スマートフォン版はこちら

3日で640km、超高速の旅本当に40時間も使えるの? 充電なしでガーミン「エッジ1030」を高岡亮寛さんが実走テスト

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
  • 一覧

 GPSを搭載し、3.5インチの大型タッチスクリーンを装備したガーミンのハイエンドサイクルコンピューター「エッジ1030」が10月20日から発売が開始される。本体のみで20時間、別売りの拡張バッテリーパックを装着すると合計で40時間の稼働が可能になったが、果たして本当だろうか。強豪ホビーレーサーとして知られる高岡亮寛さんが3日間の走り込みで実際にバッテリーの持ちを実走テストした。

「エッジ1030」は3日間充電せずに、本当に40時間バッテリーは持つのか検証した Photo: Shusaku MATSUO

7都道府県を跨ぐルートで

高岡亮寛さんは「ツール・ド・おきなわ」210kmを4勝、ことしはUCIグランフォンド世界選手権で年代別2位に入る強豪ホビーレーサーだ Photo: Masahiro FUKUDA

 実走テストが行われたのは10月中旬。高岡さんは年間最大の目標として掲げる“ホビーレーサーの甲子園”「ツール・ド・おきなわ」の210kmクラスで優勝するため、10月は走り込みを重ねる月間だ。GPSを搭載し、なおかつフルカラーで大型ディスプレイのサイクルコンピューターはバッテリーの持ちが心配になる。高岡さんは「エッジ1030のバッテリーが40時間、本当に持つなら3日は充電しなくていいはず。1日200km、250km、200kmの距離を連続で走り、実際に確かめてみよう」と提案した。

 インプレッションをする条件は、「3日間で1度も本体の充電をしないこと」、「充電済みの拡張バッテリーパックを持参し、本体のバッテリー残量が少なくなったら装着すること」だ。ペアリングを実施したのはスピードメーターなど、バイクの状態とリンクさせるもので、GPSはもちろん常にON。ディスプレイの光度は20%で設定した。

出発前に設定を調整する Photo: Shusaku MATSUO
直観的な操作ですぐに自分好みの表示画面を作成可能 Photo: Shusaku MATSUO
都心を抜け、多摩湖沿いを飛ばす高岡さん Photo: Shusaku MATSUO

 ルートは1日目が東京から長野県諏訪市まで、2日目は諏訪から栃木県日光市、3日目は日光から東京に戻ってくるもの。上りも多く、獲得標高はツール・ド・おきなわのレースさながら。「今回は旅とトレーニングどちらも充実したものにしたいね。ブルべみたいにノンストップではなく、宿泊もして体を休め、集中して走りこもう」と希望した高岡さんは、トピークの大型サドルバッグ「バックローダー15L」をバイクに装着。2泊3日分の荷物をコンパクトに詰め、スタート地点の六本木をスタートした。

柳沢峠をツーリングとは思えない速さで上る高岡さん Photo: Shusaku MATSUO

 車が行き交い、ストップアンドゴーが多発する都内の道を抜けるのに2時間を要した。そんななか、エッジ1030のセットアップはサクサクと進む。信号待ちなどでも「この表示はいらないから、分割画面を変更しよう」など、直観的な操作で自分好みにカスタマイズしていく。

 スムーズに進んだ奥多摩湖を過ぎ、長い上りとダイナミックな下りが特長の柳沢峠を越えるともう山梨県へと突入。県を東西横断し、諏訪へと国道20号をひたすらハイスピードで駆け抜けた。

 この日の走行時間は8時間、距離は220km。この時点でのバッテリー残量は52%で、ほぼスペック通りといってもいいだろう。翌日は信州の山々を越えるビーナスラインを走るため、たっぷり食事と休息をとり1日目を終えた。

 迎えた2日目の諏訪は雨。しかも気温は約10℃で、さらに標高1000m近く上昇する山を走るまさに“クイーンステージ”といってもいい。高岡さんはレインウェアに身を包み、エッジ1030のスイッチをオンにして走り始めた。

ビーナスラインの絶景は虚しくも望めず、雨のなか5℃の下りを耐え忍んだ Photo: Shusaku MATSUO

 冷たい雨が降りしきるビーナスラインは、普段の絶景はまるでない。靄がかかり、緩やかな登りが延々と続く。エッジ1030は現在の標高や天気などの情報もリアルタイムで確認できるので、天候が回復しないかと淡い期待を寄せながら幾度となく画面をタッチ。ロングのグローブでもタッチパネルに対応していれば操作が可能だ。残念ながら雨が止むことはなく、軽井沢方面の気温5℃の下りをクリアし、前橋を超えて日光への渓谷沿いの道を進んだ。

 「途中の下りでは震えすぎて落車するかと思った。もう日光にたどり着かずとも、途中で宿泊しようかと思ったくらい」と話す高岡さんだが、何とか日光エリアへと入った。辺りは日が落ちて暗くなってきたが、エッジ1030のバックライトを常時点灯させ、さらにはガーミン初となるフロントライト「Varia UT800」を起動させ、安全にこの日の宿へと到着した。走行距離は215km、バッテリー残量は13%だった。

 また、高岡さんはバッグローダー15Lを高く評価。「二重構造で、内部の袋は完全防水だし、空気を抜く弁がついているからコンパクトにできる。2泊3日分の荷物なら収まるし、重さも特に気ならなくて、トレーニングにも集中できる」と述べた。

3日目に拡張バッテリーパックを装着

3日目のルートはエッジ1030のナビゲーション機能と、スマホの地図アプリで獲得標高を確認しつつ決定 Photo: Shusaku MATSUO

 3日目は朝から走行ルートの確認を念入りに行った。日光~東京を最短ルートで走ると200kmを切ってしまう。「絶対に200km以上は走りたいかな。アップダウンを抜けるのが理想」と話す。エッジ1030には地図が搭載され、ナビ機能も充実。地図上でピンを打っていき、経由地点を決めてルート設定も可能だ。ほかにも住所や座標の指定、全国の主要サイクリングロード、レストランなどのジャンル別の検索機能も備えている。

低い姿勢で、常に高速巡行で旅をつづけた Photo: Shusaku MATSUO

 獲得標高や疲労も考え、3日目は県内の茂木町と、茨城県の縦断、千葉県を経由して東京へと戻ることになった。エッジ1030を起動するとバッテリーは13%のまま。スペック通りの耐久性を示したが、さすがに東京までは持たないと判断し、拡張バッテリーパックを装着した。すると、みるみるうちに残量が回復。安心感をもって東京へと出発した。

拡張バッテリーパックはマウントの下部に装着可能 Photo: Shusaku MATSUO

 3日間の旅ツーリングではあるが、高岡さんのスピードはとにかく速い。上りも少ないコースなのであっという間に栃木県を抜け茨城県へと入った。「グリコーゲンが減少しているのか、食べてもすぐに空腹になる。いいトレーニングができている証拠かな」と休憩もそこそこに、とにかく走り続けた。

千葉県と茨城県の堺、利根川サイクリングロードを走る Photo: Shusaku MATSUO
ガーミン初のフロントライト「Varia UT800」はエッジ1030とペアリングが可能で、輝度を自動調整する機能をもつ Photo: Shusaku MATSUO

 走り始めて7時間を超えるころには東京へと入り、ついに200km走ったところで東京都中央区にある“道の拠点”日本橋へと到着。3日間で合計約16時間を実走したが、バッテリーが切れることはなかった。

バッテリーも余裕をもって東京・日本橋へと到着 Photo: Shusaku MATSUO

 高岡さんは「7都道府県を跨ぎ、3日間しっかりと走りこみましたが、ここまで実際にバッテリーが持つとは驚きです。トレーニングにはもちろん、ブルべのようなぶっとうしのライドにも最適なのではないでしょうか。画面が大きくて見やすいし、操作も直観的で難しくない。今回のような旅は初めてでしたが、なかなかいいですね。600kmくらいの今度ブルべにも挑戦してみようかな」と新たな魅力を発見した様子。エッジ1030は多機能で、サイクリストのレベルを問わず、様々なスタイルでサイクリングを堪能できるサイクルコンピューターであった。

ガーミン「エッジ1030」セット
税抜価格:86,000円
駆動時間:最大20時間
サイズ:58×114×19mm
重量:123g
ディスプレイ:3.5インチ
解像度:282×470ピクセル
防水機能:IPX7
通信インターフェース:Wi-Fi、Bluetooth、ANT+

関連記事

この記事のタグ

ガーミン パーツ・アイテムインプレッション

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

ショップナビ

スペシャル

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載