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総合上位のルバとガルシアがリタイア椿大志が先行も逃げ切りならず キナンが出場のイジェン第2ステージ

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 キナンサイクリングチーム が出場しているインドネシアで開催のステージレース、インターナショナル・ツール・ド・バニュワンギ・イジェン(International Tour de Banyuwangi Ijen)は9月28日、第2ステージが行われ、椿大志がスタート直後から逃げグループでレースを展開。逃げ切りの可能性が見える位置で勝負に加わった。一方で、個人総合上位につけていたトマ・ルバとリカルド・ガルシアが、ともに風邪の症状によりレースを離脱。それぞれスタート前とレース中にリタイアを決めた。

逃げグループで快調に飛ばす椿大志 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

スタート直後から椿大志がアタック

 その名の通り、周囲がカカオの木でなるドゥスン・カカオをスタートし、大会の拠点であるバニュワンギを目指す今大会最長の180.9km。このステージのポイントは、126.8km地点に位置する3級山岳。緩やかながらも上りが約10kmにわたって続く。そして、頂上からはフィニッシュまで54kmに及ぶ下り基調となる。

スタート地点脇には収穫されたカカオの実が一面に並べられていた Photo: Syunsuke FUKUMITSU
阿曽圭佑は鎖骨にKTテープを貼る Photo: Syunsuke FUKUMITSU
大会関係者とのセルフィに応じる椿大志 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
スタート地点に並ぶ、(左から)椿大志、ジャイ・クロフォード、阿曽圭佑 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 キナンサイクリングチームとしては、個人総合6位と10位につけるガルシアとルバの順位アップを狙いつつ、逃げに選手を送り込むなど積極的にレースを進めたいところ。しかし、この日の朝、ルバが体調不良を訴え、未出走とすることを決定。4人でスタートラインに並ぶこととなった。

スタートアタックを決めた椿大志 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 そんな中で迎えたレースは、パレード区間を経てのリアルスタートから椿がアタック。10人の先行があっさりと許され、そのまま逃げグループとなる。メイン集団は、リーダージャージを着るダヴィデ・レベリン(イタリア)擁するクウェート・カルトゥーチョ.esがコントロール。椿ら逃げメンバーには総合争いに関係する選手がいなかったこともあり、集団はタイム差の拡大を容認した。

 そのメイン集団では、ガルシアが変調をきたし隊列後方のチームカーへと下がる。こちらも風邪の症状を訴え、レース続行は難しいと判断。チーム2人目のリタイアとなった。

大歓声を受けて進むプロトン。日の丸も数多く振られていた Photo: Syunsuke FUKUMITSU

健闘した椿は山岳で後退

 3人となったキナン勢は、このステージに限っては逃げ切りの可能性のある椿に期待が膨らむ。他の逃げメンバーと協調しながら後続との差を広げる。そのまま、レースは後半に入り、3級山岳の上りに突入する。

メイン集団でレースを進めるジャイ・クロフォードとリカルド・ガルシア Photo: Syunsuke FUKUMITSU
チームカーへと下がって相談するリカルド・ガルシア。この直後にバイクを降りた Photo: Syunsuke FUKUMITSU
フィードゾーンに立つ藤間雅己マッサー Photo: Syunsuke FUKUMITSU
椿大志が補給所でサコッシュをしっかりとキャッチ Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 この日のインドネシア・ジャワ島東部は早朝から強い日差しが照り付け、時間を追うごとに気温が上昇。厳しい暑さは快調に逃げていた椿にも襲い掛かる。3級山岳頂上を前に、一度逃げグループから脱落。一定のリズムで上り続け、下りに入ってから再び合流を果たしたが、その直後にアタックした3選手の動きには対応できず。椿を含む7人は追走となり、懸命に前の3人を目指した。

3級山岳の上りで一度逃げグループから遅れた椿大志。懸命に前を追う Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 しかし、先頭3人には手が届かず。フィニッシュまで約30kmとなったところで、ペースを上げていたメイン集団が追いつき、逃げ切りはならず。その後は、集団に待機していたジャイ・クロフォードと阿曽圭佑は一団の中で、椿は力をセーブしながらフィニッシュに到達した。

3人で挑むクイーンステージ

 なお、この日のステージ優勝は、逃げ切った3人での勝負を制したマシュー・ゼノヴィッチ(オーストラリア、セントジョージ・コンチネンタル)。個人総合はレベリン選手がキープし、キナン勢では2分20秒差の22位につけるクロフォードが最高位となっている。

メイン集団でフィニッシュしたジャイ・クロフォード Photo: Syunsuke FUKUMITSU
阿曽圭佑もメイン集団でフィニッシュ Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 第3ステージからは3人での出走となるキナンサイクリングチーム。他の有力チームと比べ数的不利は否めないが、その中でどれだけのパフォーマンスを見せられるか、これまで経験してきた激しい戦いの経験を生かす時がやってきた。

逃げで魅せた椿大志がフィニッシュする Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 そして、いよいよ今大会のクイーンステージとして、標高1880mに位置するイジェン山の頂上を目指す。麓に設けられる4級山岳と3級山岳とを合わせると、30km近く上りが続く。アジア屈指の超級山岳であるイジェン山は平均勾配6%だが、中腹から傾斜が厳しくなる。このステージの結果が、個人総合成績に大きく反映されることだろう。

●リカルド・ガルシアのコメント

 「風邪をひいてしまい、頭が痛いし、今日の暑さも加わってレースができる状態にはなかった。リスクはおかさず、早めにバイクを降りてリカバリーに努めることを最優先した。
 (イジェン山を上る)第3ステージを見据えていたから、スタートラインにつけないのは悲しい。それでも、走ることよりも体調が大事だから、まずは体を休めることに専念したい」

ツール・ド・バニュワンギ・イジェン第2ステージ(180.9km)結果
1 マシュー・ゼノヴィッチ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) 4時間25分40秒
2 モハマド・ラジャブロウ(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム) +1秒
3 フィトリ・サハリル(マレーシア、チーム サプラサイクリング) +28秒
4 ヨス・コープ(オランダ、チーム プロサイクリングスタッツドットコム) +3分14秒
5 バンバン・スリャディ(インドネシア、BRCC ユナイテッドバイク・バニュワンギ) +3分14秒
6 アイマン・カヤディ(インドネシア、チーム サプラサイクリング) +3分14秒
36 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) +3分14秒
56 阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム) +3分14秒
72 椿大志(キナンサイクリングチーム) +14分16秒
DNF リカルド・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム)
DNS トマ・ルバ(フランス、キナンサイクリングチーム)

個人総合時間賞
1 ダヴィデ・レベリン(イタリア、クウェート・カルトゥーチョ.es) 7時間49分2秒
2 ドリュー・モレイ(オーストラリア、トレンガヌサイクリングチー) +1分39秒
3 マーカス・クレイ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +1分45秒
4 モハマド・ラジャブロウ(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム) +1分49秒
5 アイマン・カヤディ(インドネシア、チーム サプラサイクリング) +1分50秒
6 ロイック・デリアック(フランス、バイクライフドンナイ) +1分55秒
22 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) +2分20秒
59 阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム) +17分59秒
68 椿大志(キナンサイクリングチーム) +22分9秒

ポイント賞
1 マシュー・ゼノヴィッチ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) 21 pts

山岳賞
1 ダヴィデ・レベリン(イタリア、クウェート・カルトゥーチョ.es) 6 pts

チーム総合
1 ピシュガマンサイクリングチーム 23時間30分36秒
8 キナンサイクリングチーム+14分2秒

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