スマートフォン版はこちら

残り1日でUCIポイント圏内にクイーンステージでクロフォードが総合6位に キナンが出場のイジェン第3ステージ

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
  • 一覧

 キナンサイクリングチームが出場しているインターナショナル・ツール・ド・バニュワン ギ・イジェン(International Tour de Banyuwangi Ijen)は後半戦へ。9月29日に行われた第3ステージは、今大会の目玉であるイジェン山の頂上を目指す超級山岳ステージ。この日キナン勢はジャイ・クロフォードがステージ6位とまとめ、個人総合成績でも6位に浮上。総合上位10人に付与されるUCIポイント圏内に入り、最終日を迎えることとなった。

イジェン山の頂上ゴールをステージ6位とまとめ、総合順位でも6位にジャンプアップさせたジャイ・クロフォード Photo: Syunsuke FUKUMITSU

アジアツアー屈指の山岳ステージ

 前日の第2ステージでは、風邪のためトマ・ルバがスタート前に、リカルド・ガルシアがスタートして人50km走った後にリタイア。2人を欠き、残り2ステージを3選手での出走を余儀なくされたキナンサイクリングチーム。ここからは、クロフォードの総合順位をアップさせることと同時に、椿大志と阿曽圭佑も逃げやステージ優勝のチャンスをうかがっていくこととなる。

スタートを待つ椿大志 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
スタート地点に並んだ阿曽圭佑とジャイ・クロフォード Photo: Syunsuke

 迎えた第3ステージは、大会の拠点であるバニュワンギのシンボル、イジェン山を上る超級山岳ステージ。フィニッシュ地点は標高1880mで、麓に設けられた4級と3級それぞれのカテゴリー山岳も含めると、レース終盤は人30km上り続けることとなる。フィニッシュに近づくにつれ勾配が厳しくなり、10%を超える急斜面も頻繁に現れる。計算上は平均勾配6%とされているが、その難易度はUCIアジアツアー屈指といえる。

集団内を走行する椿大志 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
ジャージに収めたボトルや水をチームメートに運ぶ阿曽圭佑 Photo: Syunsuke

上りに強いクロフォードを温存

体調不良のため前日リタイアしたトマ・ルバもトレーニングを再開。選手通過前のレースコースを走った Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 レースは序盤に3選手が逃げグループを形成。さらに10人程度の追走グループができ、先を急ぐ。キナン勢は椿と阿曽が逃げを試みるが、その後メイン集団へと戻り、クロフォードとともに終盤の上りに備えることとなった。

 中盤までその形勢に変化は見られなかったが、この日最初の山岳である4級の上りに入る頃には逃げと追走がまとまる。メイン集団も前方とのタイム差を少しずつ縮めていき、超級山岳までに射程圏内にとらえようという構え。いよいよ個々の登坂力の勝負となる。

踏切を渡るプロトン。ジャイ・クロフォードや阿曽圭佑の姿も見える。ここからいよいよ山岳地帯へ Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 キナン勢は3人とも集団に控え、4級と3級の上りをクリア。超級山岳へは、阿曽がクロフォードをポジションを引き上げ、好位置で勝負できる状況を作り出す。徐々に集団の人数が絞られていく中、阿曽は残り10kmまでクロフォードをアシスト。有力クライマーの争いにクロフォードも加わった。

超級山岳に向かう阿曽圭佑。終盤は好アシストを見せた Photo: Syunsuke FUKUMITSU
超級山岳に向けて集団内でのポジションを上げるジャイ・クロフォード Photo: Syunsuke FUKUMITSU

クロフォードが総合成績をアップ

 やがて逃げていた選手たちを捕まえ、ステージ優勝と総合順位アップを賭けて終盤へ。残り6kmを切ったタイミングでイラン勢がアタックを決めると、クロフォードは6番手に。前を行く選手を視野にとらえながら、確実に後続との差を広げることに集中した。

イジェン山の頂上へやってきた椿大志 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
フィニッシュする阿曽圭佑。上りの途中で後続選手に接触されるアクシデントを乗り越え、アシストとして役割を果たした Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 高峰イジェン山の頂を制したのはアミール・コラドザハ(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム)。クロフォードはポジションをキープし、1分28秒差でフィニッシュ。クロフォードを支えた椿、阿曽もしっかりと上りきり、3選手が最終の第4ステージへと駒を進めた。そして、このステージの結果を受けて、クロフォードが個人総合6位に浮上。UCIポイント獲得に向けて、明るい光が射している。

金曜日はイスラム教の安息日。フィニッシュ地点には大会関係者用の礼拝所が設けられた Photo: Syunsuke FUKUMITSU
レース後の補給はアスリチューン・青を使用 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 大会は30日に最終日を迎える。第4ステージは98.1kmのショートステージ。レース後半はバニュワンギの市街地に設けられる周回コースを6周し、フィナーレとなる。

●ジャイ・クロフォードのコメント

 「3選手でのレースとなったが、椿さん、阿曽さんと協力しできる限りの走りをしようと心掛けた。

 昨年はツアー・オブ・ジャパンが控えていた時期のレース(5月中旬に開催)だったので調子がよく、総合優勝ができた。ただ、今年は開催時期が違うこともあり、前回と同じ脚の状態とは言えない。個人的には、(ツール・ド・おきなわやオーストラリア選手権が行われる)冬を見据えている。そうした中で、前週のツール・ド・モルッカからよい流れできて、今回もUCIポイント獲得可能なところまで順位を上げることができている。

 最終日となる明日も、逃げに選手を送り込むなどして積極的に走りたい」

ツール・ド・バニュワンギ・イジェン第3ステージ(116.3km)結果
1 アミール・コラドザハ(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム) 3時間35分7秒
2 ホッサイニ・レザ(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム) +51秒
3 ヴィクトル・ニーニョ(コロンビア、チーム サプラサイクリング) +51秒
4 ダヴィデ・レベリン(イタリア、クウェート・カルトゥーチョ.es) +59秒
5 ロイック・デリアック(フランス、バイクライフドンナイ) +59秒
6 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) +1分28秒
31 椿大志(キナンサイクリングチーム) +10分22秒
39 阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム) +13分27秒

個人総合時間賞
1 ダヴィデ・レベリン(イタリア、クウェート・カルトゥーチョ.es)11時間25分8秒
2 アミール・コラドザハ(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム) +46秒
3 ヴィクトル・ニーニョ(コロンビア、チーム サプラサイクリング) +1分43秒
4 ロイック・デリアック(フランス、バイクライフドンナイ) +1分55秒
5 ホッサイニ・レザ(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム) +2分0秒
6 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) +2分49秒
46 阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム) +30分36秒
48 椿大志(キナンサイクリングチーム) +31分32秒

ポイント賞
1 ジャマルディン・ノウアルディアント(インドネシア、PGN ロードサイクリングチー ム) 23 pts

山岳賞
1 アミール・コラドザハ(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム) 27 pts
8 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) 8 pts

チーム総合
1 ピシュガマンサイクリングチーム 34 時間 19分31秒
8 キナンサイクリングチーム+35分25秒

関連記事

この記事のタグ

UCIアジアツアー キナン ロードレース

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

ショップナビ

スペシャル

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載