椿大志、阿曽圭佑も完走クロフォードが総合6位でUCIポイント獲得 キナンが出場のイジェン最終ステージ

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 インドネシア・東ジャワ州で行われたインターナショナル・ツール・ド・バニュワンギ・イジェン(International Tour de Banyuwangi Ijen)は、9月30日に実施された第4ステージをもって閉幕。キナンサイクリングチームは、ジャイ・クロフォードが個人総合6位となり、総合上位10選手に与えられるUCIポイントを6点獲得。椿大志、阿曽圭佑もフィニッシュし、3選手が完走した。

メイン集団内でレースを進めたジャイ・クロフォード Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 9月27日から始まった戦いは、最終日を迎えた。前日の第3ステージは、標高 1880m のイジェン山頂上を目指したクイーンステージで、クロフォードが6位フィニッシュ。個人総合でも6位に浮上させ、UCIポイント獲得圏内に入った。それを確実なものとするべく臨んだ第4ステージ。98.1km のショートステージで、レース後半は大会の拠点でもあるバニュワンギの市街地に設けられた約6kmの周回コースを6周。カテゴリー山岳が設けられず、平坦基調のコースレイアウトに設定された。

スタート地点にならんだ椿大志。集中力を高める Photo: Syunsuke FUKUMITSU
出走サインを行うジャイ・クロフォード Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 この日は、最後のチャンスに賭けて椿と阿曽が逃げを狙ってスタート。序盤から多くの選手やチームが先行を図り、プロトンはハイペースで進む。椿と阿曽は何度もアタックを試みるが、逃げを決めるまでには至らない。ときおりクロフォードも飛び出すが、総合上位選手の動きだけに厳しいマークにあい、リードすることはできなかった。選手たちは一団のまま周回コースへと突入。その直後に均衡が破られ、7人が逃げグル ープを形成。さらに6人が追走を開始。この中に椿が加わり、前を行く選手たちへの合流を目指す。

田園風景の中を走るプロトン Photo: Syunsuke FUKUMITSU
序盤から何度も逃げにトライした阿曽圭佑 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
集団内でポジションを上げる椿大志 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 快調に飛ばす逃げグループに対し、椿たちの追走グループは約15秒差にまで迫ったが、 なかなか前を行く選手たちの背中に近づけない。結局追いつくことはできず、残り2周回に入ったところでメイン集団に吸収された。

 メイン集団は、逃げメンバーが総合に関係しない選手たちだったこともあり、先行を容認。そのまま7人でのステージ優勝争いとなり、アルヴィン・モアゼミ選手(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム)がスプリントを制した。

メイン集団前方でフィニッシュするジャイ・クロフォード。個人総合 6 位を確定させた<br /> Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 そして、トップから28秒差でメイン集団がフィニッシュへ。クロフォードは前方でフィニッシュラインを通過。遅れて椿と阿曽も走り終えた。総合上位陣の順位に変動はなく、クロフォードの個人総合6位が確定。阿曽と椿はそれぞれ総合46位、47位で終えた。なお、個人総合優勝はダヴィデ・レベリン選手(イタリア、ク ウェート・カルトゥーチョ.es)。独走勝利を挙げた第1ステージからの貯金を守り切っている。

4日間を走り切った椿大志 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
阿曽圭佑も完走を果たした Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 前週のツール・ド・モルッカから好調のまま今大会に臨んだキナンサイクリングチームだったが、第2ステージで2選手を体調不良で失うなど、他チームと比較し数的不利な状況に立たされた。しかし、残った3選手が明確な役割と意識のもと、できうる限りの走りを見せ、一定の成果を残した。厳しい局面でも戦える状態にあることを示し、改めてチーム力や選手層の厚さをアピールできた4日間だった。

 おおよそ半月に及んだ、チームのインドネシアシリーズはこれで終了。次戦は10月8~13日のツアー・オブ・イラン(UCI アジアツアー 2.1)。その後もビッグレースへの出場が控えており、引き続き秋のシーズンでの活動を強化していく。

●ジャイ・クロフォードのコメント

 「最後の最後まで速いペースで進んだ激しいレースだった。逃げに乗ることはできなかったが、椿さん、阿曽さんのトライは素晴らしかった。何より、チームとしてもよく戦った4日間だった。総合表彰台に上がることはできなかったが、UCI ポイント獲得という最低限のミッションは果たせた。これからのレースに向けて調子は上がってきている実感はある。3週間の休養を経て、トレーニングを再開した段階で迎えたインドネシアでのレースだったから、今後もっとコンディションを上げて大事なレースに臨めることだろう」

●椿大志のコメント

 「調子は悪くなかったが、展開の中で空回りしてしまうこともあって、この4日間には悔いが残っている。ツール・ド・モルッカでのステージ2勝も含めて、インドネシアでのレースでは自分にチャンスがめぐってくるなど幸運な面もあった。これに驕らず、引き続きトレーニングを続けていきたい」

●阿曽圭佑のコメント

 「インドネシア入りしてからお腹の調子が悪く、調整がままならない中でのツール・ド・モルッカ、そして徐々に体調を戻しながらの今大会と続いた。やっと最終ステージで調子が回復してきた実感があって、逃げにもトライしたが上手くいかなかった。頭と体ともに疲れてしまい、判断能力が落ちていたのが失敗の原因ではないか。どうしたらチームのためになるのかを考えながら走っているが、イメージ通りにならないこともあり、そのあたりは今後修正していかないといけない。次戦はツアー・オブ・イランを予定しているが、山岳が厳しいステージレースなので、そこで力を発揮してチームに貢献したい」

ツール・ド・バニュワンギ・イジェン第4ステージ(98.1km)結果
1 アルヴィン・モアゼミ(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム) 2時間8分17秒
2 マルセロ・フェリペ(フィリピン、セブンイレブン・ロードバイクフィリピンズ) +0秒
3 セラマット・ジュアンガ(インドネシア、KFC サイクリングチーム) +0 秒
4 ナウチ・リポンギュ(タイ、タイランドコンチネンタルサイクリングチーム) +0 秒
5 エドガー・ニエト(スペイン、セブンイレブン・ロードバイクフィリピンズ) +0 秒
6 アリ・カデミ(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム) +0 秒
13 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、KINAN Cycling Team) +28 秒
59 椿大志(KINAN Cycling Team) +51 秒
61 阿曽圭佑(KINAN Cycling Team) +53 秒

個人総合時間賞
1 ダヴィデ・レベリン(イタリア、クウェート・カルトゥーチョ.es) 13時間33分53秒
2 アミール・コラドザハ(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム) +46秒
3 ヴィクトル・ニーニョ(コロンビア、チーム サプラサイクリング) +1分43秒
4 ロイック・デリアック(フランス、バイクライフドンナイ) +1分55秒
5 ホッサイニ・レザ(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム) +2分0秒
6 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、KINAN Cycling Team) +2分49秒
46 阿曽圭佑(KINAN Cycling Team) +30分52秒
47 椿大志(KINAN Cycling Team) +31分55秒

ポイント賞
ヨス・コープ(オランダ、チーム プロサイクリングスタッツドットコム) 29 pts

山岳賞
1 アミール・コラドザハ(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム) 27pts
8 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、KINAN Cycling Team) 8pts

チーム総合
1 ピシュガマンサイクリングチーム 40時間44分50秒
8 キナンサイクリングチーム +37分9秒

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