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3年ぶりにCyclist登場「“ランマ”が背中を押してくれた」赤城山ヒルクライムで復帰戦のMOCOさんがインプレッション

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 女性のためのサイクルブランド「Liv」(リブ)が9月に発売した2018年の新型レーシングバイク「LANGMA」(ランマ)。そのシリーズの中級グレードモデル「LANGMA ADVANCED PRO 1」(ランマ・アドバンスド・プロ1)を、大人気のイベント「まえばし赤城山ヒルクライム大会」で女性ライダーがインプレッションしました。かつて実業団登録の「竹芝サイクルレーシング」に所属、Cyclistに連載を持ちヒルクライム大会を連戦したMOCOさんこと笹本智子さんが3年ぶりに登場します。育児休暇を経ての復帰戦に「ランマ・アドバンスド・プロ1」で挑戦。全長20.8km、標高差1313mのヒルクライム大会で「ランマ」の上り性能を試しました。MOCOさんによるレポートでお届けします。

「ランマ・アドバンスド・プロ1」で軽快に赤城山ヒルクライムのコースを走るMOCOさん Photo: Kenta SAWANO

子供を寝かしつけ夜練

 9月24日に開催された赤城山ヒルクライム大会に出場してきました。私にとって本格的なレースに出場するのは約3年ぶり! それどころか、息子(現在3歳)と娘(2歳)を出産してからは育児中心どころか育児が全ての生活で、まともに自転車にまたがったことすらありませんでした。

 当初は今大会の前日23日に前橋市で開催される「自転車利用促進シンポジウム」のコーディネーターとしてお話を頂いたのですが、話の流れから「せっかくだからMOCOさん走っちゃう!?」という事になり…。そこから大会当日まではわずか1カ月半ほどしか時間がありませんでした。

 月曜〜金曜までは、毎朝子どもたちを保育園に預け、仕事をし、夕方お迎えに行って、帰宅後急いで食事を作り食べさせて、お風呂に入れて寝かしつけ、ついつい私も一緒に寝てしまうという、典型的な核家族ワンオペ育児の毎日。とはいえ週末も、かわいい盛りの子どもたちとの今しかない時間を優先するあまり、自転車に乗ることもままならず。しかし、大会に出場するからには、みっともない走りをしたくない! 今できることはきちんとやっておきたい!

家でもローラー台を使いちょっとした時間もトレーニング Photo: Kenta SAWANO 

 そこで自然と出た答えは、トレーニングに集中できるのは子どもたちの寝静まった夜の時間しか無いということ。暗い寝室で子どもと一緒に川の字に寝ころび、じっと寝たふりをしながら、寝落ちしないように意識を集中。30分ほど経って確実に寝たところを確認し、寝室からそっと抜け出しレーシングパンツに足を通す。午後9時半から1時間。ローラー台にセットした自転車にまたがり、ツールのVTRを見ながらテンションを上げペダルを回す。毎日とはいきませんでしたが、こうして私の“夜練”が始まりました。
 
 大会3週間前には家族に付き合ってもらい、実際のコースを試走し、自分なりに本番の対策を考えて、シミュレーションしながらの夜練を重ねました。

 さらには今回、女性専用ブランド「Liv」の新商品「ランマ」を大会本番で試乗させていただくことになりました。私が使わせていただいたのは「ランマ・アドバンスド・プロ1」。日本のレースを「ランマ」が走るのはこれが最初とのこと! 早速、川崎のジャイアント本社へ伺い、ローラー台でフィッティング。ハンドルの高さやステムの長さを、私のレーシング仕様に変更してもらいました。

 私の第一印象は「きびきびと仕事をこなすキャリアウーマン」。スローピングフレームとシャキッと突き出したシートポストからの連想です。ブラックベースにレッドとオレンジのグラデーションの差し色が入ったフレームは、女性らしさもありながら主張しすぎず、どんなウェアとも相性が良いだろうと感じました。早速その日から大会本番まで、夜練のパートナーは「ランマ」となりました。

午前7時前、朝日を浴びながらスタート地点で「ランマ」と気合を入れる Photo: Kenta SAWANO

虹のような色彩にテンション上がる

 こうして迎えた大会当日。心配されていたお天気も好転し、スタート時には夏の復活を思わせるほどの強い日差しが降り注ぎ、絶好の自転車日和となりました。ほぼすべての練習が自宅でのローラーだったので、実はランマに屋外で跨がったのはこれが初めて。なんと、陽を浴びる角度によって、フレームの色彩が虹のように変化して輝きます。リブの新作ウェアとの相性もバッチリで、なんだか私、ランマのPVに出ていたカッコいい選手みたい!? 早く走りたいっ!とテンションはぐんぐん上がっていきました。

スタート前のセレモニーであいさつするMOCOさん Photo: Kenta SAWANO

 まず、1度だけでしたが試走をして感じていたのは、赤城山ヒルクライム大会のコースの特徴は長いこと。平均勾配は6.8%なので激坂というよりは比較的一定です。そして、後半のラスト5Km辺りから一気に山らしく九十九折が始まります。そこまでは同じ程度の負荷が続くイメージ。戦略としては、前半~中盤は心拍ベースで抑えて足を貯めておく。後半はシッティングに適宜ダンシングを混ぜて疲労を分散させながら全開へ…。攻略法を頭の中で繰り返しイメージしながら、スタートセレモニーを待ちました。

 一般レースの前にはプロのレースも開催され、スタート時の会場はポイント争いに燃えるプロ選手達がずらりと並び、引き締まった雰囲気。プロ選手に続き、エキスパート選手、一般選手と続きます。私はオープン参加ということで一般参加の選手に混ぜてもらい、第7グループでの出走でした。いよいよランマとのヒルクライムへGO!

午前7時30分過ぎ、第7グループでスタート。いざ赤城山へ Photo: Kenta SAWANO

足への反発少なく前へ

 スタート時はアップも兼ねてケイデンスを高めにくるくると走り出す。私の場合、レース序盤までは心拍を判断基準として、負荷強度を調整します。私の最高心拍数は182~185程度。初めの10分で徐々に90%までの心拍数に上げていき、少しずつ強度を上げていくというイメージです。何しろ長いコース。焦らず、冷静に、最後までパワーを持たせなくてはいけません。

序盤の緩斜面を「ランマ」で軽快に進むMOCOさん Photo: Kenta SAWANO

 スタート直後から続く見通しの良い緩斜面では、斜面と感じないほど滑るようによく進みます。やはり、女性の体に特化した剛性を高くしすぎない設計が、足への反発を少なくさせているといった印象です。さらには普段のギア比でペダリングするも物足りなさを感じ、1枚重いギアにシフトチェンジしても足への負荷はさほど感じられず、前へ前へと押し出してくれる感じ。気づけば先にスタートした選手たちの背中がぐんぐん近づいてくる。今日の私はイケるかも!?

赤城山を目の前に進む Photo: Kenta SAWANO
地元の太鼓を使った応援に力をもらう Photo: Kenta SAWANO

ペダルへの力が瞬時に推進力

 沿道で朝早くから応援してくださる沢山の方々からもパワーをもらい、「行ってきま~す!」と完走を誓い、眼前にそびえる赤城山へ突入していく。走り出して7kmを過ぎ、依然として頑張って踏まずともスイスイと進むランマ。ペダルに込めた力が瞬時に推進力となって発揮されている事を実感できる。パワーのロス、タイムラグを全く感じられない。これぞ響きの声に応ずるが如し!

ダンシングで一気にペースを上げるMOCOさん Photo: Kenta SAWANO

 ゴールまで残り10kmの看板を目にし、徐々にボルテージが上がっていく。自分より少し速い選手の背中を少しの間お借りし、集中していけるところまでついていく。それでも足への負担は感じられず、心拍数が97%まで達したのを確認し、再びケイデンスは53~55をキープし、マイペースで走り続ける。そして当初の戦略通り、この辺から足の疲労を分散させるために、積極的にダンシングを織り交ぜていく。筋力よりも体重を利用する、いわゆる「抜き」のダンシング。

後半になり、空も開け急斜面を奮闘する Photo: Kenta SAWANO

 残り7km辺りから斜面がきつい箇所が少しずつ現れ初め、それと共に足の疲労も徐々に感じ始める。シッティングからダンシングへと立ち上がる時にパワーを求められ、やや車体の重みを感じることはあったが、一度リズミカルにダンシングを始めたら、体にフィットする安心感と硬すぎないしなりを感じられた。テンポ良くワンツー・ワンツー。

 そして、ダンシングからシッティングへと戻った時の推進力がピカイチ。全体を通して私がランマに感じた印象は、何といってもこれが一番強いです。足の疲労はダンシングで少し分散されてはいるものの、15km以上登坂をし続けたダメージは必ずや蓄積されているはず。しかし、その不安を吹き飛ばしてくれるかのように、ペダルに乗せた力以上の推進力となって私の背中を押してくれました。レースを終えた今でもあのスムーズに加速できる気持ちよさは忘れられません。

男性サイクリストも置き去りにして終盤の坂を上る Photo: Kenta SAWANO

 この頃少し、左のふくらはぎに違和感を覚えはじめていました。スタート前のアップ不足が影響したのか、ダンシングで引き足を使うと攣りそうになってしまう。情けないな…。以降、ふくらはぎをマッサージながら走ったり、恐る恐るダンシングしたり、左足をかばいながらのレースとなってしまいました。

終盤の九十九折をランマでスムーズに上るMOCOさん Photo: Kenta SAWANO

 残り5kmを過ぎたあたりから山岳らしい九十九折が始まり、太陽もグングン近づき、いよいよ山らしいダイナミックな景観となっていきます。よーし、ここら辺で意を決して全開ギリギリまでペースアップ開始!さっきまで聞こえていたセミの鳴き声も、私の耳にはもう入らない。

 心拍は97%を超え、178~180を行ったり来たり。傾斜がきついコーナーでは攣りそうな足をカバーしながら強く踏み込む「攻め」のダンシングでクリア。トルクを加えた時の反応の速さがダンシングの耐久時間を長くしてくれて、考え抜かれた剛性バランスを体感できました。

持てる力を振り絞って赤城山の山頂にゴール Photo: Kenta SAWANO

 最後の給水ポイントでお水をごくっと頂戴し、後はひたすらゴールに向かってわき目も振らず走るだけ!行くぞ!ランマっ!ラスト1km。もう、心拍数なんて気にしない!踏んで!踏んで!見えてきた!ゴールだ!私のパワーを全部使いきれ!

 最後は思いっきりダンシングでフィニッシュッ!!
なんとか足も攣らずに持ちこたえてくれて、楽しくゴールできました。

復帰戦の「まえばし赤城山ヒルクライム」を完走し、笑顔で「ランマ」を持ち上げるMOCOさん Photo: Kenta SAWANO

ソフトなサドルもお勧め

 こうして私の3年ぶりのレース復帰戦は、満足いく結果とはいきませんでしたが、無事に完走することができました。走り終えての感想は、サドルも女性の事を考え抜かれたソフトな乗り心地だという印象です。私もそうですが、サドルとの相性に悩む女性は少なくないです。痛みやトラブルを抱えている方は、一度ランマに試乗してみることをお勧めします。

 それにしても、やっぱり自転車は最高に楽しいですね! みんなと一緒に同じゴールを目指せるのが醍醐味です! これを機に、本格的にトレーニングを継続していこうという気持ちになりました。

 今回試乗させていただいた「ランマ」は世界最高峰エベレスト「Chomo Langma」(大地の母)の名を冠したモデルということで、「高みへの挑戦」と「女性」を表す意味が込められているそうです。私も母として女性として、高みを目指し輝くライダーになっていきたいです。まずは夜練の前にそびえる“寝かしつけ峠”を越えなくては…(笑)。

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Cyclist for Woman アイテム(女性向け) リブ 女性の走りを変えるLANGMA 女性向け自転車

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