サイクリスト

島全体でおもてなし世界遺産の島をぐるっと一周し、絶景と地元グルメを満喫 2018サイクリング屋久島

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 サルやシカが悠然と歩く「西部林道」、日本の滝百選にも選ばれている「大川の滝」など自然が残り、世界遺産に登録されている屋久島。この“太古の森”を走る白谷雲水峡へ向けて駆け上る「屋久島ヒルクライム2018」が2月17日に、島をぐるりと一周する「2018サイクリング屋久島」が18日に開催された。イベントは両日天候に恵まれ、島内外から訪れた参加者たちは島の自然、グルメ、おもてなしを満喫した。

くつろぐヤクサルの一向に遭遇し、写真を撮る参加者たち Photo: Shusaku MATSUO

大会全体で377人がエントリー

スタート前に参加者全員で記念撮影 Photo: Shusaku MATSUO

 サイクリング屋久島では島一周100kmの部のほか、ビギナーでも挑戦できるショートコース(50km)の部、また親子で参加できるファミリーコース(20km)の部が設けられた。イベントには前日のヒルクライム屋久島とあわせて377人がエントリー。ヒルクライムの参加者はほとんどが翌日のサイクリングも走り、2日間をかけて屋久島を楽しんだ。

団長安田さんによる自転車向けストレッチ講座が開催 Photo: Shusaku MATSUO
前日に開催された屋久島ヒルクライムでは白谷雲水峡をめがけて駆け上った Photo: Shusaku MATSUO

 サイクリング屋久島当日、参加者たちは辺りがまだ真っ暗な早朝から会場へと集合。当日受付を済ませ、ゼッケンを仲間とつけあったり、スタート前の写真を撮るなど、思い思いの時間を過ごしていた。飛行機やフェリーで訪れるサイクリストがほとんどのため、輪行袋や配達用の箱からバイクを組み立てたばかりの参加者も多くみられたが、会場ではマヴィックのニュートラルサービスが待機。プロメカニックがバイクの点検や整備を行ったため、参加者たちは準備万端で開会式へと臨んでいた。

モッチョム岳をバックに、勢いよくスタートしていく島一周の部の参加者たち Photo: Shusaku MATSUO

 開会式ではお笑い芸人でゲストの団長安田さんによるストレッチ講座が開催。アキレス腱や腕や首など、自転車に乗って疲れやすい筋を伸ばし、「リラックスして、安全にライドを楽しみましょう!」と大きな声で呼びかけていた。

 会場に強い朝日が差し込み始めた7時半、島一周の部がグループごとに出発。直後の激坂から力強くペダルを踏み込み、参加者たちは側道で応援する地元の人々に「行ってきます」と声をかけながら100kmのスタートを切った。

充実のエイドで舌つづみ

道端では「タンカン」を配って応援する地元の方々の姿も Photo: Shusaku MATSUO

 この日の天候は前日にも増して恵まれ、雲がほとんどない晴天で、気温も15℃ほどまでぐんぐんと上がりサイクリング日和となった。参加したサイクリストたちは、グループや仲間と「景色が綺麗だね」、「上りも頑張ろう」など、声を掛け合いながら島の外周路を進んだ。

 途中、地元のグルメが満載のエイドステーションが4カ所設置。よもぎが練りこまれ、黒餡が入った餅にかからの葉を巻いた「かからん団子」や、甘く煮たキンカン、おはぎなどがスタートから34kmの宮之浦エイドステーションで振る舞われていた。3つ目に登場する永田エイドステーションではランチが用意され、近海で獲れたサバを使ったサバ味噌が人気。あまりの美味しさに調理方法を熱心に尋ねる参加者の姿もみられた。また、ゴールまで約20kmの栗生エイドステーションではカレーライスが振る舞われ、団長安田さんが自ら配膳し、参加者たちと積極的に交流をしていた。

楽器や拍手で参加者を迎える Photo: Shusaku MATSUO
至る所に旗が設けられ、島全体でイベントを盛り上げる Photo: Shusaku MATSUO
サバ味噌が大人気だったランチセット Photo: Shusaku MATSUO
団長安田さん自らカレーライスをよそう Photo: Shusaku MATSUO
うっそうとした森が広がる西部林道ではヤクサルやヤクシカが頻繁に現れる Photo: Shusaku MATSUO

 島を一周する海沿いの道はアップダウンも多い。自然が残る西部林道ではコーナーと上りが連続するワインディングロードが続いている。勾配が急な箇所では自転車から降り、押しながら歩く参加者がいるほど走りごたえがあるコースだ。ここでは野生のヤクシカやヤクサルが頻繁に現れる。この日も至る所でヤクサルの群れが餌を探していたり、毛づくろいをしていた。車や人が近寄っても警戒心はとても低く、逃げださずにくつろいでいる。参加者たちは動物を見つけると脚を止め、写真を撮っていた。

地元のグルメが並んだ宮野浦エイドステーション Photo: Shusaku MATSUO
走行中のトラブルも、巡回しているマヴィックカーが対応し、すぐに走る出すことができる Photo: Shusaku MATSUO

 コースからはやや逸れるが、西部林道を抜けた先には大川の滝を一望できるスポットがある。落差が88mで、九州一の高さを誇っている。豊富な水量と、豪快な水しぶきは圧巻で、ダイナミックな迫力を体感した。また、コースには多くの展望台があり、東シナ海を一望できるスポットや、口永良部島、硫黄島が見える視界が開けた地点も登場。島を一周する間に飽きることはないほど、見所ばかりのサイクリングコースだった。

ダイナミックな下りを爽快に走る参加者たち Photo: Shusaku MATSUO
走りをサポートした鹿屋体育大学自転車部と、チームメルセデスのみなさん Photo: Shusaku MATSUO
「こんな素晴らしい景色では止まらざるを得ませんね」と親指を立てる池田新さん Photo: Shusaku MATSUO

「屋久島は第2のふるさと」

 東京から参加し、年に5回は屋久島を訪れるという真部靖之さんは「昨年の10月にロードバイクを始めたばかり。イベントも初参加でしたが、何度も来た屋久島がまた新鮮に感じられました」と話し、エイドステーションで振舞われた地元グルメを頬張っていた。

年に5回は屋久島を訪れるという真部靖之さんも「美味しいのでいっぱいいただきました」と笑顔 Photo: Shusaku MATSUO
大河ドラマの主人公も訪れた地で記念撮影 Photo: Shusaku MATSUO
屋久島を「第2のふるさとです」と話す本田貴之さん(左)と、2回目の参加という黒川暁さん Photo: Shusaku MATSUO

 「屋久島ジャージ」を着て参加した本田貴之さんは今回で7回目の参加。「仕事の都合で屋久島に住んでいた時期があり、自分にとっては第2のふるさとです。知っている人も路上から応援してくれてとても楽しめました」と笑顔を見せた。本田さんにおすすめされたことがきっかけという黒川暁さんは鹿児島市からの参加。「とてもいい景色だったので、下り道でしたが思わず止まってしまいました」と絶景を背に写真を撮っていた。

日本の滝百選の一つ「大川の滝」では落差88mの迫力を体験 Photo: Shusaku MATSUO
ゴールまで残り1kmでペダルを踏みこむ Photo: Shusaku MATSUO

 ゴール地点はスタートと同じ会場で、島を一周し、出発した反対側から戻る形となる。フィニッシュ時には一足速くゴールした仲間や、待っていた家族に迎えられる参加者の姿があった。大会協賛企業「屋久島電工」の下泉学社長は閉会式で、「天気も良く、大きな事故もなく大成功のイベントでした」と総括し、大会を締めくくった。

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