チーム今季初の2連勝ブリッツェン小野寺玲が岡篤志とワン・ツー Jプロツアー第20戦・大分クリテリウム

by 小森信道 / Nobumichi KOMORI
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 日本最高峰のロードレースシリーズ、Jプロツアー第20戦「JBCFおおいたいこいの道クリテリウム」が10月14日、大分市の「いこいの道」周辺の公道特設周回コースで開催され、集団ゴールスプリントを制した小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)が優勝。2位にはチームメートの岡篤志が入り、宇都宮ブリッツェンがワン・ツーフィニッシュを達成した。

第12戦に続く今季2勝目。「オノデライダーポーズ」を決める小野寺玲(左) Photo: Nobumichi KOMORI

JR大分駅前のスピードバトル

 2014年に初開催され、今年で4回目の開催となる「OITAサイクルフェス!!!」。初年度に初日にロードレース、2日目にクリテリウムが開催されたのを除いて、土曜日にクリテリウム、日曜日にロードレースという形態で2日間にわたって開催されている。来年からは、日曜日のロードレースがUCIアジアツアー1.2の「OITA URBAN CLASSIC」として開催されることが決定しており、土曜日のクリテリウムはジャパンカップクリテリウムのような位置付けになることが期待されている。

JR大分駅前の好立地を会場にレースは開催された Photo: Nobumichi KOMORI
開会セレモニーが行われる頃には初めてロードレースを観戦する人も含めて多くの観戦客が訪れる盛況 Photo: Nobumichi KOMORI

 来年に向けての大きな期待が高まる中で開催されたP1クラスタ決勝は、2組に分かれて行われた予選を勝ち抜いた70人の選手に、主催者推薦枠のU23ジャパンナショナルチーム3選手を加えた73人が出走。JR大分駅の目の前に設けられた1.1kmのコースを30周する33.0kmで争われた。

決勝前のチームプレゼンテーションでは、マトリックスパワータグの安原昌弘監督による、お決まりの安原節も Photo: Nobumichi KOMORI
ランキング上位選手を先頭に選手たちがスタートラインに整列する Photo: Nobumichi KOMORI
レース序盤、左から小渡健悟、安原大貴、向川尚樹、山本雅道のシルヴォ奈良ミヤタ-メリダレーシング勢が積極的に攻撃を仕掛ける Photo: Nobumichi KOMORI

 1周のニュートラル走行を終えてスタートが切られたレースは、直後から激しいアタックの応酬となった。特に積極的に攻撃を仕掛けるのは、チームランキング最下位からの巻き返しを図るシエルヴォ奈良ミヤタ-メリダレーシングチーム勢。シーズン中ながらマトリックスパワータグから移籍加入した安原大貴と向川尚樹に、同調するように小渡健悟や山本雅道も積極的にアタックを仕掛けていく。シエルヴォ奈良の波状攻撃の後もアタックの応酬が続いたものの、決定的な逃げは決まらない状態が続いた。

マトリックスパワータグが集団を支配

 レースも3分の1を消化する10周目に入ると、チームランキング首位のマトリックスパワータグ勢が集団前方に固まりコントロールを開始し、主導権を握り始める。そんな状況を打破しようと、雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)や入部正太朗(シマノレーシング)がアタックを仕掛けて飛び出すが、すぐにマトリックス勢によって潰されてしまう。

マトリックスパワータグが完全にレースをコントロールする展開が続く Photo: Nobumichi KOMORI
入部正太朗がコントロールを崩そうとアタックを仕掛ける Photo: Nobumichi KOMORI

 レースはそのままマトリックスパワータグの支配下のもと、ひとつの集団のまま周回を重ねていく展開が続く。そんな中、17周目終盤に集団後方で落車が発生した。レースは一旦ニュートラル走行となり、19周目に再び熱戦の火ぶたが切って落とされることになった。いったん水入りとなった影響でレースの流れが変わるかと思われたが、再開後もマトリックスの盤石なコントロール体制が続き、大きな動きがないままレースは終盤戦へと入ることになった。

 レースも残り6周となる25周目に入ると、前戦の輪島ロードレースでも勝負に絡む走りを見せたハビエル・サラダ・ペレス(スペイン、エルドラード東北)がアタックを仕掛けて単独で飛び出し、集団から5秒程度のリードを奪って先行した。一方のメイン集団は、コントロールを続けるマトリックスパワータグが、ペレスの追走のためにペースアップしたことで活性化し始め、宇都宮ブリッツェンやシマノレーシングの選手がマトリックスの隊列に割って入り、最終局面に向けて有利な位置取りをしようとする動きが激化していった。

レース終盤、ペレスがアタックを仕掛けて単独で抜け出す Photo: Nobumichi KOMORI

 単独で先行していたペレスは1周半ほど逃げ続けたものの、活性化しペースアップしたメイン集団に吸収され、レースは再びひとつの集団となって27周目へ。この段階になると、マトリックスパワータグの隊列に鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)と雨澤が割って入り、マトリックスと宇都宮ブリッツェンが主導権を奪い合う展開になった。

ゴール目前で宇都宮ブリッツェンが風穴

鈴木譲が集団先頭を奪って最終周へ入る Photo: Nobumichi KOMORI

 レースはついに最終周目前。するとここで、ブリッツェンの鈴木譲が集団先頭に立ち、ゴールスプリントに向けた位置取りのためにペースアップを開始した。そのままコース唯一の180度コーナーを先頭で通過。マトリックス勢もホセビセンテ・トリビオ(スペイン)と佐野淳哉がすぐに後を追うも、エーススプリンターの吉田隼人が後方に埋もれてしまう。

 これに対し宇都宮ブリッツェンは、鈴木の後を受けた阿部嵩之が小野寺と岡を引き連れて一気に加速。集団先頭をキープしたまま最終コーナーで小野寺と岡を発射した。万全の状態で発射された小野寺と岡は後続に3車身ほどの差をつけてそのままフィニッシュ。最終局面を有利に立ち回った宇都宮ブリッツェンが見事にワンツーフィニッシュを達成した。

チームメートの完璧なアシストでスプリントを開始した小野寺玲と岡篤志が勝利を確信 Photo: Nobumichi KOMORI

 第12戦大田原クリテリウムに続き、今季2度目のオノデライダーポーズを見せた小野寺。8日に日本ナショナルチームで出場したサンフンカイプロパティーズ香港チャレンジ(UCI1.1)では、U23最上位でフィニッシュし新人賞を獲得していた。「世界選手権が終わった後はあまり調子が良くありませんでしたが、香港のコースがテクニカルかつストップ&ゴーが連続する感じだったので、短時間高強度の負荷をかけることができて調子が上向いたことが、今日の勝利にもつながっていると思う」と手応えを口にした。

左から2位の岡篤志、優勝した小野寺玲、3位のアイラン・フェルナンデス(スペイン、マトリックスパワータグ) Photo: Nobumichi KOMORI

 前戦の輪島ロードレースで雨澤が優勝したのに続き、U23日本代表の欧州遠征帰りの小野寺がこの日勝利し、宇都宮ブリッツェンはチームとして今季初となる連勝を飾った。小野寺は「長い間チームを離れてしまっていたので、ヨーロッパにいる時からU23組の3人(雨澤・小野寺・岡)で『戻ったら、きっちり仕事しないと』と話していました。先週に早速、雨澤さんが優勝して、次は自分の番だと思っていたので、それが形にできたので安心しましたし、うれしいです」と笑顔を見せた。

ルビーレッドジャージのホセビセンテ・トリビオ(右)とピュアホワイトジャージの雨澤毅明 Photo: Nobumichi KOMORI

 なお、ツアーリーダーの証のルビーレッドジャージはホセビセンテ・トリビオが、23歳未満のランキングトップの選手が着用するピュアホワイトジャージは雨澤毅明が、ともに堅守している。

 次戦は翌10月15日に「おおいたサイクルロードレース」が、大分市で開催される。

Jプロツアー第20戦「おおいたいこいの道クリテリウム」結果
1 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) 43分17秒
2 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +0秒
3 アイラン・フェルナンデス(スペイン、マトリックスパワータグ)
4 秋田拓磨(シマノレーシングチーム)
5 黒枝咲哉(JAPANナショナルチーム) +1秒
6 田窪賢次(マトリックスパワータグ) +1秒

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