パリ〜ニース2018 第2ステージ上りスプリントをフルーネウェーヘンがパワーで制す 総合首位はデマールがキープ

by あきさねゆう / Yuu AKISANE
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 2018年のUCIワールドツアー第6戦「パリ〜ニース」第2ステージはオルソンヴィルからヴィエルゾンへの187.5kmで争われ、残り500m区間が平均勾配5%ほどの上りスプリントをディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNL・ユンボ)が制して区間優勝した。総合首位はアルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ)がキープした。

上りスプリントで存分に力を見せつけたディラン・フルーネウェーヘン。たくましい力こぶも、しっかりアピール Photo : Yuzuru SUNADA

逃げが決まらず、スローペースで進行

 第2ステージは、ラストは上りスプリントとなるものの、全体には延々と平坦路が続く真っ平らなコース。道中はカテゴリー山岳が1つも設定されておらず、逃げる”うま味”が少ない。さらに、コース前半は強い向かい風が吹いているということもあって、誰も逃げを試みないままレースが進んでいった。レーススタートして2時間の平均時速は33kmというスローペースだった。

 63.5km地点の中間スプリントでは、総合1位&ポイント1位のアルノー・デマールが先着。2位には、総合6位のアラフィリップが入って、それぞれボーナスタイムを3秒と2秒獲得した。

総合リーダージャージを着用するアルノー・デマール Photo : Yuzuru SUNADA

 レース中盤、残り90kmを切ったころに、ようやく6人の選手が集団から飛び出した。マヌエーレ・ボアーロ(イタリア、バーレーン・メリダ)、トマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)、オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼール ラモンディアール)、ティアゴ・マシャド(ポルトガル、カチューシャ・アルペシン)、ラルス・ボーム(オランダ、ロットNL・ユンボ)、アンソニー・ドゥラプラス(フランス、フォルトゥネオ・サムシック)という、逃げのスペシャリストを含む強力メンバーだ。

 タイム差は40秒程度まで広がるものの、集団スプリントに持ち込みたいグルパマ・エフデジやクイックステップフロアーズが集団を率いて、差を広げさせなかった。

アラフィリップが合計3秒ボーナスタイムを獲得

 残り65km地点で、デヘント、ナーセン、ボーム、ドゥラプラスの4人は集団に吸収された。ボアーロとマシャドは引き続き逃げを続行した。メイン集団も危険なメンバーを一部集団に引き戻したことで、2人の逃げは容認。タイム差は3分程度まで広がっていった。

のどかな田園風景のなかを走行するプロトン Photo : Yuzuru SUNADA

 残り14km地点の中間スプリント地点は、ボアーロとマシャドがそのまま通過した一方で、3位のボーナスタイムの1秒を取りにアラフィリップとトニー・ガロパン(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアール)が集団から飛び出した。この争いをアラフィリップが制し、この日合計3秒のボーナスタイムを獲得した。

 過去2年、数秒差で総合優勝争いが決していることもあり、最終的な総合争いの有力候補であるアラフィリップは、1秒でも多くタイムを稼ぎにいったようだ。ライバル勢に対してわずかにリードを広げることに成功した。

上り勾配でも関係なく、爆発的なパワーを発揮

 逃げのボアーロとマシャドは、ギリギリまで粘って残り4km地点で吸収された。

 スプリンターチームが集団前方のポジション取りで競り合うなか、テクニカルなコーナーが連続する残り2km地点からはクイックステップフロアーズが先頭を押さえた。

 コーナーで減速・加速を繰り返し集団が縦に伸びながらも、クイックステップは先頭をしっかりキープ。残り1kmを切って、最終コーナーを曲がるタイミングでアラフィリップが単独で集団から抜け出した。ライバルチームにアラフィリップを追わせて消耗させようというトリックであるが、ボーラ・ハンスグローエのエリック・バシュカ(スロバキア)がチェックして不発に終わった。

 代わってオランダチャンピオンのラモン・シンケルダム(オランダ、グルパマ・エフデジ)が先頭でリードアウトを開始。その後方に、デマールを含む有力スプリンターが密集して位置取り争いをしながら続く。

ゴールスプリントで競り合うフルーネウェーヘン(左)。写真で見ると、かなり上っていることがよくわかる Photo : Yuzuru SUNADA

 フルーネウェーヘンは先頭から4番手付近を走行し、デマールの番手についていた。そしてシンケルダムの牽引が終わる直前、デマールよりわずかに早くスプリントを開始して先頭に立った。ここから持ち前の爆発的なパワーを発揮して、ライバルたちを寄せ付けることなくフィニッシュ。今シーズン早くも5勝目をあげた。

 「とても良い気分だ。チームも非常に強くて、終盤で非常に良い仕事をしてくれた。最終コーナーで良いポジションを確保できたので、あとはスプリントして勝つだけだった」とフルーネウェーヘンが語ったように、最終コーナーを曲がった局面でデマールの背後につくことができていた。トレインが機能し、フルーネウェーヘン自身も好調を維持しており、一躍トップスプリンターの仲間入りを果たした格好だ。

この日山岳ポイントが無かったため、自動的に山岳賞ジャージをキープしたピエールリュック・ペリション Photo : Yuzuru SUNADA

 一方、デマールは先に仕掛けられたことが影響して、スプリンターたちの中に埋もれる格好となり、5位に終わった。それでも前日に続き、総合リーダージャージとポイント賞ジャージはキープしている。

 翌第3ステージは、ブールジュからシャテル=ギヨンへの210kmで争われる。スプリントステージに分類されるものの、3級山岳が3つ登場し、残り2.5km地点からは登坂距離1.5km・平均勾配4.5%の上り区間があるなど、またしても一筋縄ではない設定。ステージ優勝をめぐって、スプリンターチームとパンチャーチームの攻防が注目ポイントとなるだろう。

第2ステージ結果
1 ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNL・ユンボ) 4時間51分31秒
2 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ) +0秒
3 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・スーダル)
4 フィル・バウハウス(ドイツ、チーム・サンウェブ)
5 アルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ)
6 マイク・テウニッセン(オランダ、チームサンウェブ)
7 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチーム・エミレーツ)
8 ジャンピエール・ドリュケール(ルクセンブルク、BMCレーシングチーム)
9 ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、トレック・セガフレード)
10 イバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ)

個人総合
1 アルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ) 7時間58分57秒
2 ゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) +7秒
3 クリストフ・ラポルテ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)+8秒
4 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) +10秒
5 マイク・テウニッセン(オランダ、チームサンウェブ) +13秒
6 ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)
7 トニー・ガロパン(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアール) +15秒
8 エスデバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット)
9 ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)
10 ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、バーレーン・メリダ)

ポイント賞
1 アルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ) 24pts
2 ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNL・ユンボ) 15pts
3 ゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) 12pts
3 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ) 12pts

山岳賞
1 ピエールリュック・ペリション(フランス、フォルトゥネオ・サムシック) 8pts
2 アルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ) 4pts
2 ピエール・ロラン(フランス、EFエデュケーションファースト・ドラパック) 4pts

新人賞
1 マルク・ソレル(スペイン、モビスターチーム) 7時間59分12秒
2 フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)
3 トマ・ブダ(フランス、ディレクトエネルジー)

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