優勝のポッター「素晴らしいツアー」増田「受け身のレースだけはしたくなかった」 総合上位3人が振り返るツール・ド・とちぎ

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 3日間の日程で開催された「ツール・ド・とちぎ」は、20歳のオージー、マイケル・ポッター(オーストラリアンサイクリングアカデミー)の個人総合優勝で幕を閉じた。圧倒的な力を見せつけたポッターに続き、レイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO)が落車でけがをしながらもスプリントでステージ1勝と総合2位の座を射止め、地元の増田成幸(宇都宮ブリッツェン)も果敢に攻めて総合3位に入る結果を残した。活躍した上位3人のコメントをお届けする。

激しい3日間のレースを終えた総合上位3人がレースを振り返る Photo: Shusaku MATSUO

将来は「カデル・エヴァンスのような選手に」

 ポッターは弱冠20歳の若さながら、第1ステージの個人タイムトライアル(TT)で別次元の走りを披露し優勝。アドバンテージを持って臨んだ第2ステージでは、山岳賞(KOM)が設定された厳しい上りを難なくクリアし、小集団のスプリントで再び勝利する活躍をした。最終ステージではアシストを一時失い“丸裸”状態になるも、最終的にはリーダーのグリーンジャージを最後まで守りきり個人総合優勝を果たした。

総合1位:マイケル・ポッター

個人タイムトライアル、さらには上りを越えた後のスプリントで勝利するオールラウンドな活躍を見せたマイケル・ポッター(オーストラリア、オーストラリアンサイクリングアカデミー) Photo: Shusaku MATSUO

 初めて日本のレースに参戦しましたが、本当に素晴らしいツアーでした。予想以上の出来と言ってもいい3日間です。

 しかし、最終日は本当にストレスフルでした。最初のKOMの後、我々のチームに力がなくなっていることを見抜いた他のチームが攻撃を仕掛け、もう総合首位を守れないのではないかと思ったくらいです。しかし、チームメートは集団前方へと復帰し、アシストに徹してくれました。ツアーに参加した全てのチームが強かったですが、チームメート、監督が素晴らしい力を発揮したおかげで総合優勝を果たせたのだと思います。

 次のレースはオーストラリア国内になるでしょう。すでにオーストラリアとニュージーランドのUCIレースを終えていますが、チームが私にもたらすサポートはとても素晴らしく、競技に集中することができています。バイクに降りた後もです。次の目標はオーストラリアの国内選手権で、将来的にはこのスポーツの価値を向上させてくれたカデル・エヴァンス(オーストラリア)のような選手になれたらと願っています。

落車の痛みに耐え「勝たなくては」

 クレダーは今シーズン、新たにチームUKYOへと加入したオランダ人だ。第2ステージでは、中間スプリント争いのトップスピード時に激しく落車し負傷。道路の端まで飛ばされるほどの衝撃を受けながらもレースに復帰し、ステージ2位に入る活躍をした。最終日にはチームメートの働きによりステージ優勝を飾り、ボーナスタイムとポイントを獲得。総合2位へとポジションを上げ、総合ポイント賞を獲得する結果をチームへともたらし、チームの団体総合優勝にも貢献した。

総合2位:レイモンド・クレダー

得意のスプリントでステージ勝利と総合2位の結果を掴んだレイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO) Photo: Shusaku MATSUO

 日本のレースは初めてでしたが、運営や人々の応援も素晴らしいし、道路もとても綺麗でした。第2ステージでクラッシュしなければさらに良かったですね。今朝(最終の第3ステージ)は起きてから痛みでひどく、自分がまさか勝てるとは思いませんでした。レースが始まってしまえば走ることができましたし、チームメートが自分のためによく動いてくれてので、勝たなくてはと思いゴールスプリントに挑みました。

 結果的に優勝することができ、さらにはボーナルタイムを稼げたことで総合3位から2位へと浮上することができました。レース後は痛みが増してきてクラクラするほどだったので、チョコレートを食べて糖分を補給したほどです。日本で1週間の休息を取り、しっかりとリカバリーした状態で次戦のツアー・オブ・タイランドに挑みます。

最後まで逆転を諦めず「悔いなし」

 地元、栃木県を代表する宇都宮ブリッツェンのエース増田成幸は、初日のTTを2位で終え、目標の個人総合優勝へと幸先の良いスタートを切った。第2ステージ以降は、どこのチームよりも宇都宮ブリッツェンは一丸となり果敢に攻撃を仕掛けるも、アクシデントや噛み合わない展開が続き首位とのタイムを縮めるに至らなかった。しかし、増田は総合成績を上位で終えたことで、1年前に発覚したバセドウ病からの復帰を強くアピール。これから佳境へと向かうシーズンへの展望も語った。

総合3位:増田成幸

地元チームとして積極的な動きで観客を魅了した宇都宮ブリッツェンのエース増田成幸 Photo: Shusaku MATSUO

 総合2位でスタートした最終日ですが、逆転を諦めませんでした。チームで挑んだ結果、途中までは最高の展開に持ち込むことができました。

 ポッターは本当に強いですが、彼のチームメートを削り、2人にすることができ、リーダー自ら集団を引かせる場面もつくれました。本当はそこまで引かなくてもよかったかもしれませんが、とにかくチャンスでした。しかし、スプリントを狙いたい愛三工業レーシングチームが集団をコントロールしたこともあり、思うようにはいきませんでした。ただ、岡選手が逃げに成功したし、ゴールスプリントに向けてもチームワークを発揮できました。結果はついてこなかったですが悔いはありません。

 受け身のレースだけはしたくなかったので、レースを作っていこうと臨みました。結果は来年にお預けになりましたが、シーズンも始まったばかり。これからも応援をよろしくお願いします。

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