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『Cyclist』女性記者が取材で使用疲れ知らずの秘訣は「女性のための剛性」 Livの新ロード「ランマ」をツール・ド・東北で体感

by 後藤恭子 / Kyoko GOTO
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 女性のためのサイクルブランド「Liv」(リブ)が9月に発売した2018年の新型ロードバイク「LANGMA」(ランマ)。そのシリーズの1モデル「LANGMA ADVANCED PRO 1」を9月17日に開催された「ツール・ド・東北」の取材で試乗した。集団を先回りして撮影し、その後加速してまた取材対象を追いかけるというインターバルのようなライドを繰り返す大会の追跡取材。アップダウン多めの60kmコース「女川・雄勝フォンド」を縦横無尽に走り、ランマの性能を体感した女性記者によるインプレッションを紹介する。

リブの新型ロードバイク「LANGMA ADVANCED PRO 1」に乗って「ツール・ド・東北」を取材 Photo: Kenta SAWANO

ミドルグレード「ADVANCED PRO 1」を試乗

 「ランマ」は、ヒマラヤ山脈にある世界最高峰エベレストの、地元チベットでの呼称「Chomo Langma」(大地の母)からとったネーミングで、「高みへ挑戦する女性」というコンセプトが込められている。女性用に剛性を調整した超軽量カーボンフレームはエアロ性能に優れ、登坂のみならず高速巡航までの全領域で至高の走りを実現する、クライミングバイクだ。シリーズとしては最上位機種の「ADVANCED SL 0」を始め、「ADVANCED PRO 1 DISC」、「ADVANCED PRO 0」、「ADVANCED PRO 1」、「ADVANCED 1」、「ADVANCED 2」─の6モデルからなる。今回はミドルグレードの「ADVANCED PRO 1」を試乗した。

リブの「LANGMA ADVANCED PRO 1」(ダークレッド) Photo: Kenta SAWANO

 わかりやすく価格面でいうと、最上位モデルの「ADVANCED SL 0」が110万円(税抜価格)と、かなりの意欲作である一方、「ADVANCED PRO 1」はカーボンフレームにカーボンホイールを搭載して31万円(同)。決してお手頃価格ではないが、最上位モデルの3分の1以下の価格となれば、少し気持ちも楽になる。ともすると性能面も3分の1に見なしてしまいそうだが、このランマシリーズにおいては、それは誤った認識だった。

真の意味での「女性専用設計」

 トップグレードの「ADVANCED SL 0」を試乗した体験(試走リポート)を基準に「ADVANCED PRO 1」を比較すると、まず大きな違いは重量だ。「ADVANCED SL 0」が完成車で6.05kgと超軽量であるのに対し、「ADVANCED PRO 1」は7.1kgと1kg強の違いがある。とはいえ前者が衝撃的な軽さなのであって、7kgは十分な軽さ。漕ぎ出し、加速もスムーズで、快適さは申し分ない。

 とくにランマで強調したいのが加速だ。加速の重要性を意識したことがないという女性は多いかもしれないが、実はこの踏み込み時にかかる負荷の蓄積が後々の疲労に大きく影響する。

極限まで無駄をそぎ落とし、軽量化を追求したフロントトライアングル Photo: Kenta SAWANO
コンポはシマノ105を搭載 Photo: Kenta SAWANO

 「軽量=快適」なのかというと、そう簡単ではないのがカーボンフレーム。「女性用」とうたっていない自転車の場合、通常は男性の脚力を前提とした剛性で、「女性用モデル」と掲げていてもサイズが小さくなっただけでカーボンの剛性はそのままというケースも少なくない。脚力に合わない固さのフレームではバイクが軽くても脚にかかる負担は大きく、力を浪費していることにもなる。

 その点、自社カーボン工場でハンドメイドされた、非常に軽量かつ高い剛性をもつカーボン繊維とカスタムブレンド樹脂を採用し、女性の脚力に対して“究極の効率”をもたらすようにチューニングされているのがリブのロードバイクの特徴。本当の意味での「女性専用の自転車」を研究し、設計しているのだ。

「PRO」は全モデルにフルカーボンホイールと新型チューブレスレディタイヤを標準装備 Photo: Kenta SAWANO

 ランマはクライミングバイクとして、エンデュランスバイクの「AVAIL」(アヴェイル)シリーズと比較してダイレクトな力の伝達と軽快な乗り心地を実現した。「ADVANCED SL 0」と「ADVANCED PRO 1」では使用しているカーボンのグレードが異なり、「ADVANCED SL 0」の方がよりしなる上にキレがある印象だが、しなやかな乗り味という点はどちらも共通している。この辺は値段による明らかな優劣よりも、脚質に応じて繊細な乗り味が選べるといった感じだ。

現在の走りを変えたい女性に

 この剛性の重要性を実感したのは40km地点。海岸線に沿ってアップダウンを繰り返した後、標高100mの坂にさしかかって一気に加速した時のことだ。インターバルのように踏み込んできたにもかかわらず、脚に疲労が溜まっていないことに気付いた。

アップダウンが続くコースでも、加速力と登坂力がおちない Photo: Kenta SAWANO

 7%前後の勾配が続く坂だったが、ダンシングにも素早く脚が反応。さらに踏み込んだ力が逃げずにしっかりと跳ね返り、次に踏む力へと変わって加速を後押ししてくれるような感覚は「ADVANCED SL 0」を試乗したときと同様の“脚応え”だった。ダウンヒル時の操作性や平地での加速もスムーズで、個人的にはむしろ超軽量で切れ味の良い「ADVANCED SL 0」よりも力加減が安定する印象を得た。

 ストップ&ゴーを繰り返し、対象を追いながら何度も加速する大会取材は、集中力が切れる取材終了後で疲れを感じることがあるが、この日は走り終えた直後も、翌日も疲れは現れることはなかった。残ったのはライド後の爽快感。むしろ体が楽で、カーボンの柔らかさは脚力だけでなく全身運動を引き出すということを改めて実感した。取材に同行させてもらった参加者からも「あんなに動いていたのに元気だね!」といわれたのは間違いなくランマのおかげだろう。

初秋の防寒対策にリブの新作ウェアコレクション「ゾーヤ」のウィンドブレーカーとレッグウォーマーを着用 Photo: Kenta SAWANO

 その他の「ADVANCED SL 0」との大きな違いといえばドライブトレインの違いがある。「ADVANCED SL 0」が「SRAM Red」であるのに対し、「ADVANCED PRO 1」は「シマノ105」を搭載している。その他、ホイールなど細部のパーツも異なるが、とくに機材に対するこだわりがなければ問題なくレースにも使用できるレベル。価格は「ADVANCED SL 0」の3分の1以下だが、走りの性能においてはそれは必ずしも当たらない。自分の脚力にフィットした乗り心地を知りたい、いまの走りを変えてみたいと考えている女性サイクリストには「ADVANCED PRO 1」は1つの選択肢になるだろう。

■LANGMA ADVANCED PRO 1
サイズ:385mm(XXS)、410mm(XS)、445mm(S)
重量:7.1kg(410mm)
ドライブトレイン:シマノ105
税抜価格:310,000円

防寒対策に活躍する新ウェアコレクション

「ゾーヤ」のウィンドジャケット。右腕のロゴには反射材を採用 Photo: Kenta SAWANO

 少し気温が下がった大会当日、防寒アイテムとして取り入れていたのはリブの新作ウェア「ZORYA」(ゾーヤ)コレクション。着用したのはウィンドジャケットと体温調節がしやすいレッグカバー、そして下りに備えたフルレングスのグローブの3点。オリジナルの防風防水素材「ProTextura」を採用したウィンドジャケットは、少しの雨なら凌げるしっかりとした生地ながら柔らかな着心地で、さらに透湿性が汗による衣服内の蒸れを逃がし、しっかりと風をブロックしながらも体温を快適に保つ。

左肩にもドット柄の中に反射材が散りばめられている Photo: Kenta SAWANO
しっかりフィットの袖口で風の侵入をシャットアウト Photo: Kenta SAWANO
「ゾーヤ」のレッグカバー。ひざ裏部分に施されたメッシュ地が汗を逃がし、快適に保つ Photo: Kenta SAWANO

 袖口はしっかりとフィットさせ風の侵入をシャットアウト。その上をさらにウィンドブレーカーが覆う配慮の行き届いた作りになっている。さらに走行時に目立つ左右の肩の部分にリフレクティブパターンを施し、視認性を高める配慮がなされているのもうれしいポイントだ。

 レッグカバーもリフレクティブパターンをデザインの一部に仕立てたユニークなグラフィックを採用。足首にかけたカラフルなグラデーションは足が引き締まってみえる引き締め効果を生み出す。独自の吸汗速乾素材「TransTextura」を使用している上に、もも裏からひざ裏部分にかけて通気性を高めるメッシュを配置。運動による体温の変化があっても快適な着心地を保てるため、寒暖差でウェアのチョイスが難しいこの季節に活躍するアイテムだ。

■ZORYA WIND JACKET
サイズ:S、M
素材:ProTextura
税抜価格:13,000円

■ZORYA LEG COVER
サイズ:S、M、L
カラー:ブラック・グレイ、ブラック・マルチカラー
素材:TransTextura
税抜価格:4,000円

■ZORYA LF GLOVE
サイズ:S、M、L
素材:ThermTextura
税抜価格:4,000円

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2018年モデル Cyclist for Woman Liv アイテム(女性向け) リブ ロードバイク 女性の走りを変えるLANGMA 女性向け自転車

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