前の方で走り続けられればどんなレースができるのか、というのは個人的にも興味がある。第4ステージは逃げへのトライも含めて、ステージ優勝を狙って走りたい。チームとしてもこの大会で存在感を示すことができていない。残るステージで何としてもアピールしたい。

関連記事

この記事のタグ

キナン

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

ショップナビ

スペシャル

自転車協会バナー
CyclistポケットTシャツ

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載