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御神火ライド2018

モデルのRENさんと勝浦駅発着プランB.B.BASEで早春の外房に出発進行 サイクリストの“欲しい”が詰まった自転車専用電車

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 JR東日本初の自転車専用電車「BOSO BICYCLE BASE」(房総バイシクルベース=B.B.BASE)は東京都墨田区・両国駅を拠点に、房総方面の4コースへ運行し、手軽さゆえに自転車愛好者から支持を集めている。今回は乗り物全般をこよなく愛するモデルの小林廉(REN)さんと、女性サイクリストの武藤睦実さん、松島栄里子さんのサイクリング仲間3人が千葉県・外房コースのB.B.BASEに初乗車。JR勝浦駅を中心に、外房エリアの魅力を堪能した。

外房の魅力をB.B.BASE堪能してきます!左から松島栄里子さん、武藤睦実さん、小林廉さん Photo: Shusaku MATSUO

購入はネットかびゅうプラザで

B.B.BASEのツアー商品はインターネットのほか、JR駅構内のびゅうプラザでも購入が可能

 B.B.BASEは毎日運行している一般の電車ではない。乗車券は通常の切符ではなく、JR東日本が発売する「びゅう旅行商品」として、日帰りプランと宿泊プランで発売され、全席指定で乗車できる。インターネットで購入できるほか、比較的大きなJR東日本の駅構内にある「びゅうプラザ」の窓口で購入が可能だ。ただ、気を付けたいのが、申し込み期間だ。インターネットでは運行日の5日前まで、びゅうプラザでは3日前まで購入が可能となっている(コースにより申込期間が異なる)

両国駅西口改札付近には、B.B.BASEまでの案内が路面にペイントされている Photo: Shusaku MATSUO
両国駅の旧ホームへと続くゲートから入場 Photo: Shusaku MATSUO
大の鉄道ファンのRENさんが指差喚呼で安全確認 Photo: Shusaku MATSUO

 いよいよ旅の当日、総武線が走る両国駅にはすでに走る格好で準備を終えたRENさん、武藤さん、松島さんが集合。駅構内にはB.B.BASE専用ホームへと案内するペイントが地面に施され、サイクリストたちは、それをなぞってホームへと向かう。3人も愛車を片手にゲートを通過。チケットの確認を終え、指定された車両を目指した。

自転車を輪行袋に入れることなく、そのまま電車に積めるのが最大の特徴 Photo: Shusaku MATSUO

 ホームへと入ると6両編成のB.B.BASEがすでに停車し、乗客を待っている。ここからRENさんは一気に盛り上がった。幼少期の将来の夢が電車の運転士だったという筋金入りの電車好きとあり、テンションは高まる。出発の時間が迫り、自転車と共に3人は電車の中へと乗車した。

女性サイクリストでも簡単に固定が可能 Photo: Shusaku MATSUO

誰でも簡単にバイクを固定

 車内のサイクルラックは簡単に固定できるシンプルな構造だ。フロントホイールを固定するレールを引き出し、バイクを乗せ、脱落防止の紐をダウンチューブへかけるだけ。精巧に作られたラックの固定力は抜群で、揺れる走行中の車内でも脱落の心配はなさそうだ。武藤さんも松島さんもイラストで描かれた取付方法を参考にし、スムーズに固定することができていた。

「ガスダンパーでバタンと突然落ちないような構造。精度高い」と感心するRENさん Photo: Shusaku MATSUO
各ボックス席にはAC電源も装備 Photo: Shusaku MATSUO

 席に着いた一行は流れる窓の景色を眺めながら談笑を始める。席についてもサイクリストにうれしい機能が車内には満載だ。携帯電話の充電もできるAC電源や、別車両にはトイレやパウダールームも備えられ、快適に時間を過ごすことができた。途中、クルーの方が各車両をまわり、おすすめのコースや、ツアーの流れを丁寧に教えてくれる。走るコースの確認や、自転車談義をしているうちに約2時間で勝浦駅へと到着した。

仲間と談笑している間に景色は変化していく Photo: Shusaku MATSUO
片道約2時間なので、トイレは欠かせない Photo: Shusaku MATSUO
各車両からサイクリストが集まるフリースペース Photo: Shusaku MATSUO

7時間たっぷり使えるフリータイム

勝浦駅に到着すると駅長から歓迎とともに、「いってらっしゃい」と火打石でお見送り Photo: Shusaku MATSUO

 勝浦駅では駅長自らB.B.BASE利用者を出迎え、「気を付けていってらっしゃい!」と全員に火打石でライドの安全を祈願し見送ってくれる。ホームを出るとサイクルラックが準備されており、各自が身支度を整えていた。ここで問題になるのが手荷物だ。着替えなどが入った大きな荷物はライド中に邪魔になるが、ツアーには勝浦駅すぐの「勝浦ホテル三日月」が全面協力。バウチャー券を提示すればフロント脇にあるクロークで1日荷物を預かってくれるので、心置きなくサイクリングを楽しむことができる。

勝浦ホテル三日月では、クロークサービスを利用可能 Photo: Shusaku MATSUO

 身軽になった3人はホテルすぐそばの「勝浦朝市」へと足を伸ばした。“日本三大朝市”に数えられる、この朝市には、産地だからこその新鮮な海の幸が並ぶ。見て、食べて朝市を堪能し、階段に並ぶひな人形が名物の「遠見岬神社」で安全を祈願をした。

青い海と白浜を望む海岸線を進む Photo: Shusaku MATSUO

 再び自転車に跨った3人は太平洋を望む海岸線を進む。御宿のビーチをなぞり、月の砂漠記念公園や、漁港を眺める小高い小浜城跡で小休止。海辺を走り終え、内陸へと入ると景色は一変し、里山や田畑といったローカルなエリアが広がっている。海辺の道に比べて交通量も少なく、路面も綺麗なため女性2人も笑顔でサイクリングを続けた。

勝浦の朝市では、新鮮な海の幸を堪能 Photo: Shusaku MATSUO
ひな人形が飾られることで有名な遠見岬神社でライドの無事を祈願 Photo: Shusaku MATSUO
内陸に入るとローカルな景色へと変わる Photo: Shusaku MATSUO

 のどかな田園風景をしばらく進み、房総の内陸に入ると多くのアップダウンが出現。RENさんは「高い山や大きな上りはないけど、房総は長い距離を走るとすぐ1000m位の獲得標高になるから、脚力を鍛えるトレーニングにも最適だよ」と話す。横目では松島さんがきつい上りに顔を歪めるが、RENさんの励ましとランチの「勝浦タンタンメン」をご褒美にペダルに力を込めた。

走りごたえのあるコースが出現し、ペダルを漕ぐ脚に力が入る Photo: Shusaku MATSUO
太平洋を望む小浜城跡で小休止 Photo: Shusaku MATSUO
勝浦タンタンメンの名店「江ざわ」に到着。昼過ぎだがとても込み合っている Photo: Shusaku MATSUO

 この日訪れたのは行列のできる勝浦タンタンメンの“名店”「江ざわ」。パンチの効いたラー油と、大量のネギが食欲をそそる。しっかりとライドをした体がカロリーを求めて箸を急かすが、麺は一気にすすれない。これぞ“旨辛”といえるなかなかのスパイシーさで、店内は咳き込み汗を流す客で一種の一体感に包まれていた。味は店によってそれぞれだが、勝浦に来た際はタンタンメンは外せないグルメの一つだ。最終行程表を提示するといろいろなサービスを受けられる施設もあるのでチェックしたい。

念願のランチにありつけ笑顔がこぼれる一行 Photo: Shusaku MATSUO

充実の特典でさっぱりして帰路へ

 お腹を満たした3人は、再び勝浦ホテル三日月へと向かう。ツアーにはホテル内のスパ「アクアパレス」利用券が付属しており、ライド後に汗を流すことができる。気になるバイク置き場だが、B.B.BASE利用者向けに駐車場内の一部を自転車置き場として開放。朝、着替えを預けていた3人はクロークから荷物を受け取り、アクアパレスで心地よいライドの疲れを癒した。

再び勝浦ホテル三日月に戻り、スパ「アクアパレス」で汗を流す Photo: Shusaku MATSUO
バイクは地下駐車場で預かってもらえる Photo: Shusaku MATSUO

 すっかり日が暮れた午後5時43分、勝浦駅から両国駅へ向けてB.B.BASEが出発した。車内ではバウチャー券と引き換えにツアー特典の勝浦タンタンメンのセットや、タンタンメン風味の揚げピーナッツの地元のお土産が配布された。1日の疲れで自然と瞼が重くなり、眠ってしまってもOK。午後7時38分の定刻通りに両国駅へと戻ってきた。

ツアーに付属するお土産を抱えて眠るRENさん Photo: Shusaku MATSUO
勝浦名物がツアー特典で付属している Photo: Shusaku MATSUO
海岸線沿いと内陸のアップダウンを組み合わせたコースを走った ©Yahoo Japan ©ZENRIN

 B.B.BASEを初めて利用した3人にツアーの感想を尋ねた。RENさんは「電車好きにも、サイクリストにも楽しめる電車でした。荷物の預かり方はもちろん、車両内でサイクリストが求める細かいポイントが押さえられていましたね」と高評価。普段から輪行サイクリングをしている武藤さんは「輪行袋に自転車を入れて移動するのは慣れていますが、B.B.BASEのように気軽に電車内に自転車を載せられるシステムはよりストレスが無く気軽でした」と話す。松島さんは「女性でも簡単に利用することができたので行動範囲がさらに広がりそうです」とサイクリングの新たな楽しみを見出した様子で今回の旅を振り返った。

19時38分、定刻通りに両国駅へと到着 Photo: Shusaku MATSUO

 JR東日本千葉支社によると、4月以降の運行についても計画をしており、旅行商品の内容は更に便利になるように検討を重ねているとのこと。最新の情報はB.B.BASEのウェブサイト上で発表されるので、気になるサイクリストは頻繁にチェックしたい。今年の春は温暖な房総半島ライドにB.B.BASEを利用してみてはいかがだろうか。(提供:JR東日本千葉支社)

B.B.BASEで行く!BOSO Ride 日帰りプラン 外房コース

【税込価格】
8,400円(両国駅発着おとな1人)

【スケジュール】
両国駅<3番線・7:39頃発>B.B.BASE外房(普通車指定席)勝浦駅<9:50頃着> ⇒ フリータイム ⇒ 勝浦駅<17:43頃発> B.B.BASE外房(普通車指定席)両国駅<19:38頃着>

【特典】
勝浦ホテル三日月アクアパレス入場券(入浴)付(バスタオル・フェイスタオル付 ※施設に自転車屋内保管可)、勝浦タンタンメン(生麺)3食入付、勝浦タンタンメンピーナッツ揚付

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