スマートフォン版はこちら

義足用のゴムソールを開発ブリヂストンがパラトライアスロン・秦由加子選手をペダリング解析などで技術支援

  • 一覧

 ブリヂストンとブリヂストンサイクルは、グループ会社の技術を集結してパラアスリートを支援する取り組みについての発表会を10月12日に東京都千代田区で開き、パラトライアスロンの秦由加子選手が登壇した。ブリヂストンはランで使用するスポーツ義足用のゴムソールを開発し、ブリヂストンサイクルはバイクでのパフォーマンス向上のためペダリング解析など技術面でサポート。秦選手は2020年東京パラリンピックに向け「金メダルを目指す」と意気込みを語った。

ブリヂストンとブリヂストンサイクルの支援を受ける秦由加子選手 Photo: Naoi HIRASAWA

 ブリヂストンは、パラトライアスロンのランパートで使用されるスポーツ用義足に、ゴム製のソールが付いていることに着目。地面と接するゴム製品という親和性から、タイヤで培った技術を集めソールを開発した。ブリヂストンとして義足を作るのは初めての試みで、新たなチャレンジとなる。

 開発に当たり、秦選手が大会で使用して改善点を挙げ、ブリヂストンがそれに対応したソールを次のレースまでに用意しブラッシュアップを重ねてきた。こうしたスピーディーな開発が「ジャパンチームの強み」と秦選手は話す。

秦由加子選手はひざが曲がらないタイプの義足を使用する Photo: Naoi HIRASAWA
ブリヂストンが開発した義足用のゴムソール Photo: Naoi HIRASAWA

 秦選手はヨーロッパの大会に出場した際、濡れた石畳で滑ってしまい「そこで失敗したのがショックだった」とソールの重要性を実感。そうした経験を経て、自分のために開発されたブリヂストンのソールについて「感動するぐらいのグリップ感。『安心して走れるってこんなに楽しいんだ』というくらい」と目を輝かせた。

ブリヂストン開発のゴムソールをつけたラン用の義足 Photo: Naoi HIRASAWA
ランを披露する秦選手 Photo: Naoi HIRASAWA
(左から)ブリヂストンサイクルの渋谷淳一さん、ブリヂストンの鳥山聡子さん、秦由加子選手、ブリヂストンの小平美帆さん Photo: Naoi HIRASAWA

 バイクでは、ブリヂストンアンカーサイクリングチームの選手らも使用している施設「アンカーラボ」で、ペダリングの出力測定や動画解析、左右のペダリングバランス測定などを行っている。

 ラボでの測定を受けた結果、秦選手が思っていたよりも義足側の出力が低いことがわかり、アドバイスを受けポジションを変更。慣れるまで時間がかかったものの「絶対にこれで速くなるという自信になった」とラボでの測定が好影響をもたらしている。

 秦選手は13歳で骨肉腫を発症し、右足の大腿部を切断した。しかし26歳となった2008年に、10歳まで習っていた競泳を再開。所属する競泳チーム「稲毛インター」に女子トライアスロンの上田藍選手が在籍し親交があったこともあり、2012年にパラトライアスロンに転向した。

パラトライアスロンの秦由加子選手 Photo: Naoi HIRASAWA

 リオデジャネイロパラリンピックでは運動機能障害PT2で6位という成績を残した。10月8日にアメリカで開催されたITUパラトライアスロンワールドカップでは、水中のコンディションの影響でスイムが中止になり、デュアスロンに変更されたなか優勝を飾った。競泳出身のためスイムを得意とするが「今回優勝できたことで、弱みだった種目が強みになった」とバイク、ランの向上に自信をのぞかせた。

 秦選手は2016年7月からバイク提供は受けていたが、ソール開発やバイクの測定などの取り組みは今年から始まり、見据えるのは2020年。今後のついて「来年はシーズンを通して世界シリーズで表彰台。東京パラリンピックは金メダル」と目標を語った。

関連記事

この記事のタグ

パラリンピック ブリヂストン ブリヂストンサイクル

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

ショップナビ

スペシャル

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載