ティレーノ~アドリアティコ2018 第2ステージキッテルがスプリントを制して今シーズン初勝利 サガンは2位

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 イタリアで開催中のティレーノ~アドリアティコ(UCIワールドツアー)は3月8日、第2ステージが行われ、平坦基調のコースでのスプリント勝負をマルセル・キッテル(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)がステージ優勝。今シーズン初勝利を挙げた。世界王者の証であるマイヨアルカンシエルを着るペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)が2位に続いている。個人総合首位のマリアアッズーラは、スプリントに絡んだパトリック・ベヴィン(ニュージーランド、BMCレーシングチーム)が手にしている。

ティレーノ〜アドリアティコ2018第2ステージをスプリントで制したマルセル・キッテル Photo: Yuzuru SUNADA

NIPPOバジョーリが山岳賞ジャージを獲得

 前日にチームタイムトライアルで幕を開けた大会は、第2ステージからラインレースがスタートした。この日はカマイオーレをスタートし、ティレニア海沿いを南下。フォッローニカの街に入り、周回コースを3度めぐってフィニッシュを迎える167kmで争われた。スタート直後に山岳ポイントが設けられるが、以降は平坦基調。スプリントを意識したレース展開になることが予想された。

スタート直後に形成された逃げグループ。ニコラ・バジョーリ(右から2人目)が山岳ポイントを1位で通過した Photo: Yuzuru SUNADA

 そんな中で始まったレースは、4人がリード。このうち、山岳ポイントを狙って動いたニコラ・バジョーリ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)は、1位通過して山岳賞ジャージを確定させると、目的を果たしたことで集団へと戻った。それからは3選手が長い時間逃げ続けることとなった。

 逃げグループを形成したのは、アレクサンデル・フォリフォロフ(ロシア、ガズプロム・ルスヴェロ)、ガイ・サギフ(イスラエル、イスラエルサイクリングアカデミー)、ジャコポ・モスカ(イタリア、ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア)。メイン集団に対し最大で7分以上の差を築いたが、徐々に集団がペースを上げ、残り70kmを切ってからは2分前後のタイム差で推移。逃げる3人を射程圏内にとらえながら、次なる展開に備えた。

 集団が意識的にタイム差をコントロールしたことから、残り25kmから始まる周回コースに入ってからも先頭の3人は泳がされている状態が続く。結局逃げと集団という構図が終わったのは、残り12km地点。直後に最終周回の鐘を聞くタイミングのことだった。

ティレニア海沿いを走るプロトン Photo: Yuzuru SUNADA

最高のポジションから勝利へのスプリント

 最終周回に入り、プロトンを牽引したのはトレック・セガフレード。人数を固めて、コーナーが続くテクニカルなコースを進んでゆく。そんな中、残り7kmで集団前方に位置していた選手をきっかけに大規模なクラッシュが発生した。さらに1km先ではサガンとマリアアッズーラを着るダミアーノ・カルーゾ(イタリア、BMCレーシングチーム)が接触するなど、最終盤のプロトンに緊張感が漂う。

 ラスト1kmのフラムルージュを過ぎると、カチューシャ・アルペシンのトレインが混沌とした状況から抜け出ることに成功。そのままの勢いで最後の直線へとやってきた。

最高のポジションから加速したマルセル・キッテルが優勝。ペテル・サガンが2位に続いた Photo: Yuzuru SUNADA

 こうなると、カチューシャ・アルペシンにとっては盤石の態勢だ。これ以上ないシチュエーションでスプリントに入ることができたキッテルは、フィニッシュに向かって突き進むだけ。背後にサガンのマークがあったものの、そのチェックをものともせず、スピードの違いを見せつけてトップでフィニッシュラインを通過。今シーズン、そして移籍後初勝利をメジャーレースで飾ってみせた。

 あと一歩キッテルに届かなかったサガンが2位、その後ろから追い込んだジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック・セガフレード)が3位に続いた。

 個人総合首位の選手が着るマリアアッズーラは、カルーゾからステージ5位に入ったベヴィンへと移動。総合タイムで並ぶが、ここまでのステージ順位の合算によりベヴィンがその座を引き継ぐこととなった。

第2ステージを終えてマリアアッズーラに袖を通したパトリック・ベヴィン Photo: Yuzuru SUNADA

 なお、今大会唯一の日本人選手である初山翔(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)は、キッテルから1分差の117位でフィニッシュ。総合では111位としている。

 9日に行われる第3ステージから、いよいよアドリア海に向けて東へと針路をとる。フォッローニカをスタートし、内陸のトレーヴィを目指す239kmは、序盤からカテゴリー山岳が次々と待ち受けるほか、終盤も急坂区間が複数個所に設けられる。特に、頂上にフィニッシュが置かれるトレーヴィの上りは、手前1.5kmで16%、さらにラスト500mから20%の急勾配。総合成績を見据える選手たちにとっては、数秒でも取りこぼすわけにはいかない1日となる。

第2ステージ結果
1 マルセル・キッテル(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) 4時間12分24秒
2 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) +0秒
3 ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック・セガフレード)
4 ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チーム スカイ)
5 パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、BMCレーシングチーム)
6 ヤクブ・マレチュコ(イタリア、ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア)
7 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)
8 ダニー・ファンポッペル(オランダ、ロットNL・ユンボ)
9 エドゥアルド・グロス(ルーマニア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)
10 シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAE・チーム エミレーツ)

個人総合
1 パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、BMCレーシングチーム) 4時間34分43秒
2 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、BMCレーシングチーム) +0秒
3 グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム)
4 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)
5 ダリル・インピー(南アフリカ、ミッチェルトン・スコット) +4秒
6 ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チーム スカイ) +9秒
7 ゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ)
8 サルヴァトーレ・プッチョ(イタリア、チーム スカイ)
9 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)
10 ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、チーム スカイ)

ポイント賞
1 マルセル・キッテル(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) 12pts
2 ジャコポ・モスカ(イタリア、ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア) 10pts
3 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) 10pts

山岳賞
1 ニコラ・バジョーリ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 5pts
2 ジャコポ・モスカ(イタリア、ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア) 3pts
3 アレクサンデル・フォリフォロフ(ロシア、ガズプロム・ルスヴェロ) 2pts

ヤングライダー賞
1 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ) 4時間34分58秒
2 レナード・ケムナ(ドイツ、チーム サンウェブ) +10秒
3 シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAE・チーム エミレーツ) +30秒

チーム総合
1 BMCレーシングチーム 12時間59分31秒
2 ミッチェルトン・スコット +4秒
3 チーム スカイ +9秒

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