工具はともだち<131>ネプロスの歴代「限定品」 高級木柄や、手のひらにすっぽり収まるラチェットハンドル

by 重田和麻 / Kazuma SHIGETA
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 物があふれかえる昨今ですが、だからこそ、あまり世の中に出回っていない物を持ちたい、人と違う物を持ちたいと思うのが人情。それ故に世の中には「限定品」という物が多数存在し、限定と言われるとついつい興味をそそられてしまいます。私たちKTCの商品でも、そうした「限定品」を今までに販売してきました。そこで、KTCが誇る「ネプロス」ブランドでこれまで発売した「限定品」の数々を2回に分けてご紹介したいと思います。ほとんどが生産終了となっているので入手困難な品ですので、その点はご容赦下さい。

ネプロス最初の限定品「9.5sq.木柄ラチェットハンドル」 ©KTC

 ネプロスの最初の「限定品」はネプロスの10周年を記念して発売された、「9.5sq.木柄ラチェットハンドル」でした。このラチェットハンドルの柄には高級木材として知られているローズウッド(紫檀=したん)を採用。この木材は乾燥に10年の歳月を要すると言われ、ネプロス発売の頃に乾燥を始めた木材がちょうど10年の時を経てネプロスの柄となって使われるという少しドラマチックな製品でした。それもあって、発売と同時にあっという間に売れてしまいパンフレットをほとんど配ることができなかったのを今でも覚えています。

ネプロス2度目の限定品は、5色カラーモデルの木柄で発売 ©KTC

 この10周年の木柄の反響は大変大きく、生産終了後も木柄ラチェットの販売を望む声が大きかったため、再び発売したのが、グリップに楓を採用した新たな「9.5sq.木柄ラチェットハンドル」でした。二度目の木柄ということもあり、今度は5つの色を着けたカラーグリップを採用。単体用のケースにも木を使うなどプレミアムな製品としてこちらも大好評のうちに生産終了をむかえました。

カラーグリップにはケースにも木が採用されていた ©KTC
グリップ以外で発売された最初の限定品、ブラウンチタンコーティング ©KTC

 こうしたグリップを変更した限定品はこの後もいくつか発売されていきましたが、グリップ以外の特別仕様が採用された最初のモデルが「ネプロス ブラウンチタンコーティング スペシャルツールセット」。ネプロスの3層構造のめっきの上からさらにチタンコーティングを施した贅沢なアイテムがふんだんに盛り込まれた、70アイテムのツールセットとして話題となりました。

 この後、リーマンショックの影響などもあって、しばらく限定品が発売されない時期が続いたのですが、久しぶりに発売されたのがアルミグリップを採用した「9.5sq.カラーグリップラチェットハンドル」。アルマイト処理により、ホワイト、レッド、グリーン、ブルーの4色をリリース(ホワイトは交換グリップセットのみのプレミアムカラー)。このアイテムが36枚ギアの最後の限定品となります。

ネプロスのアルミグリップラチェット ©KTC
ネプロスアルミグリップ、ホワイトは着せ替えができるグリップセットとして発売 ©KTC

 2012年にネプロスのラチェットがフルモデルチェンジされ90枚ギアが登場した後、発売20周年を記念して開発されたのが「ネプロス 20th 9.5sq. スタッビラチェットハンドル」。このラチェット、開発当初はこれまでのネプロスのラインナップにはなかった「ラチェットヘッド」として企画をスタートしました。ですが企画を進めるうち、一般的なラチェットヘッドは大きくて用途も限られていることから、普通にラチェットハンドルとしても使っていただきたいという思いを盛り込み、単体でも使え、その上ラチェットヘッドと同じ使い方ができる工具として開発されました。

発売20年記念刻印が施されている9.5sq.スタッビラチェットハンドル ©KTC

 そんな時、当社の社長から「それなら名称に『ラチェットヘッド』を使うべきではないのでは?」との問いかけがあり、より短いハンドルのイメージを持っていただくために「スタッビラチェットハンドル」と名付けられたのです。実際にこの商品はショートラチェットより短く、手のひらにすっぽり収まるサイズで、力を掛けたい時はスピンナハンドルなどを付けて使えることもあり、非常に好評でした。

全長わずか49mmヘッド幅22mmと極小アイテムの6.3sq.スタッビラチェットヘッド ©KTC

 そのため、最終的には定番商品として刻印を変え発売。2018年の1月には、さらにコンパクトな「6.3sq.スタッビラチェットハンドル」も登場。サイクリストの皆さんにも是非持っていただきたいアイテムとしてお勧めできます! それでは、次回はここ最近の限定アイテムをご紹介したいと思いますのでお楽しみに。

重田和麻(しげた・かずま)

KTC(京都機械工具)入社後、同社の最高級ツール「nepros」(ネプロス)の立ち上げに携わった後、販売から企画、商品開発とさまざまな立場で同商品と歩みを共にしてきた。スポーツ自転車は初心者だが、工具についてはプロフェッショナル。これまでの経験を生かして、色々な角度からサイクリストに役立つ工具の情報を提供する。

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