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池田祐樹の「世界のトレイルから」 Vol. 1果てしない岩肌と息をのむ絶景のとりこに 米ユタ州「スリックロック・バイクトレイル」

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 MTB競技で国内外の耐久や長距離レース(マラソン)に挑んでいる池田祐樹さんに、ウィンター・ホリデーの短期集中連載として「世界のトレイルから」を寄稿していただきます。大自然を感じる迫力の写真とともに、全10回でお届けします。
池田祐樹の「世界のトレイルから」 記事一覧

◇      ◇

 第1回目のトレイル紹介は、アメリカ・ユタ州モアブの「スリックロック・バイクトレイル」。何度乗っても決して飽きることがない息を飲むような景色、ほかでは経験することのない地形、スリックロックの感触――全てが新鮮で、マウンテンバイクをやっていて良かったと心底感じられるトレイルだ。

「スリックロック・バイクトレイル」=アメリカ・ユタ州モアブ「スリックロック・バイクトレイル」=アメリカ・ユタ州モアブ
「スリックロック・バイクトレイル」=アメリカ・ユタ州モアブ

 ユタ州モアブは、2つの国立公園の近くに位置し、アウトドアスポーツが非常に盛んなエリア。特にマウンテンバイカーらには“聖地”とまで崇められている。

 スリックロック・バイクトレイルは、無数にあるトレイルの中でも一番人気。世界中から毎年50万人以上のマウンテンバイカーが訪れる。足元には広大な一枚岩、そして地平線には「ここは本当に地球なのか?」と疑いたくなるような奇異な景色が続く。

トレイルコースの案内は白い点線と文字トレイルコースの案内は白い点線と文字
こんなにも広大な岩のトレイルは世界でここだけ!こんなにも広大な岩のトレイルは世界でここだけ!

 こんな場所に、マウンテンバイク用トレイルを作ってしまうなんて、アメリカ人らしいとも思う。遊び方を熟知している彼らは、“常識”の枠を超え、ライドを楽しむことに全力を注ぐ。

「スリックロック・バイクトレイル」=アメリカ・ユタ州モアブ「スリックロック・バイクトレイル」=アメリカ・ユタ州モアブ

 トレイルの目印は、岩の上に記された白いペンキの点線のみ。このドットを辿っていけば、快適なライドを楽しめるというわけだ。練習用ループも用意されているので、初級者から上級者まで、レベルに合わせてトライできる。

 「スリックロック」(滑る岩)というと滑って怖いイメージもあると思うが、表面は紙やすりのような岩肌で、逆に舗装路よりもタイヤのトラクションがかかる。急な上り坂で立ちこぎをしても、後輪が滑ることはほとんどないくらい走りやすい。

 顔を上げてみると、4000m近くある雪をかぶったラサールマウンテンが南側にそびえ、白い雪、赤岩の大地、そして青い空がそれぞれに映えて、まさに絶景が続く。最初にライドしたとき、笑いがこみ上げてくるのを感じながらマウンテンバイクを乗り回したことを、今でもはっきりと覚えている。モアブを訪れるときには、私は必ずこのトレイルを走る。


文・写真 池田祐樹

池田祐樹池田祐樹(いけだ・ゆうき)
MTB競技で国内外の耐久や長距離レース(マラソン)に挑戦しているライダー、かつコーチ。2012年は、国内では希少なMTBマラソン「セルフディスカバリーアドベンチャー・大滝」を春・秋と制し、「キング・オブ・王滝」の称号を獲得。また、日本人初の米国自転車連盟認定コーチとして、小野寺健(TEAM SPECIALIZED)のパーソナルコーチとなっている。トピーク・エルゴンレーシングチーム所属。東京都在住。ブログ「Yuki’s Mountainbike Life

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