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芽生えた自信と選手同士のコミュニケーション金メダルの脇本雄太、梶原悠未らトラックW杯でメダル6つ獲得の日本選手団が帰国会見

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 カナダ・ミルトンで12月2日、チリ・サンティアゴで9日に開催されたUCIトラックワールドカップ第3、4戦で、合計6つのメダルを獲得した日本選手団が13日に帰国し、羽田空港で記者会見を開いた。2戦連続で女子オムニアム金メダルを獲得した梶原悠未、第4戦の男子ケイリンで金メダルの脇本雄太ら選手と、中野浩一選手強化委員長、ブノワ・ベトゥ短距離ヘッドコーチらが出席し、メダルラッシュの快挙を報告した。

会見を行ったトラック日本代表選手団と関係者 Photo: Naoi HIRASAWA

 脇本は金メダルを獲得したレースについて「自信をもってケイリンを走れた」と振り返った。「第3戦は4位という悔しい結果だったが、『自信をもって4戦を走れ』とブノワさんから言われ、それが自分のなかでうまくいった」。今後の目標については「両立が難しい中で結果を残せたので、競輪でもグランプリ出場やG1で優勝を目指していく。『東京五輪に向けて』というのはまだ早いと思っているが、世界選手権のメダルをとって、東京五輪でもとれるようにしっかりやりたい」と意気込んだ。

ケイリンで14年ぶりの金メダルを獲得した脇本雄太 Photo: Naoi HIRASAWA

 14年ぶりの金メダル獲得だったことをレース後に知り、「14年もケイリンが弱かったのかとも思ったし、自分でも勝てるんだと証明できたと思う」と気持ちを新たにしたという。また、今回の優勝を誰に報告したいかと質問を受けると、「亡くなった母親に真っ先に知らせたい」とコメントした。

 梶原は「第3戦ではオムニアム史上初の金メダルを獲得し、第4戦では2連勝を飾ることができてうれしい」と喜んだ。東京五輪でトラック競技の舞台となる伊豆市からも祝いのメッセージが届いたそうで、「伊豆ベロドロームでトレーニングさせていただき、応援、ご理解をいただいてるので、東京五輪に向けて伊豆を盛り上げて、五輪に応援にきてもらえたら」と感謝を述べた。

金メダル2つと銅メダルを獲得した梶原悠未 Photo: Naoi HIRASAWA

 今年の世界選手権は悔しい結果だったが、それを乗り越えW杯の舞台で結果を残した。「ヘッドコーチがいなくて不安だったり、ロードレースで結果を残せず悔しい思いをしたりした。それでも自分は進み続けていると信じて、1日1日を過ごしてきた。世界選手権でも、金メダルを獲得できるように努力していきたい」と目標を高く定めた。

 また、第4戦の男子オムニアムで銀メダルを獲得した橋本英也(日本競輪学校)は2年ぶりにW杯に出場。「中距離は本番に強くなった。コーチが選手個々の長所を理解し、それに合う走りを提案してくれて、それを実行するだけで結果がついてくる」と成果を語る。

互いの強さを語った橋本英也と梶原悠未 Photo: Naoi HIRASAWA

 同じ種目で金メダルを獲得した梶原の強さを聞かれると「日本人選手はレース展開で勝利することが多いが、梶原は世界レベルのフィジカルをもっていて、そのどちらでも勝つことができる。(第3戦では)全種目で1位というすごいことを達成したので、若いけれど尊敬している」と称賛した。

 それに対し梶原は、「久しぶりに橋本選手のオムニアムを見ることができて鳥肌がたった。競り合いがうまくて、踏み遅れることがなかった。臆することなく競っていけるのが強み。レース映像を見たりして、いいところを自分に取り入れていきたい」と、橋本の手本となる部分を挙げた。

 銀メダルを獲得した男子チームパーシュートは今村駿介、近谷涼、一丸尚伍、沢田桂太郎。銅メダルの女子チームパーシュートは梶原、橋本優弥、古山稀絵、中村妃智、鈴木奈央というメンバー。

男子パーシュートのメンバー Photo: Naoi HIRASAWA
女子パーシュートのメンバー Photo: Naoi HIRASAWA

 男女のパーシュートは、どちらもコミュニケーションを取るようになったことを変化として挙げた。男子の今村は、「エリートでパーシュートを走ったのは初めてだったが、イアンコーチは4人でコミュニケーションを取ることを重視していた。(4000mで)4分を切ることは目標に挙げていなかったが、チームワークがよくなりタイムが上がってきた」。女子の中村は「作戦の立て方やミーティングが大きな違い。誰がどのタイミングで回るかといった順番も細かく指定されるようになった。レース中も走りながら声をかけて指示を出すようになった」とさまざまな変化を語った。

中野浩一強化委員長 Photo: Naoi HIRASAWA

 中野委員長は「昨年ブノアを招聘して、地道にやってきた。意外と早く、強化がうまくいっている。来年の世界選手権、東京五輪に向けて順調なスタートが切れたと思っている」と想定以上の成果を上げていることを明かした。イアン・メルビンヘッドコーチが指揮をとる中距離についても、「日本記録を男女ともに更新しているなかでこういう成果がでた。今後にも期待ができる」と手ごたえを語った。

 東京五輪に向けては「選手個々の実力的には、世界と戦えるところまできている。それをどううまく使うか。アジア選手権、世界選手権で経験を積み、東京五輪ではメダル、特にケイリンではこの色(金メダル)が欲しい」と自身が身を置いてきた種目への思いも見せた。

ブノワ・ベトゥ短距離ヘッドコーチ Photo: Naoi HIRASAWA

 ベトゥコーチは脇本の金メダルについて「彼の活躍は大きな希望につながる。選手には大きな才能があるが、それを100%発揮していないので、これが第一歩。選手の自信に、そして才能が十分にあるという証拠になった」とさらなる成長に期待した。

 代表選手は今後の1月から2月にかけて強化合宿に臨み、2月16~20日のアジア選手権大会(マレーシア・クアラルンプール)、2月28日~3月4日の世界選手権大会(オランダ・アベルドーン)に挑む。

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