サイクリスト

御神火ライド2018

警視庁による指定制度ウエイブワンが「自転車安全利用モデル企業」に 中田社長「率先して自転車走行の模範に」

by 後藤恭子 / Kyoko GOTO
  • 一覧

 「カペルミュール」等のサイクルウェアブランドを手掛ける「ウエイブワン」が、警視庁が推進する「自転車安全利用モデル企業」に指定された。自転車の安全利用に積極的に取り組む企業を評価する取り組みで、通勤や業務での自転車利用を通じ、所属する社員たちは安全走行の模範となることが期待される。同社の中田明社長は、「自転車の走行環境を改善するために、関連する企業が率先して取り組まなければならない」と指定を受けるに至った思いを強調した。

「自転車安全利用モデル企業」に指定されたウエイブワンの中田明社長(前列中央)と社員の皆さん Photo: Kyoko GOTO

企業の自主的な取り組みを評価

渋谷警察署内で「指定書」を受け取るウエイブワンの中田明社長 写真提供: ウエイブワン

 「自転車安全利用モデル企業」を指定する取り組みは、従業員の交通安全意識の向上と自転車の安全管理に努める企業の拡大を図っていくことを目的として2013年にスタートした制度。交通ルールの順守に自主的に取り組む企業を警視庁が「指定」する形でサポートし、世間一般に対する自転車の安全利用を普及・浸透させる狙いがある。

 自転車安全利用モデル企業の指定を受けるには、以下の基準を満たし、他の企業の模範となることが条件となる。

「自転車安全利用モデル企業」の指定条件

・自転車利用者(通勤又は業務)が10人以上であること
・自転車の安全利用について管理する者が置かれていること
・自転車安全利用に関する社内規則を制定していること
・自転車を利用する従業員に対し、年1回以上、自転車の交通安全に関する教養指導を実施すること

指定を受けると東京都交通安全協会から「指定書」と楯が贈られる Photo: Kyoko GOTO

 モデル企業の指定は、東京都内の企業であれば業種・規模を問わず受けることが可能。現在指定を受けている企業はウエイブワンを含む東京都内の86企業に上り、自転車関連企業では同社の他に「ティーサーブ」や「ゴールドウィン」、「ライトウェイプロダクツ ジャパン」などが名を連ねている。

 指定を受ける経緯としては自薦他薦あるが、ウエイブワンは同制度の存在を知った中田社長自らが動き、今年1月22日付で指定を受けた。指定を受けている企業は、東京都交通安全協会から「指定証」と楯が授与されるほか、社内の「安全推進担当者」を対象に開催する講習を受講できる。受講者には「自転車安全教育指導員」としての認定証が交付される

東京・渋谷区にあるオフィスに自転車で通勤する社員の皆さん。千葉の市川や東京・府中市など20~30kmの距離を走ってくる。もちろんライトやベルは完備 Photo: Kyoko GOTO

 ウエイブワンでは自転車通勤をしている人が多く、中には千葉・市川市や東京・府中市から20~30kmの距離を漕いでくる社員もいた。始業時間は9時半だが、パンクなどトラブル対応などの余裕を見越して早めに家を出る人も多く、自転車通勤者は大抵8時過ぎには出勤しているという。前後ライト、ベルの完備はもちろん、ヘルメット着用も社内で義務付けている。提出された経路であれば、自転車通勤時の事故も労災の対象になる。

自転車をかついで社内へ。パンク時にも対応できるよう皆早めに出勤してくるという Photo: Kyoko GOTO
社内の通路に設けられた自転車ラック Photo: Kyoko GOTO

業界関係者としての役割

 中田社長は今回の指定について、「自転車関連企業が率先してこのような指定を受けて、ルール対する知識やマナーをもっと広めていかなければならない。ルールを誤解、あるいは知っていても守らない人たちに対して自転車業界に関わる我々が見本になるべきで、そのためにこのような取り組みに関わることができて良かったと思っている」と語った。

ウエイブワンの中田明社長 Photo: Kyoko GOTO
社内で「安全推進担当者」を務める太郎田能之さん Photo: Kyoko GOTO

 社内で安全推進担当者を務める太郎田能之さんは「ツール・ド・フランスでも昔は選手たちはヘルメットをかぶっていなかったが、いまは選手たちがかぶるようになり、一般の人たちにもそれが浸透した。小さな一歩だが、まずは自転車業界にいる我々がルールを守り、正しい乗り方を見せることで、自転車に乗る人たちに『それが当たり前のこと』と思ってもらえることに意義があると思っている」と語った。

警視庁の平野幸人(よしと)さん。自身もクロスバイクを所有する Photo: Kyoko GOTO

 警視庁の平野幸人(よしと)さんは、「車による死亡事故が減少する一方で、自転車による死亡事故は依然として減っていない。交通ルールの認知度については子どもより大人の方に問題がある」との認識を提示。「シェアサイクルの利用も増え、自転車をめぐる環境整備がより重要さを増すなか、指定企業が増え、社会的な模範を示してくれることを期待したい」と語った。

関連記事

この記事のタグ

ウエイブワン セーフティーライド

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

ショップナビ

スペシャル

自転車協会バナー
CyclistポケットTシャツ

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載