パリ〜ニース2018 第5ステージクザンが逃げ切りでワールドツアー初勝利 ディレクトエネルジーが今大会2勝目

by 平井久美子 / Kumiko HIRAI
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 フランスで開催のパリ〜ニースは3月8日、第5ステージがサロン・ド・プロヴァンスからシストロンまでの163.5kmで争われ、ジェローム・クザン(フランス、ディレクトエネルジー)が逃げ切り勝利。終盤まで共に逃げていたニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)との勝負を制した。また、総合リーダージャージは、ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ プロチーム)がキープしている。

2012年以来の優勝を飾ったクザン Photo: Yuzuru SUNADA

今大会初、1級・2級山岳が登場

 第5ステージは、カテゴリー山岳が4つ設定されている山岳コース。49km地点に距離4km、平均勾配5.1%の2級山岳、76.5km地点に距離11km、平均勾配7%の1級山岳が立ちはだかる。その後、106km地点、ゴール前の152km地点には3級山岳が登場。各選手、チーム、どこでアタックを仕掛けてくるかも注目された。

この日もリーダージャージを守ったサンチェス Photo: Yuzuru SUNADA

 レース開始直後、集団は1つのまま展開。逃げが決まったのは、約10km地点だった。逃げはクザン、ポリッツと、二コラ・エデ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)、ジュリアン・エルファレス(フランス、デルコ・マルセイユプロヴァンス・カテエム)の4人。総合争いに関係のないメンバーということもあり、メイン集団はこの逃げを容認。リーダージャージを着るサンチェス擁するアスタナがコントロールしていた。

 106km地点の3級山岳を過ぎても逃げとメイン集団という構図。アスタナやチーム スカイ、クイックステップフロアーズ、ロット・スーダルがコントロールするメイン集団は、3分ほどのタイム差で前方の動きをうかがっていた。残り20kmを切ったところで、タイム差は2分強。逃げの吸収は十分に射程圏内だ。

仕掛けたポリッツ、冷静なクザン

 この状況で最初に動いたのは、逃げメンバーのポリッツ。最後の3級山岳で勝負に出た。他の3人はこれに反応せず、先頭のポリッツ、追走の3人、メイン集団という形になった。しかし、山岳の頂上でクザンがポリッツをキャッチ。ここからポリッツとクザンは協調体制を取りながらゴールに向かっていく。一方、メイン集団はチーム スカイやアスタナ、ミッチェルトン・スコットといった有力チームがまとまって前を追いかける。

 エデとエルファレスは集団に吸収されるが、残り2km地点を通過しても、ポリッツのクザンは約20秒のタイム差をキープし、一転、逃げ切りが濃厚になった。勝利を意識した先頭の2人は互いに牽制。一瞬ペースが緩むが、残り1.5kmに差し掛かったところでポリッツがアタック。すかさず、クザンも追いかける。

クザンは山岳賞ジャージも獲得 Photo: Yuzuru SUNADA

 ゴールまであとわずか。ポリッツは最後の力を振り絞りペダルを踏むが、クザンはぴったり後ろに付けて前には出ない。後ろから集団が追い込む中、焦って先頭でペースを維持しにかかった24歳のポリッツと、後ろとの差を計りつつギリギリのタイミングまで待った28歳のクザン。経験の差が表れた勝負となった。

 残り200mからポリッツはスプリントを開始したが、脚を貯めていたクザンはこれを簡単に抜き去り、先頭でゴール。5年ぶりとなるプロ通算2勝目を、自身初のワールドツアー優勝で飾った。ディレクトエネルジーは今大会すでに2勝目と、地元フランスで大活躍を見せている。

第5ステージ結果
1 ジェローム・クザン(フランス、ディレクトエネルジー) 3時間57分25秒
2 ニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) +2秒
3 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・スーダル) +4秒
4 マグナス・コルトニールセン(デンマーク、アスタナプロチーム)
5 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチーム・エミレーツ)
6 クリストフ・ラポルテ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)
7 マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)
8 マイク・テウニッセン(オランダ、チームサンウェブ)
9 マッティ・ブレシェル(デンマーク、EFエデュケーションファースト・ドラパック)
10 クーン・デコルト(オランダ、トレック・セガフレード)

個人総合
1 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ プロチーム) 17時間45分26秒
2 ワウト・プールス(オランダ、チーム スカイ) +15秒
3 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) +26秒
4 マルク・ソレル(スペイン、モビスターチーム) +26秒
5 ゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) +34秒
6 フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) +35秒
7 ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) +42秒
8 ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル) +42秒
9 セルジオルイス・エナオ(コロンビア、チーム スカイ) +48秒
10 サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) +48秒

ポイント賞
1 アルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ) 31pts
2 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・スーダル) 23pts
3 マイク・テウニッセン(オランダ、チーム サンウェブ) 20pts

山岳賞
1 ジェローム・クザン(フランス、ディレクトエネルジー) 25pts
2 二コラ・エデ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ) 14pts
3 ジュリアン・エルファンス(フランス・デルコ・マルセイユプロヴァンス・カテエム) 12pts

新人賞
1 マルク・ソレル(スペイン、モビスター チーム) 17時間45分52秒
2 フェリックス・グロッシャルトナー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) +9秒
3 サム・オーメン(オランダ、チームサンウェブ) +1分7秒

チーム総合
1 チーム スカイ 53時間18分36秒
2 ミッチェルトン・スコット +42秒
3 バーレーン・メリダ +1分13秒

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