パリ〜ニース2018 第1ステージミリ差の接戦を制し、デマールが2年連続の開幕ステージ勝利 雨のレースで落車が続発

by あきさねゆう / Yuu AKISANE
  • 一覧

 2018年のUCIワールドツアー第6戦「パリ〜ニース」が3月4日に開幕した。第1ステージはシャトゥからムードンまでの135kmで争われ、石畳の上り坂でスプリンター、クライマー、パンチャーが入り交じる集団スプリントをアルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ)が制した。デマールにとって、2年連続の開幕ステージでの勝利となった。

写真判定の末に、勝利をつかんだアルノー・デマール(左) Photo : Yuzuru SUNADA

雨のレース、落車が相次ぐ

 スタート地点のシャトゥはフランス北部、パリ近郊の街だ。パリ〜ニースは別名「太陽に向かうレース」とも呼ばれ、大会前半のコースとなる北部は、まだ冬の寒さが残る中を走る。さらに、この日はあいにくの雨だった。ウェットな路面コンディションが影響したためか、多くの落車が発生することとなった。

 レース前半に決まった逃げは、ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、BMCレーシングチーム)、ピエール・ロラン(フランス、EFエデュケーションファースト・ドラパック)、ピエールリュック・ペリション(フランス、フォルトゥネオ・サムシック)の3人。

 2つの中間スプリントはそれぞれルーランズが先着した。2つの3級山岳はペリションが1位通過して、この日の山岳賞ジャージを確定させた。

傘が必要なほど雨が降るなか、パリ〜ニース第1ステージがスタート Photo : Yuzuru SUNADA

 メイン集団では、ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム)を含む数人が落車に巻き込まれた。ヴァンガーデレンは一時は再スタートを切ったものの間もなくリタイアとなり、検査のために病院に直行した。

 逃げ集団は1分程度のタイム差で泳がされ続け、残り14km地点で吸収された。

 フィニッシュ地点はラスト2kmから平均勾配6%の上り坂となっており、ラスト500mは石畳区間となっている。大型のピュアスプリンターには厳しいコースレイアウトとあって、ロット・スーダルはティム・ウェレンス(ベルギー)のために本来はスプリンターのアンドレ・グライペル(ドイツ)が集団牽引を行うシーンも見られた。

 ロット・スーダル、グルパマ・エフデジ、クイックステップフロアーズが集団前方をキープし続けているなか、残り3kmを切ったあたりで集団の後方で大落車が発生した。10人ほどの選手が転倒し、イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)、ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナプロチーム)ら有力選手も巻き込まれた。深刻なけがはなく無事に完走したものの、この日は残り3kmからの救済措置ルールが適用されないため、フルサングは1分38秒、ザカリンは5分14秒ものタイムを失うことになった。

石畳坂の勝負をデマールが力で押し切る

 集団はグルパマ・エフデジを先頭に、最後の上り区間へと突入した。

 オランダチャンピオンジャージを着るラモン・シンケルダム(グルパマ・エフデジ)がペースをつくるなか、アレクシー・ヴィエルモーズ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアール)がアタック。単独で集団から抜け出すことに成功し、あれよあれよという間に10秒ほどのリードを築く。

 メイン集団はグルパマ・エフデジの牽引が終了したことで、ペースが上がらなかった。ヴィエルモーズは10秒ほどのリードを持って、残り500m地点から始まる石畳区間に到達。

 石畳区間に入るコーナーで、先頭に立ったイバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ)が集団のペースメイクを開始すると、強烈な牽引によりヴィエルモーズとの差を一気に詰めてきた。

 残り300m地点で、ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)が早めにスプリントを開始。ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)がヨン・イサギレの番手をとるも、その背後から兄のゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)が勢い良く飛び出して集団の先頭に立った。また、逆サイドからはデマールもスプリントを開始していた。

 ゴルカ・イサギレ、デマール、アラフィリップの順で残り200m地点を通過。先頭を走るヴィエルモーズは粘ったものの、猛加速するゴルカ・イサギレらの勢いにはかなわず、残り150m地点で集団に飲み込まれてしまう。

左からラポルテ、デマール、ゴルカ・イサギレ、ウェレンスが横並びでフィニッシュ。稀に見る大接戦となった Photo : Yuzuru SUNADA

 残り100m地点、先頭を走るゴルカ・イサギレをデマールが抜きにかかる。ゴルカ・イサギレとデマールが横並びのまま、残り50mを切った。すると、ウェレンスとクリストフ・ラポルテ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)が一気に追い上げてきて、4人が横並びのままフィニッシュラインへなだれ込んだ。

 写真判定の末に、ミリ単位の僅差でデマールに軍配が上がった。昨年大会の第1ステージに続き、2年連続開幕ステージでの勝利となった。

ボーナスタイム10秒も獲得して、総合リーダージャージを獲得した Photo : Yuzuru SUNADA

 デマールは「2位だと思っていたので、自分が勝ったと聞かされたときに喜びが爆発したよ。自分のファンクラブと家族の前で勝てて本当に嬉しい」と語っていた。

 翌第2ステージは、オルソンヴィルからヴィエルゾンへの187kmで争われる。平坦ステージではあるものの、ラスト500mは勾配が5%程度の上りフィニッシュとなっている。今日は勝負に絡めなかったピュアスプリンターにも大いにチャンスがあり、集団スプリントになると予想される。

第1ステージ結果
1 アルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ) 3時間07分39秒
2 ゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) +0秒
3 クリストフ・ラポルテ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)
4 ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)
5 マイク・テウニッセン(オランダ、チームサンウェブ)
6 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)
7 パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) +2秒
8 ディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシングチーム)
9 マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)
10 ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)

個人総合
1 アルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ) 3時間07分29秒
2 ゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) +4秒
3 クリストフ・ラポルテ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)+6秒
4 ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル) +10秒
5 マイク・テウニッセン(オランダ、チームサンウェブ)
6 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)
7 パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) +12秒
8 ディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシングチーム)
9 マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)
10 ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)

ポイント賞
1 アルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ) 15pts
2 ゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) 12pts
3 クリストフ・ラポルテ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)9pts

山岳賞
1 ピエールリュック・ペリション(フランス、フォルトゥネオ・サムシック) 8pts
2 アルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ) 4pts
2 ピエール・ロラン(フランス、EFエデュケーションファースト・ドラパック) 4pts

新人賞
1 フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) 3時間07分41秒
2 アムントグレンダール・ヤンセン(ノルウェー、ロットNL・ユンボ)
3 マルク・ソレル(スペイン、モビスターチーム)

この記事のコメント

利用規約順守の上ご投稿ください。

関連記事

この記事のタグ

パリ~ニース2018

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

e-BIKE最新特集

スペシャル

自転車協会バナー

ソーシャルランキング

インプレッション

  • タイム
    アルプデュエズ01 ディスク

    ディスクブレーキで伝統の走りを進化

  • リブ
    AVAIL ADVANCED

    走る好奇心を止めない リブの新型‟無敵”ロードバイク

  • インプレッション一覧へ

    連載