「乗るのが楽しくなる」ドライブユニット新しい可能性を提示する「ボッシュ」のeバイクシステム トレックなど4ブランドが採用

by 平澤尚威 / Naoi HIRASAWA
  • 一覧

 電動アシスト自転車用システムを日本で新たに展開するドイツメーカー「Bosch」(ボッシュ)が11月2日、東京都渋谷区で「Bosch eBike Systems」(ボッシュ eバイクシステムズ)の発表会を開催した。このシステムを採用するバイクブランド「トレック」「ビアンキ」「ターン」「コラテック」もプレゼンテーションを行い、各社の特徴を反映したeバイクを紹介した。

「ボッシュ eバイクシステムズ」を搭載したeバイク Photo: Naoi HIRASAWA

日本に最適化されたアシストシステム

 日本向けのボッシュ eバイクシステムズは、最新(第3)世代のドライブユニットと、視認性が高いディスプレイ、300Wの大容量バッテリー、2.5時間でフル充電できる充電器、そしてシステムの診断ツールで構成される。

最新第3世代のドライブユニット Photo: Naoi HIRASAWA
視認性の高いディスプレイ「イントゥービア」 Photo: Naoi HIRASAWA

 eバイク用のシステムはシティ向けからマウンテン向けまで4段階のカテゴリーに分けられ、日本に導入されるのはシティ向けの次にアシスト力の高い「アクティブラインプラス」。日本の交通事情ではどのようなスペックが必要なのか、テストライドとドイツ本社との相談を重ね、アシストを司るソフトウェアは日本に最適な仕様に仕上げられている。システムの反応のよさや、快適な走行性能について、プロジェクトマネージャーの高橋大輔さんは「乗るのが楽しくなるユニット」と太鼓判を押した。

「ボッシュ eバイクシステムズ」プロジェクトマネージャーの高橋大輔さん Photo: Naoi HIRASAWA
発表会の会場はボッシュのショールームも兼ねた「カフェ1886アット ボッシュ」 Photo: Naoi HIRASAWA

 ボッシュグループはeバイクシステムなどを扱う「モビリティ ソリューションズ」事業をはじめ4つの事業をヨーロッパ、アメリカ、アジアで展開している。2016年にはグループ全体で731億ユーロ(約9.7兆円)を売り上げ、そのうち28%をアジアが占めており、日本も重要な市場となっている。

 ボッシュのクラウス・メーダー社長は、今回のeバイクの投入が「自転車を楽しむ人が増える助けになり、サイクリングに新しい風を吹き込む」と多様な楽しみ方が浸透することに期待を寄せた。また、ボッシュeバイクシステムズのアジア・パシフィック担当、フォウアド・ベッニーニ氏は「従来のeバイクは高齢者のアシストだったが、いま欧州では多くの人が乗り、移動のためだけでなく、サイクリングを楽しむという意味合いをもつようになった」と求められる役割の変化について説明した。

ボッシュのクラウス・メーダー社長 Photo: Naoi HIRASAWA
ボッシュeバイクシステムズのアジア・パシフィック担当、フォウアド・ベッニーニ氏 Photo: Naoi HIRASAWA

 今回、ボッシュ eバイクシステムズの採用を決めた4ブランドは、海外でもボッシュを使用している。海外では約70ブランドがすでに採用しているため、今後も日本でボッシュ eバイクシステムズを取り入れるブランドが増えていくことが見込まれている。

念願叶ったトレック「やっと発売できる」

 トレックは電動アシストクロスバイクの「VERVE+」(ヴァーヴ・プラス)を発売する。トレック・ジャパンマーケティングの西村敏行さんは、あらゆるジャンルの自転車を扱う総合自転車メーカーであるトレックにとって「全く新しいカテゴリー」になると説明。トレックヨーロッパではすでに売上の26%を占めるほどeバイクが浸透しており、「やっと発売できるんだという思い」と念願叶っての日本初登場となった。

トレックの電動アシストクロスバイク「VERVE+」 Photo: Naoi HIRASAWA
ヘッドチューブに内蔵のフロントライト Photo: Naoi HIRASAWA

 42mmのタイヤを装着、油圧ディスクブレーキを搭載し、スポーツバイク初心者でも使える安定性・安全性を備えている。また、ヘッドチューブとリアのフェンダーにライトが埋め込まれて、バッテリーから給電されるため電池切れにならないのが特徴。「ライトをつける人が多くなる」ことが期待でき、安全性を高めるためにトレックが提唱する“オールウェイズ オン”を体現したモデルだといえる。フレームはヨーロッパで発売されているモデルと同じだが、パーツなどは日本仕様にアッセンブルされている。

 価格は21万3000円(税抜)。今後、全国の66店舗に試乗車を配備する予定だ。

ビアンキは日本独自のミニベロで勝負

 イタリアの老舗ブランド、ビアンキはミニベロタイプの「Lucca(ルッカ)-E」を発売する。ボッシュ eバイクシステムズを取り入れるにあたって、クロスバイクではなく、日本のみで展開し大きな成功を収めているミニベロに搭載する。ビアンキのミニベロはストップ&ゴーの多い都市部で特に人気で、ルッカEも街乗りや通勤などに最適なモデルといえるだろう。

ビアンキの電動アシストミニベロ「Lucca-E」 Photo: Naoi HIRASAWA
リムまでチェレステカラーを採用 Photo: Naoi HIRASAWA

 センタースタンド、フェンダーを標準装備し、アップライトなポジションがとれるライザーハンドル、快適性の高いサドルとグリップ、すべり止めのついたペダルなど、若い人や年配の人でも扱いやすい仕様となっている。また、制動力の高いメカニカルディスクブレーキ、8速の変速機を備えスポーティなライドにも対応する。

 カラーはチェレステとブラックの2色で、いずれもリムまでチェレステカラーなのが特徴だ。27万8000円(税抜)、2018年5月以降の発売を予定している。

簡単に収納できるターンのeバイク

 フォールディングバイクブランドのターンは「Vektron」(ヴェクトロン)を発売する。欧米で人気を博したモデルで、ユニットの取り付け位置などを日本向けに設計した。スポーティでスタイリッシュなライドが楽しめる「実用性を備えた次世代コミューター」を謳っている。

ターンの電動アシストフォールディングバイク「ヴェクトロン」 Photo: Naoi HIRASAWA
シートチューブの後ろに配置されたバッテリー Photo: Naoi HIRASAWA

 モーターとバッテリーの配置によって重心を低くし、さらに太めのタイヤを装着することで安定感を生み出している。また、ワンサイズで145~190cmの身長に対応するので、一家に1台で全員が楽しめる。折り畳めるので、屋内での保管やクルマに積み込んでの移動など、便利に収納できるのが大きなメリット。

 29万8000円(税抜)で、2018年3~4月頃に発売予定。全国で試乗会「トライ ヴェクトロン」を開催する予定で、初回は海浜幕張のサイクルショップ「サイクルテラス」で11月4日に開かれる。

コラテックは3モデル

コラテックのコンラッド・イルバッハー社長(右) Photo: Naoi HIRASAWA

 ドイツのバイクブランド、コラテックはプレゼンテーションに合わせコンラッド・イルバッハー社長が来日。「eバイクには色々な可能性があり新しいことができる。一方で普通の自転車と比べ色々な要求が出てくる」と新しいジャンルゆえの幅広さについて言及した。

 ヨーロッパではMTBやコミューターですでに70モデルという豊富なラインナップを揃え、日本には3モデルを投入する。MTB「E-POWER X VERT(EパワーX ヴェール)650B」はドイツで最も人気のあるモデルで、日本ではサスペンションを省きコミューター用のタイヤをつけるなど仕様を変更。コミューター「E-POWER SHAPE」(Eパワー シェイプ)は日本向けにフレームを設計した。いずれも、ダウンチューブ内に敷居を設けた「フュージョンチューブエッジ」によって強度を高めている。

コラテックの電動アシストMTB「E-POWER X VERT 650B」 Photo: Naoi HIRASAWA

 また、リラックスしたポジションで、ゆっくり走ることを楽しめる小径車(モデル名未定)も発売される。価格はMTBが40万円前後、他の2モデルは30万円前後になる見込みで、発売は2018年2月頃を予定している。

関連記事

この記事のタグ

コラテック ターン トレック ビアンキ ボッシュ 新製品情報 電動アシスト自転車

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

ショップナビ

スペシャル

自転車協会バナー
CyclistポケットTシャツ

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載