客室内にも自転車を固定可能大阪・岬町-淡路島の旅客船、サイクリストに人気…9月30日に実験終了も町は定期運航検討

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 大阪府岬町の深日(ふけ)港と兵庫県淡路島の洲本港を結ぶ旅客船「深日洲本ライナー」を運航する町の社会実験が9月30日に終了する。6月の運航開始から約3カ月。当初は利用客が伸び悩み、軌道に乗ったかと思えば船が故障するなど紆余曲折があった。それでも自転車で淡路島を一周する「アワイチ」を楽しむサイクリストの間で人気に火がつき、現在も問い合わせが相次いでいる。地元では運航に向けた機運が高まっている。(産経新聞大阪社会部 嶋田知加子)

客室のど真ん中に前輪を外しただけの自転車を固定できる=2017年8月15日、深日洲本ライナー内(嶋田知加子撮影)

 「最初の2週間はどうなるかと思ったが、サイクリストに愛される船に成長した。まずは感無量」

 岬町まちづくり戦略室の保井太郎室長は、「深日洲本ライナー」として運航しているインフィニティ号(定員68人、49トン)に目を細めた。

 深日―洲本はかつて高速艇が運航していたが、神戸市と淡路島を結ぶ明石海峡大橋開通による利用者減などで平成11年に廃止。社会実験は、定期航路復活を目指し、旅客需要や採算性を調査するために6月25日に運航を開始した。片道大人1500円で1日4往復。しかし、1週目は1便あたり平均6.1人で、平日は乗客ゼロの日も多かった。

 そんな中の7月16日、1本の電話が町に入った。サイクリストのグループから自転車を40台載せたいという予約だった。ただ、決して広いといえない船内にどう自転車を載せるかが課題となった。専門家と相談した結果、前輪を外すだけでほぼそのまま搭載できる自転車用のフックを船に設置した。客室に3台分、2階に8台分。フックに収容しきれない自転車は、車体を包む輪行バッグに入れて運んだ。

 この試みは交流サイトのフェイスブックなどでじわじわと話題となり、7月23日には34台が予約。サイクリストが増えるに伴い、ほかの利用客も増加し、午前8時半発の初便はほぼ満員の予約が入るようになった。8月の第3週は、1便あたり22.3人にのぼった。

「深日洲本ライナー」として活躍しているインフィニティ号=大阪府岬町(嶋田知加子撮影)

 ところが8月17日、突然のエンジントラブルが発生。代替船で運航したが、自転車用フックは設置できず、代替船の18日間は1便あたりの利用者が15.5人に落ち込んだ。

 インフィニティ号が9月5日に復活すると、再び利用客が増加しはじめた。サイクリストを含めると同9日は292人、同10日は255人が利用した。26日までには計9984人が乗船し、27日の初便で累計1万人を超えた。日曜日や祝日は約3~4割がサイクリストだったという。利用客のアンケートでは「これからも期待している」など励ましや継続を望む声が約8割を占めた。

 社会実験最終日の30日には学生らが企画した応援イベントを行う。町は今回の社会実験データを検証するとしており、保井さんは「定期運航に向けて頑張っていきたい」と話している。

産経ニュースより)

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