ツール・ド・モルッカ第1ステージキナンのクロフォードが2位の好スタート 集団から6分半を奪う逃げ切り成功

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 インドネシア・モルッカ諸島を舞台に5ステージ、総距離713.7kmで争われる「ツール・ド・モルッカ」が9月18日に開幕し、キナンサイクリングチームが大会のスタートラインに並んだ。第1ステージは179.7kmで行われ、レース前半に決まった3人の先頭グループが6分以上の大差で逃げ切り、ジャイ・クロフォード(オーストラリア)が2位という幸先のいいスタートを切った。

逃げグループを引くジャイ・クロフォード Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 大小合わせて1万3466もの島々で構成されるインドネシアにあって、東部に位置するモルッカ諸島。5日間の大会中、4ステージが北部のセラム島で行われる。

フェリー出航後は食事をしながらレースに備える Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 開幕前日まで南隣のアンボン島に滞在した大会関係者は、第1ステージの早朝にホテルを出発。フェリーとバスを乗り継いで、スタート地のピルへと向かう予定となっていた。しかし、選手や関係者のみならず、関係車両なども大挙して海を渡るため、フェリーへは数便に分かれての乗船に。さらに、後発の便においては出航時間から大きく遅れたこともあり、ピルへの到着はスタート予定時間をはるかに過ぎてのものとなった。

 セレモニーへ出席したのち、選手・スタッフは大急ぎでスタート準備を開始。結局、レーススタートは当初の予定から2時間遅れの午後1時となった。

スタート会場入り直前には植樹のセレモニーが行われた Photo: Syunsuke FUKUMITSU
パレードスタート。リカルド・ガルシアはカメラに向かってサムズアップ Photo: Syunsuke FUKUMITSU
序盤の山岳区間で逃げを打ったトマ・ルバとリカルド・ガルシア。圧倒的な登坂力にプロトンが崩壊する Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 スタート直後から3級山岳の上りが待ち受ける第1ステージは、上り始めから登坂力の差が明確となる。プロトンを崩壊させる要因となった逃げを形成したのは、キナンのリカルド・ガルシア(スペイン)とトマ・ルバ(フランス)。両者を含む3人が先行したが、やがてガルシアとルバだけに絞られた。そのまま3級の頂上はガルシアを先頭に通過。下りも快調に飛ばし、直後のスプリントポイントはルバがトップで通過した。

強い雨の中を逃げ続けたリカルド・ガルシアとトマ・ルバ Photo: Syunsuke FUKUMITSU
木々が茂る山岳地帯を進む集団 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 その後、後方から1人が加わり、3選手での逃げが整うかに見えたが、しばらくしてメイン集団も追いついた。代わって3選手が逃げグループを形成。この中にクロフォードが加わった。さらに3人が追走グループを作り、その中には椿が入った。

 次第に強まる雨の中、先行を続けるクロフォードら3選手。後続とのタイム差も徐々に広がっていった。レース後半に入り、椿たちの追走グループは集団に吸収されたが、キナン勢は残った選手たちで先を急ぐクロフォードのリードを広げられるようアシスト。態勢を保ちながら、レースは大詰めを迎えた。

追走グループでレースを進めた椿大志 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
途中から逃げグループを形成したジャイ・クロフォードら3人。大きな水たまりを進む Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 逃げる3選手はいずれもオーストラリア人選手だったことも幸いし、協調を続けながら終盤まで走り続けた。後続とは大差のままで、逃げ切りは濃厚となり、3選手がそのままフィニッシュまでやってきた。ステージ優勝を賭けたスプリントは、クロフォードも伸びを見せたが、それ以上に加速の鋭さを見せたマーカス・クレイ(セントジョージコンチネンタル)が優勝。クロフォードは同タイムの2位と続いた。

ステージ2位の表彰を受けるジャイ・クロフォード。総合でも2位につけた Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 メイン集団では、残り5kmで決まったアタックに対してルバがフォローに入り、先頭3人とのタイム差を縮めさせない働きに徹した。トップとは6分33秒差でフィニッシュ。ルバはステージ5位となった。逃げや追走で見せ場を作ったガルシアと椿、集団待機でレースを進行した阿曽はいずれも大きな集団でステージを終えた。トップとのタイム差は8分32秒だった。

山岳賞の表彰を受けるリカルド・ガルシア。第2ステージは赤基調のジャージで出走する Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 これらを受けて、個人総合ではクロフォードが2位、ルバが4位につける好スタート。さらには、序盤でポイントを稼いだガルシアが山岳賞首位に立ちジャージを獲得。トマはポイント賞で2位につけ、総合とポイント賞で首位に立つクレイに代わり、第2ステージはポイント賞ジャージを着用する。またチーム総合でも、2位セントジョージコンチネンタルに1分51秒差でトップに立っている。

 第2ステージは、序盤・中盤と平坦基調だが、フィニッシュまで残り約17kmで4級山岳が待ち受ける。ここでの動き次第で、レース終盤の展開が大きく変わってきそうだ。

■ツール・ド・モルッカ第1ステージ(179.7km)結果
1 マーカス・クレイ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) 4時間27分26秒
2 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) +0秒
3 ジェシー・イワート(オーストラリア、セブンイレブン・ロードバイクフィリピンズ)+0秒
4 ジャマル・ヒバトゥラー(インドネシア、KFC サイクリングチーム) +6分33秒
5 トマ・ルバ(フランス、キナンサイクリングチーム) +6分33秒
6 アイマン・カヤディ(インドネシア、チーム サプラサイクリング) +6分33秒
34 椿大志(キナンサイクリングチーム) +8分32秒
36 阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム) +8分32秒
37 リカルド・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム) +8分32秒

■個人総合時間賞
1 マーカス・クレイ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) 4時間27分15秒
2 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) +3秒
3 ジェシー・イワート(オーストラリア、セブンイレブン・ロードバイクフィリピンズ)+4秒
4 トマ・ルバ(フランス、キナンサイクリングチーム) +6分38秒
5 ジャマル・ヒバトゥラー(インドネシア、KFC サイクリングチーム) +6分43秒
6 アイマン・カヤディ(インドネシア、チーム サプラサイクリング) +6分44秒
13 リカルド・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム) +8分39秒
35 椿大志(キナンサイクリングチーム) +8分43秒
36 阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム) +8分43秒

■ポイント賞
1 マーカス・クレイ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) 17 pts
2 トマ・ルバ(フランス、キナンサイクリングチーム) 16 pts
3 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) 15 pts
6 リカルド・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム) 6 pts

■山岳賞
1 リカルド・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム) 6 pts
3 トマ・ルバ(フランス、キナンサイクリングチーム) 4 pts
4 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) 2 pts

■チーム総合
1 キナンサイクリングチーム +13時間37分23秒

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