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池田祐樹の「世界のトレイルから」 Vol. 4“梯子の道”を絶妙にデザイン カナダ・ブリティッシュコロンビア州「ノースショアスタイル」トレイル

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 カナダ・ブリティッシュコロンビア州(BC)は、マウンテンバイク(MTB)天国と呼ばれる土地の一つだ。MTBのDVDでよく見られる度胆を抜くようなジャンプシーンは、多くがここBCで撮影されている。

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 中でも特に、「ノースショアスタイル」という独自のMTBスタイルを持つエリア。ノースショアスタイルは、フリーライドなどの下り系トレイルをメインとし、細いラダー(梯子)などの人工物の上もライドしてしまうような世界だ。

進入角度なども絶妙にデザインされたラダー(梯子)進入角度なども絶妙にデザインされたラダー(梯子)
カナダ・ブリティッシュコロンビア州で夏に開催される「BCバイクレース」カナダ・ブリティッシュコロンビア州で夏に開催される「BCバイクレース」

 2012年7月初め、私は究極のシングルトラック(ヒトひとり程度の幅の道)を経験できると謳う「BCバイクレース」に参戦した。BCバイクレースは7日間のMTBステージレースで、この年は33カ国から500人のライダーが集まった。

 スタートはノースバンクーバー。これでもかというくらいシングルトラックを乗りながらステージをこなし、2010年冬季オリンピックが開催されたウィスラースキーリゾートでフィニッシュする。ものすごく過酷だが、カナダのトレイルを思う存分満喫できる素晴らしいレースだ。

 大会の前後には、カナダ在住のトレイルガイド辻義人さんに、レース以外のコースを案内してもらう機会を得た。ほとんどのトレイルがMTBを中心に設計されていることが印象深かった。ありとあらゆるところに人工的なラダーが設置されているだけでなく、曲がる進入角度なども絶妙にデザインされている。

カナダ・ブリティッシュコロンビア州のシングルトラックカナダ・ブリティッシュコロンビア州のシングルトラック
ラダー(梯子)、そしてシングルトラックが続くトレイルラダー(梯子)、そしてシングルトラックが続くトレイル

 特記すべきは、多くのカナディアンのMTBは日本ともアメリカとも違うという点。軽さはそこまで気にせず、大き目のサスペンションや可変シートポストが付いたいわゆる「トレイルバイク」「オールマウンテン」というジャンルのMTBが主流だ。そして、このジャンルのバイクが一番よく遊べる。

 日本ではオーバースペックとなってしまうようなバイクだが、BCにはバイクの本領を発揮するようなトレイルが山ほどある。カナディアンの高度なバイクスキルの背景には、こういった難易度の高いトレイルを思い切り駆け抜ける爽快感や、かき立てられる冒険心があるのかもしれない。


文・写真 池田祐樹

池田祐樹池田祐樹(いけだ・ゆうき)
MTB競技で国内外の耐久や長距離レース(マラソン)に挑戦しているライダー、かつコーチ。2012年は、国内では希少なMTBマラソン「セルフディスカバリーアドベンチャー・大滝」を春・秋と制し、「キング・オブ・王滝」の称号を獲得。また、日本人初の米国自転車連盟認定コーチとして、小野寺健(TEAM SPECIALIZED)のパーソナルコーチとなっている。トピーク・エルゴンレーシングチーム所属。東京都在住。ブログ「Yuki’s Mountainbike Life

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