ツール・ド・とちぎ第2ステージ総合首位のポッターが少人数の集団を制して連勝 2位の増田成幸は22秒差で最終日へ

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 栃木県を舞台に開催されているツール・ド・とちぎの第2ステージが3月24日、小山市から日光市までの道のりで行われ、個人総合タイムで首位に立つマイケル・ポッター(オーストラリア、オーストラリアンサイクリングアカデミー)が少人数の集団スプリントを制して優勝。ボーナスタイムを獲得し2位の増田成幸(宇都宮ブリッツェン)とのタイム差を広げた。

総合リーダーのマイケル・ポッター(オーストラリア、オーストラリアンサイクリングアカデミー)が小集団のスプリントを制して優勝 Photo: Shusaku MATSUO
各賞ジャージ着用者がスタート前列へと並ぶ Photo: Shusaku MATSUO

 全3ステージある今大会。第2ステージは、スタート地点とゴール地点が異なるラインレース形式で、栃木県内で9つの市町村を通過する105kmで争われた。コースは平坦路が続く前半部に加えて、後半はアップダウンやワインディングロードが続くプロフィールとなっている。

 距離が短く、中間スプリントポイントとステージ上位選手を対象にボーナスタイムが設定されたため、スタート前では各チームが混沌としたレース展開を予想した。また、今大会最初の山岳ポイント(KOM)が86km地点に1カ所設定されているため、ここをトップで通過する選手がKOMジャージを着用できるレースとなった。

小山市を出発する選手たち Photo: Shusaku MATSUO

 スタート地点の「小山思いの森」では、選手たちの出走サインに合わせて、チーム紹介がステージ上で開催。前日の個人タイムトライアルでトップタイムを叩き出し、総合首位のポッターは「リーダージャージを翌日までしっかりと守りたい」と話し、一方、9秒差でポッターを追う増田は「チームで総合順位を逆転したい」と意気込んでいた。レースは午前10時にスタートを切った。

 レースが開始されると各チームでアタック合戦が連発。数人の逃げグループができてはメイン集団へと吸収されるという展開が幾度となく続いた。集団は一つのまま1回目、35km地点の中間スプリントポイントへと突入し、トビー・オーチャード(オーストラリア、オーストラリアンサイクリングアカデミー)がトップで通過。2番手にはポッターが続き、岡篤志(宇都宮ブリッツェン)が3番手で通過した。ボーナスタイムは1着が3秒、2着が2秒、3着の選手に1秒が与えられ、総合タイムからマイナスされる。

中盤から逃げた3人。小嶋健太(日本大学)、安原大貴(マトリックスパワータグ)、湊諒(シマノレーシング ©2018TdT

 2回目の中間スプリントではオーチャードが再び先着すると、2着にパク・サンフン(LXサイクリングチーム)、3着に昨年個人総合優勝を飾ったベンジャミン・ヒル(オーストラリア、リュブリャナ・グスト・ザウラム)の順となった。その直後、小嶋健太(日本大学)、安原大貴(マトリックスパワータグ)、湊諒(シマノレーシング)の3人が逃げグループを形成。メイン集団から1分10秒差をつけた。

集団を牽引する宇都宮ブリッツェン ©2018TdT

 KOMポイントの上りに近づくと、小嶋が逃げグループから脱落する。距離約2km、平均勾配約7%の上りでは安原と湊の一騎打ちとなったが、湊が安原を振り切りKOMポイントを先頭で通過。山岳賞ジャージの着用を確定させた。

 一方のメイン集団では、上りを前に位置取り争いが活発となる。リーダーチームで、集団をコントロールするオーストラリアンサイクリングアカデミーや那須ブラーゼンが先頭へとポジションを固めるが、主導権を握ったのは宇都宮ブリッツェンだった。小野寺玲や雨澤毅明らがグループの先頭でスピードを上げて上りへと進入すると集団は崩壊。一気に10人余りの選手が抜け出す展開となった。逃げていた湊は落車で遅れ、安原と小嶋も勢いづいた集団に飲み込まれた。

上りで抜け出した9人リーダーグループ ©2018TdT

 先頭の集団にはポッター、増田が入っていることで速度が落ちず、後方の約30人のグループは懸命に先頭を追うが差は縮まらなかった。9人のスプリントとなったゴール勝負は、200mと距離を残した地点から先頭にたったポッターが加速を開始すると、後続を寄せ付けないスピードでもがききり、トップでフィニッシュし優勝を飾った。2位にはレイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO)が入り、3位は鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)だった。優勝したポッターにはボーナスタイム10秒が与えられ、中間スプリントと合わせると2位の増田に対して12秒のタイムギャップを広げることに成功した。

第2ステージ上位の3人。左から2位のレイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO)、優勝したマイケル・ポッター(オーストラリア、オーストラリアンサイクリングアカデミー) Photo: Shusaku MATSUO
人数が絞られた上りも「ハードではなかった」と力強く答えたマイケル・ポッター(オーストラリア、オーストラリアンサイクリングアカデミー) Photo: Shusaku MATSUO

 ポッターはゴール後に「今日は勝てるとは思っていなかった。しかし、チームメートのアシストが素晴らしく、彼らについていくだけでよかった。上りもハードに感じなかった。結果的にスプリントでの勝利に繋がったと思う。明日もリーダージャージをキープできると思うし、他にも強力なスプリンターのチームメートが控えているので期待したい」と述べ、個人総合優勝に王手をかけた。なお、23歳未満の選手が対象のU23賞、ポイント賞もポッターが首位につけている。

タイム差を広げられる結果となった増田成幸(宇都宮ブリッツェン) Photo: Shusaku MATSUO

 3位に入った鈴木は「終盤の下りで岡と雨澤をオーバーランで失ってしまい、作戦を変更せざるをえなくなりました。増田選手のタイム差を稼げなかったのは失敗です」と展開を明かし、「明日は総合成績の逆転はもちろんですが、ステージ優勝も視野に狙っていきたい」と続けた。

 大会最終日となる第3ステージは那須町から真岡市までの146.6kmで開催。中盤にKOMポイントが2つ設定されるが、第2ステージよりも緩やかになると予想され、スプリンターにもチャンスがあるステージとなっている。

ツール・ド・とちぎ第2ステージ結果
1 マイケル・ポッター(オーストラリア、オーストラリアンサイクリングアカデミー) 2時間21分27秒
2 レイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO)
3 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)
4 入部正太朗(シマノレーシング)
5 ロビー・ハッカー(オーストラリア、チームUKYO)
6 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)
7 フレディ・オヴェット(オーストラリア、オーストラリアンサイクリングアカデミー) +3秒
8 土井雪広(マトリックパワータグ) +5秒
9 ベンジャミ・プラデス(スペイン、チームUKYO)
10 武山晃輔(日本大学) +39秒

総合成績(第2ステージ終了時)
1 マイケル・ポッター(オーストラリア、オーストラリアンサイクリングアカデミー) 2時間30分10秒
2 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) +22秒
3 レイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO) +24秒
4 ロビー・ハッカー(オーストラリア、チームUKYO) +32秒
5 入部正太朗(シマノレーシング) +36秒
6 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン) +40秒
7 フレディ・オヴェット(オーストラリアンサイクリングアカデミー) +41秒
8 ベンジャミ・プラデス(スペイン、チームUKYO) +53秒
9 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +1分2秒
10 ベンジャミン・ヒル(オーストラリア、リュブリャナ・グスト・ザウラム) +1分6秒

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