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ブエルタ・ア・エスパーニャ2017 第19ステージ少人数スプリント争いを制したデヘントが優勝 総合争いはトップ10まで変化なし

by 平井久美子 / Kumiko HIRAI
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 ブエルタ・ア・エスパーニャ第19ステージが9月8日、カソからヒホンまでの149.7kmで争われ、少人数スプリント争いを制したトマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル)が優勝した。ロット・ソウダルは前日第18ステージに続くステージ勝利となった。また、マイヨロホはクリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)がキープ。総合トップ10の顔ぶれに変化はない。

スプリント争いを制し勝利を飾ったデヘント Photo : Yuzuru SUNADA

 第19ステージは、前日と同じ中級山岳コース。距離は149.7kmと短いがその中に4つのカテゴリー山岳が詰め込まれている。最初に現れるのは、29km地点のコリャドナ峠。距離7km、平均勾配6.8%の1級山岳が襲い掛かる。コース中盤には、3級山岳が連続して登場。さらに、ゴール直前の134.5kmには距離4.5km、平均勾配7.2%の3級山岳、サン・マルティン・デ・ウエルセス峠が立ちはだかる。この山岳をクリア後、15km程下ってようやくゴール。中級山岳とはいえ、決して楽なコースではない。

20分程差がつく場面もあった逃げとメイン

 レース直後に飛び出したのは、エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード)、フアンホセ・ロバト(スペイン、ロットNL・ユンボ)、ローレンス・デヴリーズ(ベルギー、アスタナ プロチーム)の3人。その後、ポイント2位のマッテーオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ)や山岳1位のダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア、キャノンデール・ドラパック)、ロマン・バルデ(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール)、イバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ)なども追いつき、19人の逃げ集団ができあがる。

明日の大一番に備えるフルーム Photo : Yuzuru SUNADA

 最初の1級山岳の上りは19人の先頭、メイン集団から抜け出した9人の追走集団、メイン集団で突入する。しかし、続く約60km地点の3級山岳に入る頃になると、追走集団が先頭と合流。先頭は30人近い大人数になっていた。この頃、メイン集団との差は最大約20分。総合勢は、明日のステージに向け、脚を貯める作戦に切り替えたことが伝わってきた。その後84.6kmの山岳ポイント、112.2kmのスプリントポイントになっても逃げメンバーはほぼ同じ。ポイントの度に活性化するが、通過後は再びまとまるという動きを繰り返した。

ゴールに向け活性化する先頭集団

 スプリントポイントを過ぎた残り34km地点、地元選手のイバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ)がアタック。集団はこの動きを容認する。しかし、残り約15km地点、最後の山岳ポイントの直前でロマン・バルデ(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール)、ルイ・コスタ(ポルトガル、UAE・チームエミレーツ)、ニコラス・ロッシュ(アイルランド、BMCレーシングチーム)が抜け出す。結果、最後の山岳ポイントは、ガルシア、バルデ、コスタの順で通過、このままゴールに向かう下りへ突入する。

一早く仕掛けた若手のガルシア Photo : Yuzuru SUNADA

 ガルシア、バルデの10秒程後ろからコスタとロッシュが追いかけていたが、残り9kmで合流。先頭は、4人になる。一方、15分程後ろを行くメイン集団内でも動きが出る。総合5位のアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)がアタック。上位勢との差を縮める動きを見せる。しかし、フルームとの差は3分34秒。チーム スカイはコンタドールの動きを容認した。

 残り7km、先頭のロッシュがアタック、さらに3.8kmではバルデも仕掛けるが決定的な抜け出しにはならない。その後、追走のデヘントやユンゲルス、ヤルリンソン・パンタノ(コロンビア、トレック・セガフレード)らが追い付き先頭は9人になる。その9人の中から、ロッシュが残り1.5kmでアタック。すかさず、ダニエル・ナバロ(スペイン、コフィディス)とデヘントがチェックし、ゴール前に突入する。

 最終局面で動いたのはガルシア、一早くスプリントをスタートする。その動きを皮切りに全員がスプリント、その中で勝利したのはデヘントだった。伸びのあるスプリントで、後方からあっという間に他の選手を抜き去る。これまでのレース経験を活かした位置取りも印象的だった。ロット・ソウダルは前日に続いてステージ優勝を挙げた。

2日連続の勝利をもたらしたデヘント Photo : Yuzuru SUNADA

 大会も残すところあと2日。明日は、119.2kmと距離こそ短いものの、中盤以降に1級山岳2つと超級山岳が立ちはだかる非常に厳しいコース。距離12.5 km平均勾配 9.8%の超級山岳フィニッシュは、ここまで19ステージをクリアしてきた選手達を苦しめるだろう。実質、総合優勝者が決まる大一番のステージから目が離せない。

明日はフルームと二―バリによる熱い戦いが見られるだろう Photo : Yuzuru SUNADA

第19ステージ結果
1 トマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル) 3時間35分46秒
2 ヤルリンソン・パンタノ(コロンビア、トレック・セガフレード) +0秒
3 イバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ) +0秒
4 ルイ・コスタ(ポルトガル、UAE・チームエミレーツ) +0秒
5 フローリス・デティエ(ベルギー、ロットNL・ユンボ) +0秒
6 ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ) +0秒
7 ロマン・バルデ(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール) +0秒
8 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、BMCレーシングチーム) +0秒
9 ダニエル・ナバロ(スペイン、コフィディス) +0秒
10 クーン・ボウマン(オランダ、ロットNL・ユンボ) +45秒

個人総合(マイヨロホ)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) 75時間51分51秒
2 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) +1分37秒
3 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、チーム サンウェブ) +2分17秒
4 イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン) +2分29秒
5 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) +3分34秒
6 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ プロチーム) +5分16秒
7 マイケル・ウッズ(カナダ、キャノンデール・ドラパック) +6分33秒
8 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ プロチーム) +6分33秒
9 ワウト・プールス(オランダ、チーム スカイ) +6分47秒
10 ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNL・ユンボ) +10分26秒

ポイント賞(プントス)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) 137 pts
2 マッテーオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ) 127 pts
3 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) 118 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 ダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア、キャノンデール・ドラパック) 67 pts
2 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ プロチーム) 47 pts
3 ホセ・ロハス(スペイン、モビスター チーム) 33 pts

複合賞(コンビナーダ)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) 7 pts
2 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ プロチーム) 12 pts
3 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) 18 pts

チーム総合
1 アスタナ プロチーム 226時間57分0秒
2 モビスター チーム +19分9秒
3 チーム スカイ +30分22秒

敢闘賞
ダニエル・ナバロ(スペイン、コフィディス)

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