情報通信研究機構が新型レーダー東京五輪へゲリラ豪雨など気象予測も強化 自転車やマラソン選手の支援に生かす

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 2020年東京五輪・パラリンピックに向け、都市部での気象観測態勢の整備が進んでいる。国立研究開発法人「情報通信研究機構」(東京)などの研究チームは20~30分先の〝ゲリラ豪雨〟を予測できる新型レーダーを設置。一方、民間気象会社「ウェザーニューズ」(千葉市)は高層ビル近くで強風が吹く「ビル風」の予測を目指す。どちらも実用化すれば世界初の技術という。

首都圏全体、半径80kmを観測

 夏の首都圏では日中の急激な気温上昇で積乱雲が急発達し、大雨や竜巻などを伴う局地的な現象がしばしば発生。また、ビルによる風の分散や収束によるビル風も競技に与える影響が大きいとされる。

 そこで、同機構などが産官学共同で開発したのは縦2・5m、横2mの四角形をした「マルチパラメーター・フェーズド アレイレーダー」。平成29年11月、埼玉大学(さいたま市)に設置された。首都圏全体をほぼ収める半径80kmの範囲内を観測できる。

 おわん型のパラボラアンテナを回転させる旧式レーダーは積乱雲の観測に5、6分かかるが、新型は秒程度で観測できる。また、高精度で雲の立体構造をとらえることができ、急発達する積乱雲に伴う気象状況の変化を30分前に予測できるという。今夏から実証実験を行い、来年度末の運用開始を目指す。同機構の中川勝広研究室長(48)は「天候急変を見越して競技時間を変更するなど、効率的な運営に生かせるのでは」と話す。

ウェザーニューズはビル風予測

 一方、ウェザー社は都市部の局地的な風予測システムの実用化を進める。システムは筑波大学(茨城)の研究チームが開発。実際の建物を 再現した立体地図を用いて風を予測する。すでに同社では29年9月、ドローン観測による精度検証を始めている。実用化できれば10m以下の高精度で、数時間単位での風や気温、湿度などを予測でき、自転車やマラソンなどの陸上競技で選手の支援に生かせるという。同社予報センターの坂本晃平さん(40)は「東京五輪では、『どの場所で風が強いか』といった細かい情報が必要。2020年夏までに運用したい」と意気込む。

産経新聞より)

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