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GIANT JAPAN斎藤選手からTIPS学ぶ泥と坂との初対戦「スターライトクロス幕張」 シケイン特訓で順位もアップ【動画付き】

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 Cyclist編集長が、シクロクロスを楽しみながら挑戦する企画の第2弾は、「弱虫ペダル・スターライトクロス」参戦記。千葉・幕張で行われたサイクルモードと一緒に行われる都市型のシクロクロス大会でしたが、(キャンバー)の上り下りが最大の難関と思いきや、前日降った雨の影響で、ドロドロのレースを初体験、満喫しました。

←<1>予備知識ゼロで挑んだ初戦・小貝川

序盤の「泥池ゾーン」。後半は右端の浅そうなルートを選択 Photo: Tomohiro SAITO

「いい感じ」のコースとは?

 泥との最初の戦いだった。サイクルモードの取材の合間に参戦した第2戦目。朝8時過ぎに幕張メッセに到着すると、この日のC1カテゴリーに出場予定で、朝に現地でロード練習を終えたキャニオン・ジャパン代表の石山幸風さんから早速アドバイスをもらう。「コースは雨が降っていい感じになってますよ」。「いい感じ」とはどのような感じなのか?。頭のままでは「?」のまま、試走に向かう。初戦の「茨城シクロクロス取手ステージ」はハイスピードコースで序盤からついていけず、「同じような走りやすい路面は嫌だな」だと思い返した。

泥地獄と坂地獄

幕張のビルに向かって、最初のキャンバーを上る Photo: Tomohiro SAITO

 サイクルモードに近接した会場に9時半に到着。試走開始に間に合った。スタートは前回と同じ舗装路だったが、最初のコーナーを回ると急にコースが狭くなり、芝生のキャンバーが出現し、アップダウン。さらにすぐにシケインを2つ越えると、またコーナーが。くねくねと先が見えないレイアウトが不安ながら、先が楽しみなコースだった。これは楽しいかもと思い始めたところから「泥地獄」「坂地獄」が始まった。

 緩やかなカーブを回ると2つの水たまりが出現。観戦ポイントなのか、すでにギャラリーがいて「思いっきりい行っちゃえ」と応援してくれたので、1つ目の水たまりは水しぶきをあげながらクリア。招かれるように水たまりの右端を何気なく乗車したまま通ると、「ズボッ」と深くハマる感覚が。「水たまりではなく泥沼だ」と気づいた。これがまさに石山さんが言う「いい感じ」なのか。そんな一瞬の恐怖のあとはすぐに最初の山場が目の前にあった。ビギナーの私に乗ったまま上れることができるわけがなく、担ぎ方も見様見真似でビル群を目の間に丘を登った。

 そこからは「大人のためのディズニーランド」のアトラクションのようなコースだった。急坂のキャンバーを登ったと思えば、坂を下りる繰り返し。MTB用のバンクのようなコーナーを回ったあと、2連キャンバーが続く、上り下りは難敵だった。特に最後の下りは、あまりの急坂で「ここで無理に下ってケガをしたらサイクルモードの取材ができなくなる」と恐怖心から自分に言い訳してコースアウト。試走1週目は大渋滞だったこともあり、いくつかのキャンバーを下車して通過した。

 試走3周目で“師匠”のGIANT JAPANの斎藤朋寛さんと合流。夜のC1カテゴリーのメーンレースに出場も、わざわざ指導してくれるために、朝イチで駆け付けてくれた。「後ろからついてきてラインを見てください」と斎藤さんはコースに飛び出していくと、最短の無駄のないライン、泥の中でも一番硬まっているラインを選択。そこにぴったりとついていく…イメージだ。しかしあっという間に離された取手ステージよりもほんの少し、ついていけた(気がする)。しかし連続キャンバーではレベルの差を痛感。斎藤さんは「いきまーす」と前方で止まっているライダーに声をかけると、2連続のキャンバーを一気に乗車したままクリアしていった。

またまたレース直前ドタバタ

山本和弘さんから、背番号「13」のつけ方を教わった Photo: Tomohiro SAITO

 3周ほどすると、恐怖感なく下れるようになり、前回よりも納得の試走を終え、準備万端で15分後のレースに備えたつもりだった。。。しかし前回同様、適正なタイヤの空気圧が分からないまま空気圧が高かったのと、ゼッケンをつけていないという、どうしようもないミスに気づく。すでにスタート地点近くにおり、空気入れも車に置いてきたため、斎藤師匠に助けを求めるが連絡がつかない。探し回ると近くの「Fabric」ブースで元MTB日本代表でシクロクロスでも活躍した山本和弘さん(通称カズさん)と談笑中。急いでエアゲージで空気圧を1・5barに下げたつもりが、下げすぎて1barほどに。急いでカズさんに空気を入れてもらい“適正気圧”に。メーカーの垣根を超えた協力で問題を回避。ちなみにゼッケンはカズさんアドバイスで「13番は逆さにつけるとかっこいいでしょ!」と不吉な数字13を逆さにつけるという、格好だけは“本格派”を装って、ドタバタの出陣準備が完了した。

レース直前、後輪の空気圧を調整するも、下げすぎてしまう Photo: Kenta SAWANO
助っ人の山本和弘さんが急いで空気を足してくれました。ありがとうございます! Photo: Kenta SAWANO
「これでOKです。次は試走前に調整しましょうね」と斎藤師匠チェック Photo: Kenta SAWANO
一人だけ緊張感の足りないスタート地点 Photo: Tomohiro SAITO

 スタートは2列目。前回は最後列だったので、楽しみなような不安も半分だった。隣のゼッケン11番はキャノンデールジャパン社長・池田新さんが並び「楽しみましょう」と声をかけてくれた。左隣のライダーさんからも「前回の記事読みました」と、声をかけていただいた。レースではライバルだが、同じ趣味を楽しむ仲間として、親近感を感じることができる。そんな雰囲気が「シクロクロス」の敷居を低くし、多くの人が参加している好要因だと感じた。

2列目から緊張のスタート。クリートキャッチは悪くなかったが… Photo: Tomohiro SAITO 

斎藤師匠とのシケイン特訓の成果は?

 定刻通り12時10分、スタート。最初の一歩で「前回よりクリートキャッチがうまくいったぞ」と内心喜ぶもつかの間、変速に手間取り、同列に遅れを取った。2、3人に抜かれた程度の順位で、最初のストレートから最初のキャンバーに入る。ややスピードが下がったところで、後ろから来たライダーさんとぶつかった気がした(すみません)。

 後ろを振り返る余裕がなく、序盤のシケインに突入。前回取手で初体験したシケインは、予備知識ゼロで見様見真似で飛んだものの上手くできず、最後は足を攣るきっかけとなっていた。今回は大会直前の仕事前に、斎藤さんにお願いしシケインだけを特訓した。
 斎藤さんの指導のもと、シケイン動作を3つに分解して練習した。

軽やかに飛び、滑らかにサドルに再びまたがる Photo: Kenta SAWANO 
低くシケインを超える斎藤さん Photo: Kenta SAWANO
斉藤さんはスピードをキープしたままシケインに進入 Photo: Kenta SAWANO 

■シケインの超え方TIPS

①「ディスマウント~シケイン板手前でペダル外す」
ポイント:シケイン手前どの位置でディスマウントを完了すればいいか

②「着地~シケイン通過」
ポイント:なるべく低く飛び上がらず越えれるか。飛び脚は右でも左でも良いが左踏み切り右飛び脚の方がオススメ(斎藤さんは通常右飛び脚だが、シケインが高い場合は左を飛び脚にして外から回している)

③「通過~リマウント」
ポイント:サドルにドスンと飛び乗らないように、サドルの上にお尻を滑らせる感じで。飛び乗る動作のとき、ハンドルを手前に引いてあげると前に飛ばないでもまたぎやすい。

サドルに恐々と、がに股またがり、リマウント Photo: Kenta SAWANO 
シケインをジャンプ。高く飛んでしまった上、歩幅も小さい Photo: Kenta SAWANO
ぎこちなくペダルを外しシケインへ進入 Photo: Kenta SAWANO 

 右足で踏み切ること、バイクから離れないようにペダルを外し、シケインに近づくこと、なるべく低く飛ぶことなどに気を付けると、以前より無駄のない動きで超えられるようになった(気がする)。2周目には斎藤さんに「いいですよ。その調子で」と声をかけてもらい、勇気づけられた。

前よりはペダルの外し方がスムーズになった Photo: Tomohiro SAITO
まだまだ改善の余地があるシケイン越え Photo: Tomohiro SAITO
少しは改善されたシケイン越え Photo: Tomohiro SAITO

 しかし鬼門のシケインをクリアしてから、さらなる鬼門がどんどん目の前に壁となって現れたが、楽しみながらクリア。試走では怖かった、下りのキャンバーも、アドレナリンが出ているからか、下るのが楽しみに進んだ。最後尾スタートの取手ステージではスタート後、自分の前に5,60人の集団が見え、呆然としながら走ったが、今回はそんなに遠くない先に、10人ばかりの先頭集団の列が見えるだけだった。

キャンバーでてこずている間に後続の走者に追いつかれる  Photo: Tomohiro SAITO
キャンバーでてこずている間に後続の走者に追いつかれる Photo: Tomohiro SAITO Photo: Tomohiro SAITO
2連キャンバーを下り、次の上りに備える Photo: Tomohiro SAITO

 キャンバーが連続する前半をそんなに順位を落とさずこなし、最後の一番大きなキャンバーの下りを思いっきり下ると、「13、14、15、16位」と叫ぶ人がいた。参加者全員を応援しながら、それぞれの順位を教えてくれている方だった。私の順位は17位。まだ辛くなく、なんとかこの順位をキープしたいと頑張った。コース後半は芝生区間、「いいじゃないですか。イケイケ~」とカズさんも走りながら応援してくれた。しかし高速区間は、パワーのない自分にとって、ただただ辛い。辛抱しながら1周目を終えた。

深い泥沼を楽しみながら脱出する Photo: Tomohiro SAITO 

 2周目は余裕を持ってコースを攻められた。斎藤さんに教わった最短のライン、固まったラインを選びながら走る。泥区間も乗車でクリア。タイヤはますます泥を含み、顔にも泥がどんどん跳ねてくる。今回は、前回、一人旅になって辛く順位を落としたことを反省し、できるだけ前の集団に追いつくようにこころがけ、自分より速い人になんとか食らいつこうとした。

快晴の完璧なシチュエーションで開催された「スターライトクロス幕張」のC4カテゴリー Photo: Tomohiro SAITO

 シケイン超えの特訓の成果か、以前より乗り降りがスムーズに怖くなく行えるようになった。そのことで2連キャンバーもスムーズに乗り降りし、丘を越えることができた。それでも15分を過ぎたあたりから、息が苦しくなり少しずつ抜かれはじめる、2周目の後半では順位は20番台後半になっていた。

3周目でスピードダウン。足をつりながら我慢して先のグループを追う Photo: Tomohiro SAITO

 スピードが完全に落ちたのは3周目。最初の大きなキャンバーを越えた付近から右足ふくらはぎをつってしまった。だましだまし速度を落とさないように走ったが、2連キャンバーをつったまま上ると、力が全く入らず、歩いて上るよりも遅いスピードで、続々と抜かれてしまった。3周目だけで感覚的に10人くらいには抜かれたように感じた。「これ以上順位を落としたくない」と後半の芝生エリアは、挽回とばかりに前の集団に追いつこうとスピードを上げた。しかし大きく順位を上げることはできず、最終的に38位でゴール。ちょうど半分くらいの順位で前回の取手よりも楽しむことはできたが、後半に順位を落とし、悔しさだけが残った。

可もなく不可もない?38位でゴール。前回の54位は上回ったが。。。 Photo: Tomohiro SAITO

 レース後斎藤さんのGIANTブースに出向き、早速反省点を振り返った。指摘されたのは以下の3点だった。

スターライト幕張での反省点

●スタート時のギアが重すぎた⇒出遅れの原因。スタート前にダッシュできるギア選択をしておく。
●踏むポイントと休むポイントを作る⇒全体的に疲れてしまっているのでダメ。
●キャンバーを上るとき、バイクを押す姿勢がダメ⇒突っ張ってしまっていて、力が入りにくい、越えにくい、シケイン越えと一緒で、バイクと自分が一体になっていないとダメ。

夜のC1カテゴリーで「泥パック」になり力走する斎藤朋寛さん Photo: Kenta SAWANO

 レース内容とは別に、大変だったのが「泥レース」の後処理。足から顔まで泥だらけになったまま、サイクルモードの取材に行くわけにはいかず、持ってきたタオルを濡らして、取り急ぎ見えるところの泥を拭くが、耳や鼻の中などは泥が残ったまま、着替え。どこかすっきりしないまま一日を過ごした。夜に行われたメーンレースでは、C1カテゴリーで泥だらけになった斎藤さんは、レース後、ウェットティッシュと水を駆使し、「泥パック」をきれいにふき取っていた。

レース後はゼッケンも泥だらけ Photo: Kenta SAWANO
足もバイクも泥まみれ Photo: Kenta SAWANO

 自分についた泥はもちろん、自家用車でレースに行った場合は、クルマを汚すと、次回にレースを家族に止められる可能性もある。次回以降は“泥の後処理”にも気をつけて行きたい。次戦は泥レースも予想される「スーパークロス野辺山」。日本の代表的な大会で、上位を目指したい。

いろいろな人とレースを振り返るのも楽しみのひとつ。キャノンデールジャパンの池田社長とカズさんと Photo: Akiko KOBAYASHI<br /> 
今回も様々なアドバイスをいただいたGIANT JAPANの斎藤さんと、泥だらけで走ってくれたTCXとともに記念撮影 Photo: Kenta SAWANO

 

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シクロクロス シクロクロスダイアリーズ/シクロクロス中年日記

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