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若き有望株が会心のスプリントツール・ド・北海道第2ステージは岡本隼が優勝 グリーンジャージも獲得

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 ツール・ド・北海道(UCIアジアツアー2.2)は9月9日、第2ステージを実施。集団スプリントで争われたフィニッシュ勝負は、岡本隼(愛三工業レーシングチーム)制して優勝。2日連続で日本人選手の勝利に沸いた。岡本は前日もステージ3位に入っており、両日獲得したボーナスタイムによって個人総合首位に浮上。グリーンジャージを手にし、最終日を迎えることとなった。

ツール・ド・北海道第2ステージ、大集団スプリントで決まった勝負は岡本隼(右端)が制した Photo: Syunsuke FUKUMITSU

有力チームの思惑が交錯したレース序盤

 大会2日目は、北斗市から木古内町までの185km。今大会の最長ステージは、前日のフィニッシュ地点である北斗市運動公園を出発し、2.5kmのパレード走行ののちリアルスタート。いったん木古内町を通過した後、知内町、福島町、松前町に至る渡島半島南西部を時計回りに巡る。1つ目の山岳ポイントが55.5km、ホットスポット(中間スプリント)が83.3km、2つ目の山岳ポイントが163.7km地点に設けられる。そして、フィニッシュへ向かって18.6kmのダウンヒルが待ち受ける。

 序盤は各チームの思惑が交錯。リアルスタートから10kmあたりで山本元喜(キナンサイクリングチーム)ら力のある選手がそろう5人の逃げグループが形成されかけたが、メイン集団はこれを容認せず。その後もアタックが頻発しては集団がチェックする状況が繰り返され、時速50km前後で進行する。

約3分のリードを得て進んだ4人の逃げグループ Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 逃げが決まったのは45km地点。馬渡伸弥(宇都宮ブリッツェン)、小森亮平(愛三工業レーシングチーム)、吉田悠人(インタープロサイクリングアカデミー)、冨尾大地(鹿屋体育大学)の4人が先行を開始。着実にタイム差を広げ、約3分差でリードする。その間、1つ目の山岳ポイントを小森、ホットスポットは吉田がそれぞれ1位で通過した。

ブリヂストンアンカーサイクリングチームがコントロールするメイン集団。強い風に影響され縦長で進む Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 メイン集団は、リーダーチームのブリヂストンアンカーサイクリングチームが主にコントロール。マトリックスパワータグ、チームUKYOなども加わり、横からの強い海風を受けつつも安定したペースで進んだ。

 フィニッシュまで残り30kmを切ったあたりから、メイン集団は本格的に逃げグループを追走する態勢に入る。逃げグループでは吉田が脱落。3人が先頭のまま2つ目の山岳ポイントを迎え、ここも小森が1位通過。これを機に3選手がばらけ始め、やがて冨尾と馬渡はメイン集団に飲み込まれる。小森が先頭を独走した。

岡本がグリーンジャージ手繰り寄せるスプリント

 小森は終盤のダウンヒル区間でも先頭を守り、そのまま残り10km地点を通過。徐々にタイム差を縮めたメイン集団は、鹿屋体育大学やNIPPO・ヴィーニファンティーニが前方へ。最終局面を見据えて活性化した集団が、残り3kmで小森を吸収。勝負は大集団でのスプリントにゆだねられた。

メイン集団はスプリントに向けてペースを上がる Photo: Tour de Hokkaido

 トレインを組んで好ポジションを確保したのはNIPPO・ヴィーニファンティーニ。マトリックスパワータグや愛三工業レーシングチームも続く。そして運命のスプリント。

 前日2位のピエールパオロ・デネグリ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が満を持して飛び出すが、横に大きく広がった集団前方左サイドから伸びてくるのは岡本。さらにその脇から黒枝咲哉(鹿屋体育大学)も迫る。横一線でのフィニッシュは、わずかな差で岡本が先着。今年のアンダー23ロードアジアチャンピオンであり、9月17日に開幕するUCIロード世界選手権の同カテゴリー代表でもある有望株が、強豪を撃破し大きな勝利をつかんだ。なお、2位には黒枝、3位にデネグリが続いた。

 これにより、岡本は前日のステージ3位で得た4秒と、このステージで得た10秒のボーナスタイムが利き個人総合首位に立った。グリーンジャージに袖を通し、最終の第3ステージを迎えることになった。また、前日の勝者である鈴木龍(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)がこの日5位に終わり、個人総合では3位に順位を落とした。

個人総合首位に立ち、グリーンジャージに袖を通した岡本隼 Photo: Tour de Hokkaido

 大会最終日、10日に行われる第3ステージは、77kmのショートステージ。函館市内をスタートし、東へ針路をとったのち折り返して函館市内へと戻る。そして、最後は大会史上初めてとなる函館山頂上をめがけてのヒルクライム。登坂距離4.2km、平均勾配6.4%の上りは今大会のハイライトとなること間違いなし。グリーンジャージの岡本はもとより、総合タイム差14秒の中に個人総合優勝候補が多数ひしめいている。このステージでの順位が総合成績に大きな影響をもたらすことが予想される。

第2ステージ結果
1 岡本隼(愛三工業レーシングチーム) 4時間24分48秒
2 黒枝咲哉(鹿屋体育大学) +0秒
3 ピエールパオロ・デネグリ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +0秒
4 吉田隼人(マトリックスパワータグ) +0秒
5 鈴木龍(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +0秒
6 畑中勇介(チームUKYO) +0秒
7 雨乞竜己(キナンサイクリングチーム) +0秒
8 住吉宏太(愛三工業レーシングチーム) +0秒
9 水谷翔(シマノレーシングチーム) +0秒
10 ダーシー・エラーム・ノートン(ニュージーランド、セントジョージ コンチネンタルサイクリングチーム) +0秒

個人総合時間賞
1 岡本隼(愛三工業レーシングチーム) 8時間0分37秒
2 ピエールパオロ・デネグリ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +4秒
3 鈴木龍(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +4秒
4 草場啓吾(日本大学) +11秒
5 ジャコーモ・ベルラート(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +14秒
6 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン) +14秒
7 マルコス・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム) +14秒
8 サルヴァドール・グアルディオラ(スペイン、チームUKYO) +14秒
9 ニコラ・バジオーリ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +14秒
10 トマ・ルバ(フランス、キナンサイクリングチーム) +14秒

ポイント賞
1 岡本隼(愛三工業レーシングチーム) 41 pts
2 鈴木龍(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) 37 pts
3 ピエールパオロ・デネグリ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 36 pts

山岳賞
1 草場啓吾(日本大学) 10 pts
2 冨尾大地(鹿屋体育大学) 10 pts
3 小森亮平(愛三工業レーシングチーム) 6 pts

チーム総合
1 NIPPO・ヴィーニファンティーニ 24時間2分33秒
2 キナンサイクリングチーム +34秒
3 チームUKYO +34秒

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