スプリントの連携に収穫シャールジャ・ツアー第2ステージ 強力ヨーロッパ勢に挑んだキナンの雨乞が7位、中島が9位

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 KINAN Cycling Team(キナンサイクリングチーム)が中東・UAE(アラブ首長国連邦)で出場しているシャールジャ・ツアー(Sharjah Tour、UCI アジアツアー 2.1)は1月25日、151.56kmによる第2ステージが行われた。平坦基調のスプリントステージで、キナンサイクリングチームは雨乞竜己が7位でフィニッシュ。中島康晴も9位と続いた。個人総合順位ではトマ・ルバが30位につけ、クイーンステージとなる第3ステージに臨むこととなった。

並んで走る雨乞竜己(左)と山本元喜。山本らのアシストもあり雨乞はこの日チームトップのステージ7位となった Photo: Syunsuke FUKUMITSU

スタート直後からアタックの連発

スタート前にメンバー6人で記念撮影。左から中島康晴、雨乞竜己、ジャイ・クロフォード、トマ・ルバ、椿大志、山本元喜 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 前日の第1ステージでは、ルバがチーム最上位となる31位で終えたキナンサイクリングチーム。第2ステージに向けては、エーススプリンターの雨乞で勝負することを確認。そこまでに、チャンスがあれば逃げにトライをしつつも、フィニッシュでスプリントにトライできるような組み立てを重視した。

 レースは、スタート直後から逃げ狙いのアタックが連発。キナン勢は山本元喜や椿大志、ジャイ・クロフォードなどが前をうかがいアタックする場面も見られたが、いずれもプロトンの容認は得られない。逃げが決まったのは、スタートから40分を過ぎたタイミング。5人がリードを始めると、メイン集団はリーダーチームのヴィタルコンセプトサイクリングクラブを中心としたペースコントロールに切り替え。逃げる5人を1分前後のタイム差にとどめながら、淡々とレースを進行させた。

パレードスタートする中島康晴 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
椿大志、雨乞竜己がパレードスタートへ Photo: Syunsuke FUKUMITSU

雨乞と中島でスプリントへ

 この構図に変化がないまま終盤へ。逃げグループでも力の差が出始め、少しずつ人数を減らしていく。メイン集団のペースが速くなるとともに、キナン勢はポジションを上げていった。逃げていた選手たちは残り10kmを切ったところで全員吸収。ステージ優勝争いはスプリントにゆだねられることとなった。

集団内を走るジャイ・クロフォード Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 勝負に備えて隊列を整えたいキナン勢だったが、残り5kmとなったところで雨乞が路面のくぼみにタイヤをとられパンク。すぐに椿が車輪交換に対応し、さらには山本が引き上げて雨乞の集団復帰に成功。ルバやクロフォードもリードアウトに加わり、雨乞と中島でスプリントに挑む状況を作った。

 最終局面は、プロトンの主導権を掌握したヨーロッパ勢が力を見せ、雨乞と中島ともにその後ろからの加速となったものの上位に絡んでのフィニッシュ。結果的に雨乞が7位、 中島が9位。一時は大ピンチに陥ったが、素早い対応もあり勝負できるところまであと一歩に迫った。シーズン初戦ながら連携にも問題なく、再度のスプリント勝負が予想される2日後の第4ステージに向けて収穫のあるレースとした。

スプリントに挑み9位でフィニッシュした中島康晴 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 雨乞は、「パンク直後に椿が車輪交換してくれて、元喜とトマに引き上げてもらい、中島さんのポジションまで合流するところまではできたが、結果としてはもったいないものになってしまった。トラブルなく、スプリントまでの形にもっていけていれば勝負できた実感がある。UCIプロコンチネンタルチームのスプリンターとの力の差は特に感じていない。2日後の第4ステージではチャンスがあるはずなので、もう一度トライしたい」とコメントしている。

パンクした雨乞の集団復帰に貢献した山本元喜 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
パンクした雨乞を素早い対応でレースへと戻した椿大志 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
フィニッシュ直後のトマ・ルバ。個人総合ではチーム最上位の30位でクイーンステージに臨む Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 なお、個人総合時間ではルバがチームトップの30位、クロフォードが40位と続く。また、チーム総合時間では12位につけている。

 26日に行われる第3ステージは、ディバからワディ・アル・ヒロ・レディースクラブまでの116.70km。1級から3級までのカテゴリー山岳が4カ所に設けられ、なかでも終盤に立て続けに通過する2級と1級が勝負を左右する。このステージの順位やタイム差が、 総合成績に反映される可能性が高い。キナン勢としては、クライマーのクロフォードとルバを軸に個人・チームそれぞれの総合順位のジャンプアップを狙って臨むことになる。

第2ステージ結果
1 ヤクブ・マレチュコ(イタリア、ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア) 3時間32分33秒
2 ブライアン・コカール(フランス、ヴィタルコンセプトサイクリングクラブ) +0 秒
3 モハドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム)
4 ルカ・パシオーニ(イタリア、ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア)
5 ロビン・ステニュート(ベルギー、ヴェランダスウィレムス・クレラン)
6 ジェレミー・ルボー(フランス、デルコ・マルセイユプロヴァンス・カテエム)
7 雨乞竜己(キナンサイクリングチーム)
9 中島康晴(キナンサイクリングチーム)
41 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム)
64 トマ・ルバ(フランス、(キナンサイクリングチーム)
103 山本元喜(キナンサイクリングチーム) +2分16秒
104 椿大志(キナンサイクリングチーム) +2分29秒

個人総合
1 ジュリアン・モリス(フランス、ヴィタルコンセプトサイクリングクラブ)3時間45分21秒
2 ガエタン・ビール(ベルギー、ソバック・ナチュラフォーエバー) +2秒
3 クリス・ベックマンス(ベルギー、ヴィタルコンセプトサイクリングクラブ) +4秒
4 エリアス・ヴァンブリュッセヘム(ベルギー、ヴェランダスウィレムス・クレラン)
5 マルコ・コルダン(イタリア、ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア) +5秒
6 ミカエル・グーラールツ(ベルギー、ヴェランダスウィレムス・クレラン)+6秒
30 トマ・ルバ(フランス、キナンサイクリングチーム)+43秒
40 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) +50秒
65 中島康晴(キナンサイクリングチーム)+1分11秒
83 雨乞竜己(キナンサイクリングチーム)+1分33秒
103 椿大志(キナンサイクリングチーム) +3分27秒
104 山本元喜(キナンサイクリングチーム)+3分28秒 ポイント賞
1 ヤクブ・マレチュコ(イタリア、ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア)25pts
11 雨乞竜己(キナンサイクリングチーム) 10pts
13 中島康晴(キナンサイクリングチーム) 7pts

山岳賞
1 ケンレヴィ・エイクランド(ノルウェー、インタープロ・ストラダリサイクリング) 4pts

ヤングライダー賞
1 センヌ・レイセン(ベルギー、ヴェランダスウィレムス・クレラン)3時間45分41秒

チーム総合
1 ヴィタルコンセプトサイクリンググラブ 11時間16分27秒
12 キナンサイクリングチーム +2分7秒

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